ホンダ、30年ぶりダカールラリー二輪部門優勝へ向け運営面強化。「ライバルに劣っているところがない」

2018年12月14日(金)6時0分 AUTOSPORT web

 12月13日、ホンダはウエルカムプラザ青山でダカールラリー取材会を開催。取材会には第41回ダカールラリーの二輪部門に参戦するファクトリーチーム、Monster Energy Honda Team(モンスター・エナジー・ホンダ・チーム)の本田太一チーム代表が出席し、第41回大会へ向けた意気込みなどを語った。


 ダカールラリーは砂漠や山岳地帯などの悪路を走破するラリーレイドといわれる競技のひとつで、“世界一過酷なレース”とも言われている。


 ホンダは、ダカールラリーの二輪部門に1981年から参戦。1982年にはフランス人ライダーのシリル・ヌヴーがホンダXR500Rを駆り二輪部門で初優勝、1986年〜1989年にはホンダNXR750で4連覇を果たしている。

1982年のダカールラリーで初優勝を挙げたホンダXR500R


 1989年以降、ホンダはダカールラリーでの活動を休止していたが、2013年の第35回大会から23年ぶりに参戦を再開。マシンはホンダCRF450 RALLYで戦い、2018年の第40回大会は二輪部門2位で終えた。


 2019年の第41回大会はペルー1カ国のみを舞台に開催。競技の70%が砂地を舞台に争われる。


 ホンダの2019年チーム体制は、2018年のダカールラリーを戦ったホアン・バレダ、パウロ・ゴンサルヴェス、ケビン・ベナバイズ、リッキー・ブラベックに加え、新たにチリ人ライダーのイグナシオ・コルネホを起用。5台体制で挑む。


 また、ライダーマネージメントにルーベン・フォリア、ヘルダー・ロドリゲスを起用し運営面を強化。このふたりはライダーのケアに加え、ナビゲーションのサポートにも関わってくるという。チーム代表は、2018年に続き本田氏が務める。


「ここ2年間、ホンダは勝つだろうと言われていました」と本田チーム代表は過去2シーズンを振り返る。


「2年前(2017年)でいうと給油ポイントのレギュレーション解釈の違いなどがあり、負けてしまいました。2018年ではライダーのナビゲーション(ミスコース)が原因で優勝を逃してしまったというところで、運営側の弱いところが目立つ大会でした」

ホンダCRF450 RALLY


 会場には2019年仕様のCRF450ラリーも展示された。本田チーム代表は「バイクに関してはかなり良い状態にきています」とマシンの仕上がりに自信を覗かせている。


「耐久性能を含め非常にいいところまできています。今回は特殊な砂地ですが、砂地に対するセッティングをうまくやることをメインやっています」


 また2019年仕様のCRF450ラリーは、常にアクセルワークを必要とする砂地に向け、エンジンの耐久性を改良しているという。


「2019年のマシンは、主にマシンの耐久性がアップデートされています。特にエンジンが改良されています。砂地が増えるということでエンジンの負荷が増える。そこを集中的にやっています」


 戦略の面では「チームとしてはどこのステージで優勝を狙っていくというのは決まっています」と本田チーム代表。


「今ある事前情報、インカラリーでの経験、過去にペルー開催していた情報を含めて、どこを走ればいいか想像がついています」


「ただ1カ所、難しいと言われているステージがあります。そこをどう攻略していくか。細かいところの最終の詰めにはいっているところです。スタートするまでにはかなりいい状態でチームの戦略がしっかり組めると思っています」


■ライバルのKTMに劣っていないと本田チーム代表


 ホンダのライバルとなるのがオーストリアのバイクメーカー、KTMだ。KTMは2001年〜2017年までで中止となった2008年の第30回大会を除き16連覇を果たしている。


 このことについて本田チーム代表は「3年前はライバル(KTM)より劣っていると感じていました。ですが、ここ2年は我々のちょっとしたミスがなければ勝てたレースだったと思います」とコメント。


「現時点では、ライバルに対して運営、バイク、ライダーで大きく劣っているところがないと考えています」


「(ダカールラリーは)ライバルと戦うというよりも自分たちのなかの戦い。自分たちがどれだけミスをしないかとうことが重要だと思っています」

本田太一チーム代表


 最後に、本田チーム代表は2019年の第41回大会に向け次のように意気込みを語る。


「ホンダとして復活して参戦7回目のダカールラリーになります。ここ数年勝てそうで勝てないというのが続いていました。そういったなかで次のダカールでは必ず勝つということだけに集中して優勝できるように戦っていきたいと思います」


「開発側、運営側もここ数年勝てそうで勝てないとうことで、細かいところまで改善して、本大会に臨むべく、しっかりと準備ができたとチーム一同考えています。2019年はみなさんの期待に応えられる結果が残せると思います」


 ホンダはダカールラリーで30年ぶりの優勝を果たすことができるか。2019年のダカールラリーは1月6〜17日の計12日間、全10ステージで争われる。


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