人気上昇中のHOKA、サロモンなど…山靴の進化は止まらない!機能がすごすぎる“ガチ”な最新ハイクシューズ5選

2024年5月10日(金)8時0分 JBpress

今や運動靴という枠組みを飛び越え、1つのカルチャーとしても世界中で愛されているスニーカー。その魅力である軽快な履き心地と個性豊かなデザインは、一流の革靴を日々の相棒とする読者諸氏をも魅了してやまない。ここでは“本物”を知る大人の男が選ぶべきスニーカーを提案する。

写真=青木和也 スタイリング=泉敦夫 文=TOMMY 編集=名知正登

「閑さや 岩にしみ入る 蝉の声」松尾芭蕉

 松尾芭蕉といえば、旅の途中で出会った情景、心情を俳諧紀行文としてまとめた一連の作品で知られる江戸時代前期の俳諧師。その最たるものが『おくのほそ道』であり、この句は彼が山形県の立正寺に立ち寄った際に詠んだもの。森深い山中にあり、登山口から1070段以上の石段を登った先の絶壁の上に建つお堂、通称・山寺。そこでは、蝉の鳴き声が山々に反響し、こだまとなり戻ってくる。そんな俗世の騒がしさから離れた、閑(しず)かな世界に、心が吸い込まれていく様子を表現しているのだという。

 ちなみに俳諧とは、室町時代に流行した連歌の遊戯性、庶民性を高めた形式の総称。これが芭蕉の登場により芸術性と冒頭部分の発句の独立性が高まり、時代の経過とともに俳句と呼ばれるようになったそうだ。

 そこで今回のテーマ。俳句と同じく“時代に合わせて進化した”ハイクシューズである。「頑丈ではあるが重くて疲れる」なんて、今は昔。最新モデルは軽くて機能性も抜群。履き心地の良さは言うに及ばず、近年人気高まるハイキングのみならず旅の相棒にもうってつけ。芭蕉が旅に出始めたのも40代からというし、この句を詠んだのも現代の暦で7月上旬。ならば今から手に入れてもまだ間に合う。そして実際に履き、山寺に向かいその進化を体感してみては。

「山靴や 足にしみ入る 機能性」読み人知らず

1. HOKA「KAHA 2 LOW GTX」


最高のパフォーマンスを実現させる、最上の履き心地

 近年、名を上げたブランドは多くあれど、成長著しいのが〈ホカ〉だ。“山をラクに飛ぶように駆け降りることができるシューズ”を作るという想いからスタートした同社。

 そのプロダクツの特徴を挙げるならば、誰しもが驚く柔らかなクッショニングに尽きる。ハイキングシューズである本モデルにも当然、このクッション性は継承されており、様々な地形にフィットするスワローテイル形状のヒール、トラクションラグを備えて防滑性を高めたヴィブラムメガグリップのアウトソール、不整地でも歩きやすいメタロッカーテクノロジーとの四つ巴で歩行をサポ—ト。

 またリサイクル素材を採用したゴアテックス ファブリクスを搭載した軽やかなレザーアッパーもありがたい。シューズ内をドライに保ち、快適なハイクが楽しめるはずだ。

2. mont-bell「Crag Hopper Leather」


古き良き山靴の雰囲気を残しながらも絶妙なテッキー具合

 日本生まれのアウトドアブランドだけあって、我が国の気候や日本人の足型にフィットするシューズを作らせたら〈モンベル〉はお手のもの。

 全天候型を謳った本モデルは、アッパーには高い防水透湿性能を誇るゴアテックス ファブリクスを使用し、ダメージを負いやすい前足部とヒールをスウェード素材で覆うことで、適度な剛性と優れた耐摩耗性を実現。しかもアウトソールは岩場の歩行を想定し、ヒールの高さとトゥの反りを抑えたフラットな形状に設計されている点も見逃せない。まさに虎に翼の如し。

 デザインは古き良き山靴の雰囲気を残しながらも、絶妙にテッキー。ロゴをさりげなく配置するのみとこなれた様相は街にも馴染む。岩場へのアプローチやハイキング、自然散策からキャンプまで多用途で活躍する1足をお探しならば、ぜひ。

3. Salomon「X ULTRA 360 GORE-TEX」


ギア好きたちのココロと路面をガッチリ掴むベストセラー

 ある年齢以上の人々にとってはスキーの印象が強い同ブランドが、ゴープコアに代表される近年のテック系ファッション人気と合致し、シーンの第一線に急浮上。そんな中注目するのは、ベストセラーの「エックスウルトラ」シリーズをベースに開発された本モデル。

 名前が指し示すように360°全地形に対応する頼れる1足なのだが、その大きな要因となるのが、履き心地にも直結する強固な足回り。自由な動きを確保しつつ、横方向の安定性を実現したアドバンスドシャーシと、ぬかるみでも優れたグリップを発揮し、コントロール性と防滑性を高めたオールテレイン コンタグリップ搭載のアウトソールが、フィールドにおける行動の幅を広げる確かな一助となる。

 さらに素早く容易にフィットを変えるスピードシューレースもおまけ。ギア好き心もくすぐるなんとも憎いヤツだ。

4. KEEN「TARGHEE IV WP」


エコフレンドリー、なのにタフに進化を遂げた最上位モデル

 初めて訪れた飲食店では手堅く定番を頼みがち。なのに最上位の3文字にも弱い貴兄に、〈キーン〉のトレッキングシューズから、最上位機種「ターギー4」をお届け。

 アッパーにはシリコン液を浸透させる特殊な防水加工により生み出された、環境にもやさしいプレミアムヌバックレザーを採用。高い通気性と速乾性に優れる独自の防水透湿素材、キーン・ドライを用いたメッシュライニングとの取り合わせで、山道をラフに歩き回ってもシューズ内は常に爽やか。しかも接着剤不使用のエコフレンドリーな製法でありながらタフで軽やか。

ツーリングの要たるミッドソールは、高密度のフォームに軽量な空気を注入してクッション性向上。足にしっかりフィットするだけでなく、インソールも取り外し自在でストレスよさらば。

5. MERRELL「MOAB 3 GORE-TEX」


世界中のアウトドアファンを支える「モアブ」シリーズ最新作

 2007年に発売以来、世界累計2,800万人以上ものアウトドアファンの足を支え、いまだ進化し続ける同社ハイキングシューズの象徴「モアブ」シリーズ。その最新モデルは、アッパーに上質な素材感が特徴の撥水ピッグスキンレザーと通気性・軽量性を確保するメッシュのコンビネーションアッパーに、優れた透湿防水性を誇るゴアテックス メンブレンを搭載と当然死角なし。

 ミッドソールの軽量EVAフォームや、歩行時にヒール部の衝撃を吸収することで疲労軽減が期待できる独自のクッション技術、メレル エアークッションや低反発で体重を支えるインソールに加え、ビブラム TC5+アウトソールなど各所をアップデート。

 より快適に、かつあらゆるアウトドアフィールドに適応する高い機能性が、貴兄を最高のマウンテンライフへと導く。

筆者:TOMMY

JBpress

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