「脳の朝活」で午前中からスッキリ効率アップ!「朝日を浴びる」「音楽を聴く」…10の習慣で順序良く脳に刺激を与えて脳を活性化

2024年5月27日(月)12時29分 婦人公論.jp


イメージ(写真提供:photo AC)

「朝が弱い」「疲れやすい」は体質ではなく、脳が覚醒していないからかもしれません。自ら考案した「脳の朝活」で人生が一変したという《脳のスペシャリスト》の加藤俊徳先生が、とっておきの習慣をご紹介します(構成=山田真理 イラスト=宮下和)

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前編よりつづく

目覚めたら、8つの脳番地を刺激しよう


どれか一つでも続けることが大切。無理せず楽しく実践してみて

【朝活1】朝日を浴びる


<(1)運動系・(2)視覚系>
目が覚めたら、すぐに布団から出てカーテンや雨戸を開けましょう。この動作でまず運動系脳番地が、「天気はどうかな」と外を眺めることで視覚系脳番地が刺激されます。
また朝日を浴びると、強い光の刺激によって脳内で睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌が抑えられ、脳と体の覚醒スイッチがオンに。
脳を活性化させる脳内物質のセロトニンの分泌も促されるため、明るく前向きな気持ちで一日を始めることができるのです。

【朝活2】ラジオをつける、音楽を聴く


<(3)聴覚系>
布団からなかなか出られない人は、まず聴覚系脳番地を刺激して脳の覚醒を促すのも手です。
ラジオは、テレビやスマートフォンと違って映像や文字から内容を補えないぶん、どんなことを話しているかしっかり聴いて内容を理解しようとするので頭が冴えます。番組は音楽メインのものより、トークがメインのもののほうが効果的。
とはいえ、「私はやっぱり音楽がいい」という人は、たとえばギターやドラムなど特定の楽器の音を追いながら集中して聴くといいでしょう。


(イラスト:宮下和)

【朝活3】鏡を見てにっこり


<(1)運動系・(2)視覚系・(8)感情系>
簡単にできて効果が高いのが、「鏡の前で満面の笑み」です。
就寝中は顔の筋肉がほぼ動いていないため、寝起きは能面のように無表情になっています。表情筋を大きく動かして笑顔を作ると、運動系脳番地を刺激できるのです。
たとえ作り笑いでも、笑顔になれば脳は「今楽しいんだ!」と錯覚。それを鏡で確認すれば、視覚系脳番地とともに感情系脳番地も刺激され、「今日も楽しい一日になりそう」と前向きな気持ちになれるでしょう。

【朝活4】みんなに「おはよう」と挨拶


<(2)視覚系・(4)伝達系・(5)思考系・(8)感情系>
ペットや観葉植物、庭の草木など物言わぬ相手にも「おはよう」「今日も元気だね」と声をかけてみましょう。たとえ返事がなくても、話しかけることが伝達系脳番地を刺激します。
また、相手の様子を観察することで、視覚系脳番地が、観察によって感情が左右されることで感情系脳番地が活性化されます。
自分に向けて「今日も頑張るぞ」と声をかけることも、伝達系脳番地を刺激。やる気を生み出す思考系脳番地の活性化につながるので、声に出してみましょう。

【朝活5】歌いながら家事をする


<(1)運動系・(3)聴覚系・(4)伝達系・(5)思考系>
「デュアルタスク」といって、2つのことを同時に行うことは、多くの脳番地を使います。
たとえば朝食の準備や掃除などを、歌いながら行ってみましょう。手と口を連動させて動かす運動系、2つの動作を同時に行う思考系、歌声を外へ向けて発する伝達系、さらに声を聞く聴覚系とまさに脳全体がフル稼働。
注意力もアップして、その日のうっかりミスも少なくなるはずです。

【朝活6】朝食をとる


<(1)運動系・(2)視覚系・(8)感情系>
食事は、食べ物をよく見て口まで運び、咀嚼し味わうことで、運動系・視覚系・感情系の脳番地をまんべんなく刺激することができます。
そもそも朝から脳をしっかり働かせるためには、エネルギー源となる食事が欠かせません。
「朝は食欲がなくて」という人も、少しでもかまわないので食事をすること。胃や腸が刺激され体が目覚めると、脳にもいい作用が働きます。

【朝活7】トイレでおなかマッサージ


<(5)思考系・(7)記憶系・(8)感情系>
腸が快調だと脳も元気になります。毎朝スッキリとしたお通じがあると、快や不快を感じる感情系脳番地の働きがよくなり、気分が前向きに。思考系脳番地の働きも活性化して、やる気や意欲が湧いてきます。
朝トイレに行ったら、おなかを時計回りに指先で押すマッサージをしましょう。
「ガスが溜まっているけど、昨日は何を食べたっけ」などと思い出すことで、記憶系脳番地を刺激することもできます。

【朝活8】その日の予定をメモに書き出す


<(1)運動系・(2)視覚系・(5)思考系・(7)記憶系>
文字を書くことで、指先の細かい動きが運動系脳番地を、書いた文字を目にすることが視覚系脳番地を活性化。
忘れた漢字を懸命に思い出そうとすれば、思考系脳番地や記憶系脳番地を働かせる効果があります。
朝の習慣として、その日の予定を箇条書きしてみましょう。あるいは昨日あったことを思い出しながら日記につづると、自分の今の状況を把握する「見当識」の衰えを防ぎ、認知症予防にもつながります。

【朝活9】電話をかける、音読をする


<(2)聴覚系・(4)伝達系・(6)理解系・(7)記憶系・(8)感情系>
朝から家族と話したり友人と電話をするとよいでしょう。相手の声に集中して情報を集めることで聴覚系が、相手の気分や体調を推測することで理解系の脳番地がフルに活性化。
言葉を伝え合うことで伝達系、相手の気持ちを汲み取ったり自分の気持ちが動くことで感情系の脳番地も刺激されます。
ひとり暮らしで電話もかけない人は、本や新聞の文章を声に出して読む音読がおすすめ。聴覚系、理解系の脳番地が刺激されます。
さらに「吾輩《は》猫《で》ある」など助詞を強調して読むと記憶が鮮明になり、記憶系の脳番地が活性化します。

【朝活10】朝散歩


<すべての脳番地>
朝の散歩は、脳活の集大成。運動系脳番地にスイッチが入るのはもちろん、歩くたびに変わる景色で視覚系、鳥の声や街の音で聴覚系を心地よく刺激。
出会った人と挨拶をして伝達系、頭の中で今日の予定を立てて思考系、「あの花は何の仲間かな」と考えて理解系、空き地を見つけて「前はあのお店だったのに」と思い出して記憶系、「今日も気持ちよく散歩ができた」と満足することで感情系。
8つの脳番地すべてを刺激することができます。

婦人公論.jp

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