「特別支給の老齢厚生年金」の支給を受けた場合、老齢年金の受給開始を66歳以降に繰り下げられる?

2024年3月4日(月)20時30分 All About

年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。今回は、老齢年金の繰下げ受給について、年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。

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老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。
今回は、老齢年金の繰下げ受給についてです。

Q:「特別支給の老齢厚生年金」の支給を受けた場合でも、老齢基礎年金等の受け取りを66歳以降に繰り下げることができる?

「64歳から『特別支給の老齢厚生年金』の支給を受けた場合でも、老齢基礎年金等の年金の受給開始を66歳以降に繰り下げることはできるのでしょうか?」(匿名希望)

A:「特別支給の老齢厚生年金」を受給開始しても、65歳で受給できる老齢厚生年金・老齢基礎年金の受け取りを66歳以降に繰り下げることはできます

結論からいうと、64歳から「特別支給の老齢厚生年金」を支給しても、65歳から受けられる「本来支給の老齢基礎年金・老齢厚生年金」を66歳以降に繰り下げることはできます。
ちなみに「特別支給の老齢厚生年金」とは、昭和61年4月に公的年金制度が大きく改正されたことにより、設けられた制度です。また、年金法の改正により、それまで60歳から支給開始だった老齢厚生年金は65歳からの支給開始となりました。
したがって、年金の支給開始年齢をずらしていくために暫定的に「特別支給の老齢厚生年金」が設けられたのです。厚生年金期間が1年以上ある人は生年月日、性別に応じた年齢(60歳〜64歳)から「特別支給の老齢厚生年金」が65歳まで受け取れ、65歳からは「本来支給の老齢基礎年金・老齢厚生年金」が受け取れるというものです。
文:拝野 洋子(ファイナンシャルプランナー、社会保険労務士)
銀行員、税理士事務所勤務などを経て自営業に。晩婚で結婚・出産・育児した経験から、日々安心して暮らすためのお金の知識の重要性を実感し、メディア等で情報発信を行うほか、年金相談にも随時応じている。
(文:拝野 洋子(ファイナンシャルプランナー、社会保険労務士))

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