「自然分娩ができないと電話で夫に打ち明けた。見ず知らずのおばさまがそれを聞いてて...『帝王切開で産むの?』」(神奈川県・20代女性)

2023年1月13日(金)11時0分 Jタウンネット

シリーズ読者投稿〜あの時、あなたに出会えなければ〜 投稿者:Sさん(神奈川県・20代女性)

出産を間近に控えたSさんは、医師から帝王切開での出産になると告げられた。

自然分娩を望んでいた彼女は落ち込んでしまい、近くのマクドナルドに入って気持ちを落ち着かせることに。そこで夫にも報告していたら、隣の席にいた女性客が「帝王切開で生むの?」と声をかけてきて......。

<Sさんの体験談>

現在9か月の娘がお腹にいた時の話です。

待望の妊娠だったのですごく舞い上がっていました。食べつわりだったこともあり、お医者さんに注意されても食欲を止められず、妊娠前に42キロだった体重は出産直前には65キロに。

その影響なのかお腹の娘の発育はとても良く、私はのんびりと構えていたのですが......。

「どれだけ頑張っても陣痛は来ないと思う」

予定日が近づいても、中々お産に繋がる兆候がありません。

そして10か月の妊婦健診の時、お医者さんに「来週までに陣痛の兆候が無ければお腹の赤ちゃんの安全を優先して帝王切開で産みましょう」と言われたんです。

自然分娩で産みたかった私は焦って、散歩したり、生のパイナップルやハンバーグを食べたり、オロナミンCを飲んだり、友人や母から聞いた陣痛促進になるかもしれない「陣痛ジンクス」を片っ端から試しました。

それでも、やはり陣痛は来ず、おしるしもないまま最後の妊婦健診の日に。

「帝王切開で産もう。多分あなたの場合、どれだけ頑張っても陣痛は来ないと思う。そういう人もいるし、悪いことではないんだよ」

とお医者さんに言われ、私は情けないやら悲しいやらで、涙が出そうになりました。

「やはり普通に産みたかった......」

健診の後、とりあえず気持ちを落ち着けようと、近くにあるマクドナルドに入ることに。

席についた私は夫に電話をかけ、帝王切開になったこと、手術の日は休みを取って欲しいこと、お金がかかって申し訳ないと思っていることを伝えました。

夫は「子供とあなたの安全が優先だから気にするな!」と力強く言ってくれましたが、私は

「やはり普通に産みたかった......」

と呟いてしまいました。

その言葉を隣の席のおばさまが聞いていて、「話を聞いてしまってごめんなさい」と声をかけてきました。

「帝王切開で産むの?」

と聞かれ、私は落ち込みながら「そうです」と答えました。すると、そのおばさまはこう言ったのです。

「そうなの。頑張ったのに、悔しいわよね。でもね、私も子供2人を帝王切開で産んでいるけれど、決して恥ずかしかったりする事じゃない。お腹の傷は、自分の命を危険にさらして子供を産んだっていうママと子供の目に見える絆になる。どんな産みかたでも子供は可愛いから大丈夫!」

力強い励ましでした。思いがけない優しい言葉にその場で泣いてしまい、大したお礼も伝えられませんでしたが、あの時は本当にありがとうございました!

今、生後9か月の娘はママ大好きの後追い盛り。毎日大変ですが、とても愛おしく感じています。

誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!

名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな、あの時自分を助けてくれた・親切にしてくれた人に伝えたい「ありがとう」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。

Jタウンネットでは読者の皆様の「『ありがとう』と伝えたいエピソード」を募集している。

読者投稿フォームもしくは公式ツイッター(@jtown_net)のダイレクトメッセージ、メール(toko@j-town.net)から、具体的な内容(どんな風に親切にしてもらったのか、どんなことで助かったのかなど、500文字程度〜)、体験の時期・場所、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。

(※本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談を編集して掲載しています。あらかじめご了承ください)

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