大阪万博「ガンダムパビリオン」で“スタージャブロー見学ツアー”に参加してきた! “原寸大ガンダム”もお出迎え

2025年4月9日(水)20時1分 ねとらぼ

等身大ガンダムがお出迎え!(C)創通・サンライズ

 4月13日から開催予定の2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)。その会場内にあるバンダイナムコホールディングスの「GUNDAM NEXT FUTURE PAVILION」を、ひと足先に見に行ってきました。だって、ガンダムが好きだから……。
 「GUNDAM NEXT FUTURE PAVILION」は、区分で言うと「民間パビリオン」に分類されるパビリオン。バンダイナムコホールディングスによって出展されるもので、名前の通りガンダムシリーズを題材としています。ガンダムが描いてきた「宇宙での暮らし」「まだ実現していない科学技術」を新たな未来の可能性と捉え、新作映像とパビリオン空間による没入体験が楽しめるそうです。膝をついたポーズの原寸大ガンダムも、パビリオンの外に展示されているそうです。
 というわけでさっそく、4月9日のメディア向け公開日にいってきました。「GUNDAM NEXT FUTURE PAVILION」があるのは、万博会場をぐるりと囲んでいるリング状の大屋根の外側。会場の西の方にあたる「西ゲートゾーン」に位置します。最寄駅である夢洲洲は会場の東側なので、電車で来た場合にガンダムを見にいくにはリング内を東西に突っ切っていくことに。まっすぐ歩いてもそこそこ距離があり、万博会場の巨大さを実感できます。
 で、もう一度リングの外に出ることになるわけですが、近くまで来ているはずなのに意外にガンダムが見えてこない。「今回の原寸大ガンダムは膝をついている」というのは事前に知っていたのですが、モビルスーツって身を屈めているとこんなに見えないもんなの?
 リングを抜けたところで、ようやくガンダムを発見! ああ〜、なるほど。もちろん立てば18メートルの機体だからデカいはデカいけど、膝をついたポーズだと意外にコンパクト。手前の建物は平屋なんですが、ちょっと離れたところから見ると下半身は全体的に隠れちゃってます。「こりゃ、込み入った市街地みたいなロケーションで、身を屈めたモビルスーツを歩兵が肉眼で発見するのは意外に大変そうだな……」と、対モビルスーツ戦についての想像が勝手に脳裏に浮かびます。
 ということでガンダムとご対面。いや、近づくとやっぱデカいわ。なんでもこの立像は頭頂高12.31メートル、伸ばした右手の指先までの高さは16.72メートルあるそうです。機体の型番はRX-78F00/E。いわゆる「横浜ガンダム」であるRX-78F00を移設したもので、設定的にはアムロ・レイが乗っていた『機動戦士ガンダム』のガンダムとは別の機体ということになります。
 9日に開催された開館式では、このガンダムの前でテープカットも開催。バンダイナムコホールディングス代表取締役社長の浅古有寿氏をはじめ、チーフガンダムオフィサーの榊原博氏らが参加しました。チーフガンダムオフィサーって肩書き、カッコよすぎるな……。
 この日は、パビリオンの内部も報道陣向けに公開されることに。実はこのパビリオン、実際の宇宙世紀とは設定がかなり異なります。宇宙で暮らすスペースノイドと地球に住むアースノイドとの戦争があったところまでは同じ(しかし公式パンフレットには「地球連邦軍」や「ジオン公国」の名称の記載なし!)ですが、この戦争の停戦後に横浜で発見されたRX-78F00 ガンダムの発見によりモビルスーツの平和利用の機運が発生。各国の共同宣言により、モビルスーツは兵器として使用されることがなくなり、汎用大型ロボットとして宇宙開発や建築土木、農業生産といったあらゆる分野で使われています。
 これらモビルスーツの平和利用を研究・促進するための、ガンダム・オープンイノベーション・コンソーシアム、通称GOICという組織が設立されました。GOICは平和利用が促進されたモビルスーツにはAIを搭載されたものも増え、これらの機体は地球圏を覆うスペースデブリの回収と再利用に貢献。さらに宇宙ではコロニー内での農業生産や魚などの養殖も進み、自給自足も進んでいます。そこではビームサーベルから派生したプラズマ技術によって空気中の窒素と酸素を分解・合成して窒素肥料を作り出すなど、かつて兵器だった技術がうまく転用されています。
 といった設定は、パビリオンに入ったところにあるディスプレイでざっと説明されますし、パビリオン内でもらえるパンフレットにも書いてあるのでそれを読んでも大丈夫。「GUNDAM NEXT FUTURE PAVILION」はこのGOICの施設である軌道エレベーターの夢洲ターミナルということになっており、来場者はこれから軌道エレベーターに乗って宇宙ステーション「スタージャブロー」を目指します。
 ということでエントランスを抜けると、軌道エレベーターへの入り口が並んだ搭乗ホールになっています。ここで旅のお供を務める2機のハロ「イークス」と「ポー」とご対面。来場者はエレベーター内に乗り込み、超高速で宇宙ステーションに向かうことになります。窓の外の風景が下に向けてかっ飛んでいくのと同時に地面がビリビリ揺れて、確かに垂直上昇してる感じがする。それにしても、軌道エレベーター要素が盛り込まれているの、「バンダイナムコは『Gレコ』のことを忘れてないぞ!」という意思表示を感じてアツいですね。ほら、ガンダムでマスドライバーじゃなくて軌道エレベーターが出てくるのってけっこう珍しいし……。『OO』にも『水星の魔女』にも出てきただろって言われちゃうと何も言い返せませんが。
 超高速でスタージャブローに到着すると、そこでは宇宙ステーションの拡張工事に活躍するモビルスーツの群れが! ここはけっこう「本当に窓の外でモビルスーツが動いている」という雰囲気がある! いろんな機体がサービス的にたくさん出てくるのも、単純に「いろんなモビルスーツが元気よく動いているところが見られて楽しい!」という気分になりますね。なんか後ろの方にトールギスもいたような。なんで……?
 と、ここで、なにやら回収してきたスペースデブリの様子がおかしい。動いて暴れた上にビームを乱射! 「なにあれ!?」と思っていたら、なんと中身が無人自律制御型のジオングだったことが判明! ジオングってそのへんに落ちてるもんなの!? このジオングの大暴れにより、スタージャブローは大ピンチに……! やめてくれよ、おれも乗ってるんだぞ! 床もビリビリ揺れまくりだ!
 なんせジオングが暴れて危ないということで、来場者も退避ポッドに乗って脱出することに。この退避ポッドの部屋、窓枠と外の風景との間に本物っぽい謎の遠近感があって、どうなってるのか知りたくなりました。そしてそこに、ジオングをやっつけるためガンダム登場。やった〜!! 見た目はRX-78系なのに背中になんか巨大な羽根がついてるのはなんだか見慣れないけど、でもなんかジオングが思ってたよりデカい(そして腕もたくさん生えている)からボリューム的にはちょうどイーブンだ!
 というところからさらに色々とサプライズな展開があるんですが、ネタバレになっちゃうのでひとまずここまで。パビリオンでの展示を全部まわるまでトータルで50分ほど、みっちり楽しめました。とにかく思っていたより「軌道エレベーターや宇宙ステーションの窓の外にモビルスーツがいる」感じが強く感じられ、「うわ〜、サラミスのブリッジからの視界ってこういう感じなのかもな〜」という驚きがありました。また後半のモビルスーツ戦の動きはかなり早く、上下左右をガンガン動きまくるのを目で追うのはけっこう大変だったのですが、「この動きを予測して目視で攻撃を当てるニュータイプってマジですごいんだな……」という謎の納得感も。アムロってやっぱすごいんだな。
 正直「モビルスーツが兵器ではなくなっている」という今回の展示の設定に関しては、意見の割れるところもありそう。確かに自分も「ガンダムはロボットアニメとして意識的に戦争を描いたのが面白いところなのに〜」とか思わないでもなかったですが、まさか万博でエグめの戦闘描写をやるわけにもいかないだろうし、「まあ、そのへんはイベントがイベントなので……」ということで個人的には飲み込めました。「土木工事やってるモビルスーツ、ほとんどレイバーだなあ」とは思いましたけども……!
 ということで、ガタガタ言いつつなんだかんだでそれなりにエンジョイしてしまった「GUNDAM NEXT FUTURE PAVILION」。想像よりも臨場感のある展示だったので、もし万博に来るなら楽しみにしていてもよさそうです。個人的には「ガノタ何人かで一緒に行って、見終わった後で全員であーだこーだ言う」みたいな楽しみ方がオススメ。7月20日にはパビリオンデーとして西川貴教さんも参加するオーケストラコンサートも予定されているそうなので、そちらも楽しみです!

ねとらぼ

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