やらないと困る「災害時のトイレ」対策。何回分準備すべき? 用意すべきアイテムは?【防災士が解説】#知り続ける

2025年3月11日(火)21時15分 All About

災害時に困るものの1つがトイレ。自然災害だけでなく、下水道管の損傷などでトイレが使えなくなることも十分にあり得ます。今回は「災害時のトイレ対策」として、いざというときに困らないために準備しておきたいアイテムをご紹介します。

災害時に困るものの1つとして挙げられるのがトイレ。我慢で対処できるものではない上に、適切な対策をしておかないと衛生面でもにおいの面でも好ましくない状況になってしまいます。
そこで今回は、災害時のトイレ対策として準備しておきたいアイテムをご紹介します。

トイレアイテムは何回分準備すべき?

災害時のトイレ対策として「携帯用トイレ」を1〜2個持っていても全く足りません。人間は一般的に、1日5〜7回トイレに行くと言われています。
災害に備えて何日分のアイテムを用意するかは人それぞれの考えによると思いますが、筆者は少なくとも10日から1カ月分は用意しておくべきだと考えています。
10日分として考えても10日×7回×人数分なので、実はかなりの準備が必要に。そのことを念頭に置き、災害時のトイレ対策を考えていきましょう。

用意するもの1:排泄したものを入れる袋


排泄したものを入れる袋としては、「防臭袋」があります。排泄物が臭わないような成分が使われているもので、100円ショップやホームセンター、ドラッグストアなどで購入可能です。
防臭袋に関しては、一般的なビニール袋を2重にするなどしてしっかりと閉じれば、ある程度は代用することができます。

用意するもの2:排泄したものの凝固剤となるもの


排泄したものを袋に入れて置いておくにしても、それらを固めておく凝固剤が必要です。
災害時のトイレ用として専用の凝固剤も販売されていますが、少し価格が高いので、ペット用のトイレシートで代用するのはいかがでしょうか。1パック約150枚で1500円前後です。

用意するもの3:便器の代わりになるもの


災害で下水道が使えなくなってしまっても、便器自体に破損がない場合は、ここまでご紹介した袋や凝固剤、ペットシーツを便器にセットして使うことができます。
しかし、便器が破損している場合は、代わりとなる腰掛けられるものが必要です。最近では災害時用の簡易トイレもいろいろ発売されています。筆者が所有しているものは耐荷重150kgで、どのような体型の人でも利用できるものです。
ふたを閉めれば踏み台として使える点も便利で、日頃からしまわずに利用することも可能。コンパクトに折りたたむことができ、防災グッズ置き場に収納しておいたり、大きめのリュックやトートバッグに入れて持ち歩いたりできるサイズです。
なお、ダイソーでも「非常用 簡易トイレ」として段ボール素材の簡易トイレが販売されています(税込550円)。

用意するもの4:体を隠すポンチョとなるもの

災害時には、屋外など人がいる場所でトイレをしなければならないシーンも想定できます。その際に必要となるのが、体を隠せるもの。
筆者は90Lサイズの黒いゴミ袋を用意し、頭を通す部分をカットしていましたが、先日ダイソーで同じ用途のものが販売されているのを見つけました。「目かくしポンチョ(簡易トイレセット)」(税込220円)です。

用意するもの5:トイレットペーパー

以前より、経済産業省は「トイレットペーパーは1カ月分を備蓄するように」と呼び掛けています。その理由は、日本国内のトイレットペーパーは約4割が静岡県で生産されているからです。
静岡県は東海地震や南海トラフ地震が発生した際に大きな被害に遭うことが想定されており、その際にトイレットペーパーの生産が止まってしまう可能性もあります。
筆者は日頃は手が届きにくい高い位置に、備蓄用として無印良品の5倍巻きのトイレットペーパーを収納しています。
当たり前のことですが、災害はいつやってくるか分からないものです。いざというときに自分や家族が困らないように、あらかじめ準備しておくことをおすすめします。
今日この記事を読んでくださった人は、ぜひ今から準備に取り掛かってくださいね。
(文:矢野 きくの(節約・家事・100円ショップガイド))

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