米ツアー参戦の原英莉花の14本を分析! 1WからUTまで手元系、アイアンで先が動くシャフトを使うのはなぜ?

2024年12月19日(木)13時0分 ALBA Net

「『GT2』ドライバーは少し大きめで重心距離がやや長いので、つかまりすぎず私に合っていると思いました」と原

来季は米下部ツアーへの参戦を明かしている原英莉花。フリー契約である彼女の独特なクラブセッティングを詳しくレポートしたい。


ドライバーはタイトリストの『GT2』(9度)に『LIN-Q BLUE EX 50S』を採用。3Wは『GT2』(13.5度)に『LIN-Q BLUE EX 60S』を挿している。そんな彼女のクラブについて、クラブフィッターの吉川仁氏に詳しく分析してもらった。

「ヘッドはドライバーでも3Wでも『GT2』を使っていますが、ボール初速が圧倒的に上がりますし飛距離性能が高いと思います。顔も構えやすく打ちやすい。外ブラのヘッドは重い傾向がありますが、『GT』はあまり重くないので、ヘッド後方が落ちて打点がブレるミスがないですね」

また、ドライバーとフェアウェイウッド2本で使用するシャフト『LIN-Q BLUE』を以下のように評価する。「非常にしっかりした中元調子モデル。先端剛性が高いため、左のミスを消してスピン量も抑えてくれます。それでウッド系は統一されているのは、納得できますね」。

また、最近の女子プロのドライバー選びには、一定の傾向があると指摘する。「強く叩いても安定した"しなり”で方向性が整う先端剛性が高いカーボンシャフトに、適度なつかまる高MOIヘッドを使うのが最近の傾向です。パワーを最大限に生かしつつ、ショット精度を高める組み合わせだと思いますね」。

原のセッティングで独特なのが、アイアンとウェッジで使用するシャフトのテイストが上の番手と異なる点。5I〜PWのアイアンは『タイトリスト T150』に『ATTAS FF アイアン95』となっている。

「アイアンシャフトが中調子ですが、けっこう先が動くシャフトですね。原プロの場合は、同じ重量帯のスチールシャフトだと軽くて軟らかいので、打ちづらいのでしょう。グッと深いタメを作るスイングなので、カーボンの粘りがあれば切り返しやすい上、先が動くため、球をフェースに乗せて運ぶ感覚で打てると思います。また、スチールシャフトよりも重さを感じやすいカーボンシャフトの方が振りやすいのだと思います」

これだけ振り感の違うセッティングは推奨しづらいと吉川氏。「アマチュアはなるべく振り感を統一した方が、18ホールで安定してショットが打てると思います」と話す。

独特なセッティングをで原がどんな戦いを米国で見せてくれるのか、楽しみにしたい。

【原英莉花のクラブセッティング】
1W:タイトリスト GT2(9度/LIN-Q BLUE EX 50S)
3W:タイトリスト GT2(13.5度/LIN-Q BLUE EX 60S)
5W:パラダイム Ai SMOKE ◆◆◆(18度/LIN-Q BLUE EX 60S)
UT:APEX UW(21度/ATTAS EZ 65S)
5I〜PW:タイトリスト T150(ATTAS FF アイアン95)
49・55・59度:ゾディア プロト(ATTAS FF アイアン95)
PT:オデッセイ ホワイト・ホット OG パター ロッシーS
BALL:ブリヂストン ツアーB XS
(セッティングは「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」で撮影)

◇ ◇ ◇

小祝の14本にはアマチュアのヒントとなる要素がいっぱい。関連記事【年間女王最有力候補・小祝さくらの14本を分析! 『テンセイプロホワイト』や『N.S.PROモーダス』を使うのはなぜか?】を読めば、その秘密がわかる。


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