「最高ですよ!」とフォーミュラE開催前日の可夢偉。ロッテラーと公式会見に登壇

2017年12月1日(金)19時2分 AUTOSPORT web

 小林可夢偉(アンドレッティ・フォーミュラE)が開幕戦の香港ラウンドに緊急参戦することで、俄然、注目を浴びることになったシーズン4となる2017-2018年のフォーミュラE。その可夢偉が香港大会の金曜日、プレスカンファレンスにアンドレ・ロッテラー(テチーター)とともに出席するなど初めてのフォーミュラEで精力的に活動。開催前日の可夢偉に聞いた。


 今季のルーキードライバーでもある可夢偉は、ルカ・フィリッピ(NIOフォーミュラEチーム)、ロッテラーとともに金曜2回目のプレスカンファレンスに登場。


「フォーミュラEのマシンには、フィルミングデーで50km/hのスピードで駐車場を走っただけで、あとはシミュレーターでしか経験がありません。長い距離でのテストはしていないので、今週末の目標を明言することはできないですね」と、司会の質問に現実的に応えた可夢偉。

2017-2018フォーミュラE香港金曜日のプレスカンファレンスに出席した小林可夢偉、ルカ・フィリッピ、アンドレ・ロッテラー

「短い時間の中で、できることをやるだけです。まったく新しいクルマ、そしてこれまでとはまったく違ったドライビング、そしてレース、バッテリーのマネジメントが必要になる。今週末はトリッキーで驚かされることも多い展開になるでしょうけど、新しいスタッフとの作業はとてもエキサイティングです」と、これまでの感想を述べた。


 その後、可夢偉とチームスタッフはコースウォークへ。と言っても、コースは市街地でクルマやバス、タクシーなどがひっきりなしに行き来する中、道路の端を渡るコースサイドウォーク。

初めてのコース、そしてカテゴリーだけに可夢偉も真剣な眼差しでコースウォーク


 香港コースの路面は白線や黄色の線などペイントが多く、しかもペイントが粉状に崩れていたり、コンクリートの破片や金属製の突起物など、一見してすぐにやっかいな路面コンディションだと理解できる。


 それらを丹念に見つめる可夢偉。感想を聞いても「最高ですよ!」(笑)と、気丈に振る舞う。


「マカオもそうですし、シンガポールの市街地も似たような雰囲気ですので、心配していません。明日からはとにかく短い時間でどれだけできるかですね」と、翌日のセッションに向けての抱負を語った。

迷子になっているわけでもタクシーを待っているわけでもありません。普通にクルマが行き交う中のコースウォークとなった可夢偉

 可夢偉と同じく、フォーミュラEルーキードライバーであるロッテラーも、開幕戦に向けての意気込みを次のようにコメントしている。


「レーシングドライバーであるからには、ルーキーとはいえ、常にトップを目指したい。トップを目指さないのはレーシングドライバーじゃないよね。それが僕の目指しているものだよ。香港での2戦で自分たちのチームがライバルと比べてどのようなポジションにいるのか、それを確認しなければならない。テストはしたけど、シーズン中に行われる市街地などのコースではないので、あまり参考にならないからね」と気を引き締めるロッテラー。


 可夢偉、そしてロッテラーとも日本のレースファンに馴染みの深い百選錬磨のドライバーたちが、フォーミュラEという新しいレースの初戦でどのようなレースを見せるのか。いろいろな意味で、興味深い。

今季からフォーミュラEに参戦するロッテラー


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