知っているようで知らない卵の豆知識。ヒビが入った卵はどうする?サルモネラ菌に汚染されている可能性は?
2024年5月25日(土)12時30分 婦人公論.jp
イメージ(写真提供:Photo AC)
卵の保存方法や取り扱い方法で困ったことはありませんか? 日本の卵は生で食べられるほど安全だといわれていますが、保存状態によっては食中毒を引き起こす危険性があります。「どうやって保存すればいいの?」「賞味期限はどれくらい?」など、卵にまつわる豆知識をご紹介します。
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保存方法は?
食品衛生法では、卵は10℃以下での冷蔵保存が望ましいとされています。
スーパーなどでは常温販売されていることが多いですが、これは気温差による結露を防ぐためです。卵の表面には呼吸をするための無数の小さな穴が開いていて、結露がつくとこの穴を通じて雑菌が中に入り込んでしまい、卵が傷んでしまう可能性があります。
卵を保存するときのもうひとつのポイントは、丸いほうを上に、尖っているほうを下に向けた状態にしておくことです。尖っているほうは強度が高く、ヒビ割れ防止になります。
また、卵の丸いほうには「気室」と呼ばれる空気の入った部屋があります。古くなった卵黄が浮かんできても、殻に直接触れないよう気室が隔ててくれるので、鮮度が保たれやすくなるのです。
賞味期限ってどれくらい?
一般的に卵の賞味期限は、「冷蔵保存した場合に生で食べられる期限」のこと。そのため、たとえ賞味期限を1週間程度過ぎてしまったとしても、十分に加熱すれば問題なく食べることができます。
ただし、冷蔵保存していない卵やヒビ割れている卵は、賞味期限内であっても食中毒を引き起こす恐れがあるため要注意です。
『これまだ食べられる?「賞味期限」と「消費期限」の違い、定め方も解説。フードロスを減らしおいしく安全に食べるために』はこちら
卵って洗わないほうがいいの?
一般的に、卵は殺菌消毒されてから出荷されているため洗う必要はありません。むしろ、洗ってしまうと衛生的によくないとされています。
卵の表面には「クチクラ層」という薄い膜があり、雑菌などから卵の中身を守る役目を果たしています。卵を洗ってしまうとこの層が洗い流され、雑菌が入りやすくなってしまうのです。また、卵の表面には無数の小さな穴が空いているため、洗うことで水と一緒に雑菌が入り込む恐れもあります。
どうしても気になる汚れがあったときは、キッチンペーパーなどで優しく拭き取りましょう。
ヒビの入った卵はどうする?
ヒビが入った卵は、中身が空気に触れてしまうことで雑菌が繁殖しやすい状態になります。賞味期限内であっても生食は控え、加熱して食べる場合でもヒビが入ってから1〜2日ほどを目安に食べるようにしてください。
また、いつヒビが入ったかわからないものは食べないのが無難です。
サルモネラ菌の心配は?
サルモネラ菌とは、鶏肉や卵に含まれることがある細菌で、食中毒を引き起こす原因菌のひとつです。感染すると腹痛や下痢、発熱といった症状が現れます。
ただし、日本の卵のサルモネラ菌の汚染率は0.003%程度とされています。また、低温環境下では増殖しづらいこともわかっているので、卵をしっかりと冷蔵保存することを心がけましょう。
サルモネラ菌による食中毒を回避するなら加熱も有効です。卵を70℃で1分程度加熱することで死滅させることができます。
『「2日目のカレー」は加熱しても危険?高温でも死滅しないウェルシュ菌、生の鶏肉から感染するカンピロバクター…食中毒に要注意!』はこちら
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