土日昼だけ営業&30食のみのカレー店! 下北沢『カ・リーべ』の幻のカレーを食べてきた

2020年3月14日(土)10時50分 食楽web


食楽web

 カレー激戦区・下北沢に、今年2月16日、新しくスパイスカレーの店『カ・リーべ』が誕生しました。営業時間は土日の11時半〜16時。カレーは2種類だけ。しかも1日30食。もはや、限定だらけの店。「食いっぱぐれないようにしなきゃ」と、土曜の昼に、お店に潜入してきました。


夜はバーですが、1階にあるので日差しが入る明るいお店

『カ・リーべ』の場所は、下北沢駅東口から徒歩4分ほど。バー『プリエール・コナユキ』の店を利用して営業していました。店先にある看板に「Today’s Curry」と書いたメニューがあります。この日は「A・新玉トマトチキン」、「B・菜の花とホウレン草他」各1000円。両方を載せたプレート「あいがけ」は1200円。そのほか、トッピングは各種100円で、自家製の味玉やハリッサ、赤ワインらっきょうなどもあります。

 入り口に立つと、中にお客さんは一人もいません。土曜のシモキタの街は人がわんさかいるのに「いったいどういうこと?」と気後れしましたが、店員さんの「いらっしゃいませ!」という明るい声に促され入店。メニューを見せてもらい、「あいがけ」(1200円)と「スパイス味玉」(100円)をオーダーしました。


左下が、新玉トマトチキンカレー、右が菜の花とほうれん草のチキンカレー、真ん中がスパイス味玉、上には、副菜のスパイスキャロットラペ、新玉ねぎのアチャール、アスパラガスのライタ

 ところが、筆者が入店した後からどんどんお客さんが入ってきます。店はあっという間にほぼ満席。良かった〜と安心しつつ待っていると注文した「あいがけ」カレーが登場しました。若草色のお皿に黄色や緑、オレンジといった春を思わせるカラフルなカレーや副菜。見た目だけで一気に食欲が湧いて来ます。


トッピングのスパイス味玉の中からとろりとした黄味が出てきて、2種類のカレーをマイルドにつなげます

「新玉トマトチキンカレー」は、甘い新玉ねぎと柔らかいチキン、そしてスパイスがふんわりと香る優しいカレー。「菜の花とほうれん草のチキンカレー」は、菜の花の苦み×ほうれん草の甘みのバランスがよく、そこにアクセントのようにニラとパクチーといった強めの香りが顔を出します。


ご飯は、玄米ともち麦をブレンドしており、パラっと感と、もちもち感が素材を生かした優しい味のカレーによく合います。

 カレーも副菜もご飯も、1つひとつが丁寧に作られていることがわかり、全体的に油っぽくなくてスッキリ。毎日食べても飽きない、そんなカレーなのです。「土日限定なんてもったいない」と思いますが、お店の事情もあるのでしょう。そこで、女性店主の櫻山澄絵さんにお話を伺うことにしました。


お店はカウンターとテーブル席があります

 櫻山さんは、実は、平日は一般の会社で働いている会社員なんだそうです。休日の間借りでカレー屋を出したいと探していたところ、このバー『プリエール・コナユキ』と出合い、週末コラボが実現したのだそう。

 休日までカレー作りをするなんて、よほどのカレー好きなのかと思いきや、「実は子供の頃、カレーのルーが苦手で食べられなかったんです。でも大人になってイタリアンやフレンチ、さらにインドやタイ、スリランカといった様々な料理を食べ歩くうちに、スパイスの表現の無限大さに気づいて、それから独学で自分好みのカレーレシピを作っていたんです」とのこと。

 そのオリジナルカレーは、友人・知人の間で評判となり、それなら友人であるフリーデザイナーの松野翔子さんと一緒にカレー屋をやってみようかなと思ったのがきっかけだそうです。


副菜の3種類は、人参や新玉ねぎなどにマイルドな酸味を合わせてあり、カレーの優しいアクセントに

 カレー作りと同じくらい実は旅も大好きで、何度も行って気に入っている与論島でいつかお店を出すのが夢と語る櫻山さん。その与論島で出会った伝説のスナック『リーベ』をオマージュし、この店名をつけたんだそうです。なんとも自由な発想で面白いですね。

 とにもかくにも、櫻山さんの週末限定のカレーは絶品。もしかしたら彼女のカレーがシモキタで食べられるのは今だけかもしれないので、ぜひ食べに行ってみて下さい。

(撮影・文◎土原亜子)

●SHOP INFO

店名:カ・リーべ

住:東京都世田谷区北沢2-33-10 プリエール・コナユキ
TEL:非公開
営:土日11:30〜16:00LO
休:月〜金 ※不定休のためSNSでスケジュールをチェックください

食楽web

「営業」をもっと詳しく

タグ

「営業」のニュース

「営業」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ