Le Beausset Motorsports 2018スーパーFJ日本一決定戦 レースレポート

2018年12月18日(火)16時40分 AUTOSPORT web

スーパーFJ日本一決定戦で、神が健闘するもリタイア


上田も5位で今シーズンを締めくくる


S-FJ
日本一決定戦
12月16日(日)
ツインリンクもてぎ
4.801km


 ル・ボーセモータースポーツが挑むカテゴリーのひとつ、スーパーFJの日本一決定戦が、12月16日(日)に、ツインリンクもてぎ(栃木県)で開催され、神晴也と上田裕也が出場した。


 これまでもてぎシリーズに参戦してきたふたりは、神が開幕から4戦連続ポール・トゥ・ウインを飾りシリーズチャンピオンを獲得。上田も第1戦、第3戦で2位表彰台、他2戦も入賞しシリーズ2位を得て、最終戦を待たずしてル・ボーセがシリーズ1-2を掴んだ。


 そのふたりが挑む今回の日本一決定戦は、全国から32台のエントリーのもとその頂点を争う。今シーズン戦ってきた強さを発揮し、表彰台の頂点を勝ち取ることが期待された。


 また、今回の日本一決定戦は例年どおりトーナメント形式で開催され、A・Bのグループ分けで予選、6周によるレース(第1レグ)を行い、第1レグを勝ち上がったものがファイナルレースを争う。なお、Aグループには神が、Bグループには上田が割振りされた。


予選


12月16日(日)
天候/晴れ
コース状況/ドライ


 12月半ばとなり、ぐっと冷え込むようになったもてぎ。予選は8時45分からAグループ、9時20分からBグループが各20分間で行うが、この時間で気温0.5度、路面温度は3.5度。


 タイヤに熱が入るまでに相当な時間がかかる程の冷え込みのため、タイムが出るのは予選時間の最後。ラスト2周でいかにクリアを取り、アタックできるかが鍵となった。


 Aグループの予選に挑む神は、5周目から徐々にペースアップしていき、2分4秒台を記録していく。すると、今大会のライバルとも言える鈴鹿チャンピオンとタイムの塗り替えあいで周回を重ね、9周目に神が2分4秒299でトップに立ち、最後のアタックへ。


 セクターベストを記録しながら、クリアしていくも後半の90度コーナーで勢いあまり、半車身ほどダートに落としてしまうが、2分4秒126でベストを更新。しかし、ライバルにコンマ1秒の差で第1レグは2番手から臨む。


 続くBグループ予選に臨む上田も、前との間隔を調整しながら6周目に4秒台を記録。残り4周に向けペースアップしていくと、8周目には2分4秒818でベストを更新。しかし、前半に前車との間隔を調整する際にスローダウンしたことでタイヤにうまく熱が入りきらず、このタイムがベストタイムとなりBグループの第1レグの2番手となった。


第1レグ


12月16日(日)
天候/晴れのち曇り
コース状況/ドライ
 Aグループの第1レグを2番手で臨む神は、スタートで3番手となるも、その後の4コーナーで抜き返しポジションを戻して1周目を終える。2周目からはトップとの差を詰め、90度コーナーでインから抜きトップに立つ。


 しかし、相手は鈴鹿のチャンピオンともあり、そのままチェッカーとはいかず、5周目の90度コーナーでインを刺されると、食らい付き最終ラップの1コーナーで抜き返す。バトルは更に続き、5コーナーでインから前に出られるも、クロスをかけて続く130Rで奪い返す。


 そして、チェッカーまでトップを守りきり、6周のレースを終えた。


 続くBグループでは、上田がスタートで6番手となるも巻き返し、5番手で2周目を迎える。トップ集団もバトルを繰り広げていることから前に追いつきこれから仕掛けていくところで、3番手の車両が脱落し、ポジションアップ。


 その後も前との差を詰めようと追いかけるも、短い6周のレースは時間切れとなり、3番手でチェッカーを受けた。


 また、Aグループトップの神のレース時間がBグループトップよりも速かったことから、ファイナルのポールポジションは神が獲得。32台の先頭から10周のファイナルレースに臨む。上田はBグループのため6番グリッドとなった。


ファイナル


12月16日(日)
天候/曇り
コース状況/ドライ
 迎えたファイナルレース。今年のスーパーFJシリーズの日本一を決める戦いに32台のマシンがグリッドにつき、スタートの時を迎えた。


 ポールポジションの神は、スタートで3番手となるも、続く2周目の5コーナーでアウトから2番手を攻略すると、残るは1台。懸命に追いかけていき、2周目時点で0.9秒あったギャップを3周目では0.7秒に詰めていく。


 しかし、神が思うほど前に詰めることができず、焦ったことで4周目の3コーナーで攻めすぎた結果、立ち上がりの際にリヤを縁石に引っかけ4コーナーでスピン。そして、続く後続に接触されたことで、神のレースはここで終えることとなった。


 一方の上田も、後続にスタートダッシュを決められて8番手となるも、1つずつポジションを上げていく。また、前方での脱落もあり5番手となったところでセーフティーカー(SC)が導入される。


 2周のSCランの後、リスタートが切られ残り4周のレースとなるが、このSCランでタイヤが冷えてしまったことからペースを上げることができず、5番手でチェッカーを迎えた。


 これで今シーズンのスーパーFJの幕が閉じた。神は今年一年、もてぎでも遠征先でも「負けなし」のシーズン。上田も神と切磋琢磨し、走りを磨いてきた。今回、全国から集まったライバルたちと戦い、良い勝負をし、「負けた」ということがふたりを強くすると期待したい。


コメント


チーム監督 坪松唯夫


 ジュニアドライバー達にとって日本一決定戦は自分のポテンシャルを示し、アピールするには持ってこいの機会である。神は順調な流れで予選、第一レグと勝ち進んだが一瞬のミスで勝ちを逃してしまった。悔しいだろうが今後この経験を生かして欲しい。


 上田は練習走行からタイムが伸びなかったが予選で挽回した。レースはスタートで順位を落としたことが致命傷になってしまった。


ドライバー 神晴也


 予選は、ベストを出した周で、タイヤをダートに落としてしまったことがもったいなかったです。第1レグでは、「抜き返さないと、レース人生が終わる」と必死でしたが、トップになったあともうまく考えて抜き返されないように仕掛けられたので、久々にレースができて楽しかったです。


 ファイナルは、またスタートで失敗してしまい、2番手になったあともなかなか差が詰まらなくて焦りからミスを招いてしまいました。ここで勝つことを目標に今シーズンやってきたので、悔しいです。ですが、もう次に向けて切り替えてまた頑張ろうと思います。


ドライバー 上田裕也


 練習から走りのリズムが上手くいかなくて、前日にようやく戻ってきた感じでした。予選では、なかなかタイムをまとめることができず、出しきれませんでした。第1レグ、ファイナルともにスタートで抜かれてしまって、まだまだ課題だと思っています。


 ファイナルのSC後も、タイヤをロックさせてしまい、自分で逆転のチャンスをなくしてしまいました。


 今シーズンやってきて、以前よりも走りは成長できた部分もありますが、課題はまだまだあります。そういった課題に向き合いながらまた成長していきたいです。


AUTOSPORT web

「日本一」をもっと詳しく

「日本一」のニュース

「日本一」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ