オフロー、フロ貴族、びっくりセントー... 老舗銭湯が作った「パロディのぼり」が攻めてる

2020年1月9日(木)6時0分 Jタウンネット

お店の看板になるロゴマーク。全国展開しているチェーン店ともなると一目で「あの店だ!」と分かるようになるが、こちらののぼり旗に描かれているものはどこか様子がおかしい。


「びっくりセントー」
「オフロー」
「フロ貴族」
「天下一フロフロフロ」



どこぞの飲食店を彷彿とさせるのぼりがずらり。ところどころに「風呂」と「銭湯」が見え隠れするが、各企業に怒られるかどうかギリギリのラインを攻めている。配色まで完璧だ。


これらののぼりを掲げているのは、1928年(昭和3年)に創業した老舗浴場「昭和湯」(大阪市)だ。ツイッターユーザーのたけぽんFX(@TakeponFX)さんが2020年1月2日に写真を投稿したところ、大きな反響を呼んでいる。


「ギリギリの所攻めてますね...wwww」
「素晴らしいセンスだなあ。こういうの大好き」
「天下一フロフロフロはマジで天才」



うまく風呂要素を混ぜているとはいえ、本気で心配になるほどのクオリティの高さ。昭和湯はなぜこんなのぼりを掲げているのだろうか。


「注目してほしかった」


Jタウンネットは1月7日、昭和湯を運営する森川商事の取締役・森川晃夫さん(44)を取材した。


昭和湯がこのようなのぼりを立てるようになったのは5年ほど前から。店のロゴに限らず、「お湯も心も満タンに」「安心してください沸いてますよ」など、某CMのサウンドロゴや芸人の持ちネタもパロディ化していた。


最新作となる飲食店シリーズは19年11月から設置。お風呂にお寿司のおもちゃを浮かべるイベントを開催するにあたり「オフロー」の旗を制作、「ついでやから」ということで他の飲食店も作ったという。


のぼりのデザインを考えているのは森川さんと弟さん。編集ソフトで制作し、制作会社に発注している。交換頻度は森川さんの気分次第で、半年で替えることもあれば1年くらい放っておくことも。現在は10本ほど立てている。


森川さんはのぼりを立て始めるようになった理由について、こう話す。


「うちの銭湯ってマンションの1階なんですけど、お風呂屋さんぽくなくて。『こんなところに銭湯あったんや』という声が多かったので、『お風呂屋さんあるよ』と注目してほしかったんです。それでのぼりを立て始めました」



昭和湯はこれまでに2度建て替えており、30年ほど前に現在の場所になった。お客さんにとっては少々わかりにくい場所だったようだ。


お客さんからは「またやってるな」「次を期待している」などと言われ、ご近所ではお馴染みの風景になっている様子。のぼり効果で客足は増えたのか聞いてみると、


「そんなことはないです(笑)自己満足の世界です」



とのこと。ツイッターで話題になったことを知った時の心境を聞くと、


「こんなことでバズって大丈夫かなっていう不安がありました。企業さんに訴えられへんかなっていうのが本音なんですけど...。率直に嬉しいです。これでお風呂屋さんに興味持ってくれたらなっていうのと、頑張ってるよっていうのをアピールできたかなと思います」



と話していた。

Jタウンネット

「パロディ」をもっと詳しく

タグ

「パロディ」のニュース

「パロディ」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ