知っておきたいF1専門用語:マシンメカニズム編(2)

2019年12月30日(月)8時10分 AUTOSPORT web

 F1関連の様々な用語を解説する新コーナー。オフシーズンの間にマシンメカニズム編、エンジン編、サーキット編などなど様々な項目を解説していきます。


・CFD
『Computational Fluid Dynamics』の略で、数値流体力学の日本語訳があてられている。空力のシミュレーション技術を指し、コンピュータ画面の中で車両まわりの空気の流れを再現し、解析する技術。CFDでアイデアを絞り込むことで風洞試験の精度と効率が上がり、空力開発の効率が向上する。


・HANS
『Head And Neck Support』の略で、ドライバーの頭部および頸部保護のために2003年から装着が義務づけられているデバイス。HANSの装着により、前面衝突した際にドライバーの頭部と頸部の前方への移動が格段に抑えられる。


・Sダクト
モノコック前端下部から取り込んだ空気を上面で排出する構造で、上下を結ぶダクトの形状からの命名。乱れたノーズ下面の空気を上面から排出することて、そこを流れる空気の流れが良くなると言われている。


・レーキ角
 路面に対するフロアの角度。ドラッグを最小限に抑えつつ、大きなダウンフォースを発生させるには、レーキ角を大きく設定するのがセオリー。レッドブルのマシンのレーキ角は目立って大きい。ただし、マシンの姿勢変化に対して挙動が敏感になるので、取り扱いは難しい。


・BBW
『Brake By Wire』の略。機械的なつながりを持たず、電気信号を利用してブレーキを作動させる仕組 み。2014年にパワーユニットの新規定が導入され、それ以前に比べて高出力(60kW→120kW)のMGU-Kがリヤに搭載されたのにともない搭載が認められた。フロントのブレーキは従来と同様に機械的につながっており、リヤのみ電気的なシステムに置き換えている。MGU-Kによる回生ブレーキと油圧ブレーキの配分を最適に制御するのが狙い。


・ギヤボックス
 トランスミッションのこと。エンジンが発生するトルクは回転数に依存する性質があるので、エンジンが十分な力を発生する回転数に合わせてギヤをつなぎ替え、スムーズに走れるようにする装置。2014年以降は変速段数が最大8に制限され、各段のギヤ比は固定となった。09年までギヤ比の設定に制限はなかったが、10年から最大30種類に制限された。


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