公的年金や貯金には頼らない? 老後に不安にならない方法とは

2024年2月13日(火)6時10分 All About

「老後にお金が足りなくならないか不安」という相談をいただきました。解決方法について書いてみます。

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公的年金や貯金で老後に備えるのは無理ゲー?

「老後にお金が足りなくならないか不安」という相談をいただきました。解決方法について書いてみます。
まず、公的年金に頼るという発想はやめた方がよいと思います。たとえば私が所属するいわゆる団塊ジュニアは毎年200万人前後が出生し、それが4年くらい続きました。
そこから日本の出生数は150万人を切り、100万人を切る水準になり、そして2022年は年間80万人割れと当時の半分以下です。一方、その団塊ジュニア世代はいま40代後半〜50代前半ですから、20年後にはほぼリタイアして年金生活に入ります。
この膨大な人口構成比の差を考えれば、極端な話、将来は現役世代1人で高齢者1人を支えないといけなくなりそうで、もはや現役も高齢者も共倒れでしょう。
人口動態は数十年前からわかっていたにもかかわらず、政府は無策でこの歪みを放置し(児童手当の所得制限とかも愚の骨頂)、さらには自衛官が足りない、警察官が足りない、技術の伝承者がいないなど、安全保障も治安維持も技術も含め、あらゆる領域で「担い手がいない」という恐怖がやってきます。
仮に出生数が増えたとしても、戦力になるのは20年後ですからね。
しかも要介護人口の増加で介護費用も増え、生涯にかかる医療費の半分は75歳以降にかかってくると言われていますから医療費も増える。
年金受給開始年齢は遅くなり、支給額は減り、医療費負担も介護費用も増え、現役世代の社会保険料負担額も増える。これがいかに無理ゲーかわかると思います。
次に、貯金をして老後に備えようという発想もやめた方がよいと思います。預金残高が減っていくだけの生活は恐怖そのもので、いつ底を尽くかヒヤヒヤします。つまり、長生きすればその分経済的リスクが増すという負のスパイラルで、不安が解消するどころか増大する可能性が高いからです。

お金を稼ぎ続けることが大事です

ではどうすればいいかですが、結局はお金を稼ぎ続ける(あるいはそういう手段を作る)ことです。稼いでいれば貯蓄が少なくても減ることがないし、「来月も○○万円入ってくる」という見込みがあれば計画的な生活が可能で、不安も和らぐでしょう。
SNSの普及で「つながりの時代」などと言われることもありますが、どんなに仲の良い友人知人でも、無料もしくは安価な報酬では、数日や数週間はともかく、数年単位といった長さでは支援を続けてはくれないでしょう。
しかし、お金を稼げればインフレに負けるリスクが小さい。稼ぎ続けてお金を払える余裕があれば、請け負ってくれる人は出てくる。
そこで、会社員なら「定年後でも雇われる能力」「他社から欲しいと思われる人材になること」でしょうか。むろん職種にもよるのでしょうけれど、
「こうすればもっと良くなるのでは?」という問題発見力・提案力
「それを実現・解決するにはどうすればよいか?」という発想力・構想力・問題解決能力
「じゃあオレがやりますよ」という実行力
「みんなでこれ目指そうぜ」というリーダーシップ
という、姿勢と能力が何歳になっても求められるのではないでしょうか。
そこで、とりあえずビズリーチやデューダエックス、リクルートダイレクトスカウトなどハイクラス転職あっせん業者に登録してみると、現時点の自分の市場価値が把握できますし、エージェントと面談すればいまの自分に欠けている能力や経験がわかるかもしれません。
文:午堂 登紀雄(米国公認会計士)
大学卒業後、会計事務所などを経て、米国コンサルティングファームで経営コンサルタントとして経営戦略立案や企業変革に従事。貯金70万円を1年で3億円の資産に成長させた経験をもとに、お金持ちになる方法や考え方を伝授。
(文:午堂 登紀雄(米国公認会計士))

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