フェラーリ会長、F1改革推進するロス・ブラウンに猛反発「まるで十戒を読み上げるモーゼ」

2017年12月21日(木)17時14分 AUTOSPORT web

 フィアット・クライスラー・オートモービルズのCEOでありフェラーリ会長のセルジオ・マルキオンネが、F1のスポーツ担当マネジングディレクターを務めるロス・ブラウンに反発し、ブラウンは「十戒を読み上げるモーゼのごとく」振舞っていると批判した。


 F1とFIA側から提示された将来のF1レギュレーション変更案に批判的な姿勢をとるマルキオンネは、最近「ブラウンがF1のDNAとは異なる方向に物事を進めようとしている」と発言、ブラウンのアイデアやアプローチを直接的に批判している。


 F1側が示した、コスト削減、よりシンプルなパワーユニットの導入、パーツ標準化の推進などの提案に、マルキオンネは反発、新レギュレーションに納得いかなければF1から撤退するという発言を繰り返している。


「私は(リバティ・メディアの)チェイス・キャリーとは良い関係にある」とマルキオンネはSpeed Weekに語った。


「10日前に彼と会い、非常にオープンな対話を交わした」


「(だが)ロス・ブラウンが出てきて、グリッドガールを廃止すべきだとか、エンジンとシャシーがどうあるべきかといったことを話すことに、私は関心がない」


「ブラウンはまるで十戒を読み上げるモーゼのように振舞っている。だが私が彼の上司に電話してみると、それはブラウンの個人的意見だと教えられるのだ」


「だからそのような会話には加わりたくない。私は関係者と腰を据えて話をしたい。メディアを関わらせることは助けにならない」


 マルキオンネは現在のF1パワーユニットの販売価格が1500万ユーロ(約20億円)であると明かし、それこそがテクノロジーの開発には莫大なコストがかかっていることの表れであると訴えた。また、将来のエンジンルールによって、パワーユニットごとの差別化が図れなくなる可能性があるとの懸念を繰り返した。


「ロス・ブラウンが、エンジンが複雑すぎると言っているのを耳にした。私ならこう聞くね。『1500万ユーロのエンジンに何を求めているんだ?』」とマルキオンネ。


「ショーの内容を改善する必要があるというリバティ・メディアの意見は正しい。50周の間、実質的には何も起きなかった最終戦のレース内容には興奮できなかった」


「しかしそれはエンジンのせいではない」


「理想の世界だったら、私はすべてのルールを廃止するところだ。その代わりに我々は、マシンの違いは色だけという事態になり得る提案を受けている」


「これがF1の将来だというのなら、フェラーリはたった3秒でF1を去ることを決断するだろう」とマルキオンネは語った。


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