日焼け止め、SPFとPAの違いは?気温は低くても紫外線量は9月並み!ケミカルとノンケミカル、正しい選び方・塗り方を皮膚科医が指南

2024年3月14日(木)7時0分 婦人公論.jp


イメージ(写真提供:Photo AC)

まだ冷え込むことも多い3月。しかし紫外線量でいえばすでに9月と同等とされ、5月には真夏並みの強さになります。肌へのダメージを抑えるためにも、今のうちからUVケアを行うことが重要です。日焼け止めの選び方や正しい塗り方、日焼け後のケアについて、よしき銀座クリニック院長の吉木伸子先生に伺いました。

* * * * * * *

日焼け止めの選び方


紫外線によるダメージは、肌荒れだけでなくシミやそばかす、しわ、たるみなどの肌トラブルにもつながります。一度シミやしわができてしまうとスキンケアではなくならないため、日焼け止めで防ぐことが大切です。

日焼け止めを選ぶときは、SPFとPAの表示、含まれている成分を確認しましょう。肌との相性はもちろん、シーンに合わせて選ぶことが大切です。

<SPF(Sun Protection Factor)>

シミやそばかすの原因となるUV-B(紫外線B波)をカットする効果の高さを示す数値です。数値が大きいものほど効果が高く、SPF50を超えるものは「SPF50+」と表示されています。

<PA(Protection grade of UV-A)>

しわやたるみの原因となるUV-A(紫外線A波)をカットする効果を「+」〜「++++」の4段階で表した指標です。+の数が多いほどUV-Aをカットする効果が高くなります。

<ノンケミカル・無香料・無着色>

日焼け止めに含まれる紫外線を防ぐ成分は、大きく紫外線吸収剤(ケミカル)と紫外線散乱剤(ノンケミカル)の2種類に分けられます。紫外線吸収剤は紫外線を吸収して、熱や赤外線などのエネルギーに変化させて放出することで、紫外線が皮膚に届かないようにします。

それに対して紫外線散乱剤は、紫外線を反射させ散乱させることで、皮膚に紫外線が届くのを防ぎます。

「敏感肌の方は、刺激になりにくい「ノンケミカル」や「紫外線吸収剤不使用」のパッケージ表示の製品を選びましょう。石けんで簡単に落とせる商品が多いので、クレンジングによる肌への負担も減らすことができます。他にも、無香料・無着色など低刺激な日焼け止めを選んで、できるだけ肌に刺激を与えないようにしましょう」(吉木先生)

日焼け止めの塗り方


「日焼け止めは、塗り方次第で効果を最大限に得られないこともあります。しっかり保湿した肌に、たっぷりの量の日焼け止めを、ムラなく均一に塗ることが大切です」と吉木先生は話します。

<顔の塗り方>

日焼け止めをムラなく塗るためには、5点置きがおすすめ。大きめのパール粒大くらいの量の日焼け止めを手に取ったら、両頬、鼻、額、あごの5点に置いてから、塗り広げていきます。この時に手のひらではなく、指全体を使ってすみずみまで塗るのがコツです。顔の中心から外側に向かって、ムラなく塗りましょう。

全体を均一に塗り終えたら、同量の日焼け止めを手に取り、再度5点置きして全体に重ね塗りするのがおすすめです。重ね塗りすることでムラや塗り残しが生じるのを防ぎ、日焼け止めの効果を持続させるのに役立ちます。

<身体の塗り方>

身体は塗る範囲が広いので、日焼け止めを容器から直接肌の上に出して塗りましょう。塗る範囲に合わせて線状にたっぷりと出すのがポイントです。日焼け止めを線状に出したら、手のひら全体で大きく円を描くようなイメージで塗り広げます。この時、肌をこすらないように、やさしく塗るように意識しましょう。

手の甲から腕にかけては日焼けしやすい部位です。顔と同様、全体を塗った後に重ね塗りをして、紫外線から肌をしっかりと守りましょう。

<塗り直しのタイミング>

朝、きちんと日焼け止めを塗っても、塗り直しをしないと日焼け止めの効果はキープできません。日焼け止めの効果を保つためには、2〜3時間おきに塗り直しましょう。ただし、汗をかいたり水を浴びたりした時には、2〜3時間の間隔にこだわらず頻繁に塗り直すことが大切です。

(見出し)日焼け後の肌には保湿を

日焼け後の肌は熱を帯び、水分が蒸発して乾燥しています。皮膚のバリア機能も低下しているので、基本のスキンケア用品を使って、肌を十分に保湿しましょう。ただし、肌に赤みやヒリヒリ感がまだ残っている場合は、保湿ケアの前によく冷やしてまずは肌の炎症を鎮めましょう。

日焼け後の肌は敏感になっているため、普段使っているスキンケア用品が合わないことがあります。敏感肌用のスキンケア用品など、できるだけ低刺激なものを選ぶことをおすすめします。また、化粧水を付けるときにパッティングするのはNGです。できる限り肌に負担をかけないように手のひらを使い、やさしくハンドプレスで浸透させましょう。

監修

ユースキン製薬株式会社

https://www.yuskin.co.jp/

よしき銀座クリニック院長 吉木伸子先生

婦人公論.jp

「日焼け」をもっと詳しく

「日焼け」のニュース

「日焼け」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ