ロードサイドの人気ラーメン店『おおぎや』はウマいのか? 「ネギみそチャーシューメン」を食べてきた

2023年3月19日(日)10時50分 食楽web


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関東のロードサイドの人気ラーメン店『おおぎや』のラーメンが美味しいとの噂。さっそく行って食べてきた!

 最近、関東近郊のロードサイドに点在する人気ラーメン店の『山岡家』や『ラーメンショップ』、『くるまやラーメン』などを食べ歩いて食楽webで公開したところ、読者の方から「ぜひ『おおぎや』のラーメンも紹介してほしい!」との熱い声が届きました。

 皆さんは『おおぎや』をご存知でしょうか? 筆者は恥ずかしながら知らなかったので、すぐに調べてみると、群馬県を中心に、埼玉、栃木、長野、新潟にかけて計54件も展開しているビッグチェーンだと判明。噂によると、くるまやラーメンから独立して生まれたお店のようです。


群馬県29軒、埼玉県11軒、栃木県3軒、長野県10軒、新潟県1軒(直営店・フランチャイズ店を含む)を展開する『おおぎや』

『おおぎや』の公式ホームページによれば、人気No.1メニューは、1972年の創業以来、一貫して味噌ラーメンなのだそう。とくに辛味ネギをたっぷりのせた「ネギみそラーメン」が大人気なんですって。


『おおぎや』の人気メニューベスト3。やはりネギみそラーメンは大人気なんです

 思えば、『ラーメン山岡家』は「特製味噌ネギラーメン」、『ラーメンショップ』は「ネギ味噌チャーシュー」、『くるまやラーメン』は「ねぎ味噌ラーメン」が人気メニューでした。

 なぜロードサイドのラーメンはネギ味噌がここまで強いのか不思議で仕方ありません。そして実際に食べ歩いてみると、同じネギ味噌ラーメンでも、それぞれ個性的で、まったくベクトルが異なる味わいに遭遇できるので、発見が多くて実に面白い。

 となれば、是が非でも『おおぎや』の「ねぎみそラーメン」も食べてみたい。そこで3月某日、食べ歩き好きの友人を誘ってお店に向かうことにしました。

『おおぎや』はディープな雰囲気がなく明るかった


明るくきれいな『おおぎや埼玉伊奈店』の内観。あえて昭和レトロな雰囲気を出しているよう

 東京都心から車で走ること約1時間半。着いたのは埼玉県北足立郡伊奈学園町のロードサイドにある『おおぎや 埼玉伊奈店』です。まず、お店の外観がちょっと意外でした。これまで行った3件のロードサイド店は、昭和に創業し、良くも悪くも年季を感じさせる、やや古くてディープな雰囲気でしたが、『おおぎや』は明るいのです。

 ちなみに『おおぎや』も1号店は1972(昭和47)年に創業。歴史はあるのに、この埼玉伊奈店に関しては、むしろあえて昭和レトロ感を演出した、アミューズメントパーク的な感じが漂っていました。入店すると、カウンター席、テーブル席、小上がり席もある広い店内。壁の至るところにお店のメッセージや食材のこだわりを書いたPOPが貼ってあり、メニューもファミレスのようにきれい。ラーメンの写真がキラキラと輝いています。


ファミレスのように見やすくてにぎやかなメニュー

 しかし筆者が知りたいのはただ一つ。そう、赤い辛味ネギがのった「ネギみそラーメン」(935円)の味です。

 ただし、くるまやラーメンや山岡家ではネギチャーシュー麺を食べていたので、比較の意味でもここはチャーシュー4枚がのった「ネギみそチャーシューメン」(1210円)にしたいところ。しかし、1200円超えはけっこう高いな…と悩んでいると、友人が「こっちの方がお得じゃない?」と「マル得ネギみそラーメン」(1025円)というメニューを教えてくれました。

 普通の「ネギみそラーメン」にデフォルトで入っている辛みネギ・もやし・コーンに加え、海苔、煮卵、炙りチャーシュー(1枚)がプラスされているのが「マル得ネギみそラーメン」です。これで1025円。確かにお得ですね。

 でも、チャーシューメンとの違いも含めて確かめてみたかったので、筆者は「ネギみそチャーシューメン」(1210円)を、友人は「マル得ネギみそラーメン」(1025円)を注文することにしました。

いざ実食。おおぎやの「ネギみそラーメン」の味は?


トッピングメニューに「生搾りニンニク」が!

 出来上がりを待つ間、テーブル回りを見回すと、トッピングメニューの「生搾りニンニク」(無料サービス)という文字を発見。壺などに入ったおろしニンニクを見かけることはよくありますが、生搾りというのは珍しいですね。

 7〜8分して我々のネギみそラーメンが着丼しました。


「ネギみそチャーシューメン」1210円

「ネギみそチャーシューメン」は、チャーシュー4枚が重なるように横たわり、その横に辛みネギ、コーン、そして下には大量のもやしが控えています。かなりのボリュームです。そして間をおかず、「マル得ネギみそラーメン」も運ばれてきました。


「マル得ネギみそラーメン」(1025円)

「ネギみそチャーシューメン」と比べると、「マル得」のほうは量が控えめでどことなく上品な印象。煮玉子や海苔といったトッピングも、丼全体のビジュアルを華やかに見せています。ともあれ、お互いにの自分のラーメンのスープを一口飲んでみます。


「ネギみそチャーシューメン」のスープ

「おっ!? 味噌汁みたい?」と筆者。友人も「優しい味だ!」との感想。豚ガラと鶏ガラでとったベースに、特製の味噌を合わせたというスープは、脂がほとんど浮いておらず、ニンニクのガツンとしたインパクトもなし。実に穏やかでやわらかい味なんです。

 スープにじわじわと辛味ネギを沈めるとツンとしたシャープさが加わりますが、それでもベースがまろやかなせいか、さほど辛くはありません。自家製麺は中太で、口当たりがつるつる&ムチッとしていて、まろやかなスープを過不足なく絡めとってくれます。実に滋味深い味わいです。


『おおぎや』のセントラルキッチンで作られる自家製麺

 そしてチャーシューは『くるまやラーメン』に比べると薄めで食べごたえという点では劣りますが、その分、柔らかくて麺と一緒に食べやすく、これはこれで実に美味。チャーシューメンにしてよかった!

 勢い良く食べているうちに、優しすぎる味なので、変化が欲しくなりました。そこで無料の「生搾りにんにく」のことを思い出し、スタッフさんにお願いすると、すぐに持ってきてくれました。


無料の「生搾りにんにく」

 登場したのは、小ぶりの生にんにくが7個と、とんこつラーメン店などでおなじみの「にんにくクラッシャー」。クラッシャーににんにくを2個ほど放り込み、ムギューッと潰すと、下からところてん状になったにんにくが押し出されてきます。

 これをラーメンに投入すると、力強い香りが一気に立ち上ると同時に、スープに強烈なニンニク味が加わり、あの穏やかだったみそラーメンが、一気にガツンとパンチが効いた味わいに変化。これはイイですね〜。


生搾りにんにくは途中で味変に入れるのがオススメ

 さらには、卓上のラー油やお酢をほんの少し回し入れたりしながら、自分好みにカスタマイズ。そう、『おおぎや』のネギ味噌ラーメンは、ベースの味が濃厚すぎず、はたまた、にんにくや背脂などでキメキメの味になっていない分、自分好みに自由に味変ができるのが楽しい一杯でした。

まとめ


『おおぎや』はロードサイドのラーメンチェーンの中で最も万人受けしそうな優しい味でした(食楽web)

 というわけで、『山岡家』や『くるまやラーメン』など、ロードサイドのラーメンチェーンの「ねぎ味噌ラーメン」を食べ歩き続けてきて、店ごとの違いが徐々にわかりつつあるわけですが、ここ『おおぎや』のラーメンは、他のお店に比べ、老若男女を問わず、万人が美味しいと思える味わい。あえて穏やかな味に仕上げているんだろうな、と思いました。

 今後もまだまだ知らないロードサイドラーメンチェーンを食べてみたいので、美味しいお店があったらぜひ教えてください!

(撮影・文◎土原亜子)

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