恋のときめきは必要不可欠なのか、真逆の悩みに自問自答してしまう
2025年5月29日(木)6時0分 大手小町(読売新聞)
こんにちは。恋人と別れて3か月
3か月。立ち直ったというには早いが、グジグジしているには遅いという感じ。
新たな恋をするには疲れているし、もう尼にでもなろうかな……と思ったりもしますが、日常で接する身近な男性の何気ない

いや〜、でももう恋愛やめたい。別に、一人で生きていられるだけのお金を稼いでいるし、毎週友達との予定で大忙しだし、寂しい時は猫もいるし、ボディーメイクのために週6で運動の時間を捻出するのにいっぱいいっぱいだし……。そして恋愛すると
いつまで恋愛で消耗してるんだ自分?と思いつつ発言小町を見ていたら、正反対のお悩みを持つ方のトピに出くわしました。「男性にときめかない私は変ですか?」です。
トピ主・まみやんさんは28歳。「人間嫌いの28歳です」という単刀直入すぎる自己紹介から始まる本トピでは、「人間なんて、特別なものじゃない」ので誰にも恋愛感情を抱いたことがないこと、それなのに親から結婚を促されて
「私のような庶民は、結婚する以外生きる選択肢がないのでしょうか? それなら、どうやって、男性にときめき好きになれば良いのでしょうか?」
簡素ながら、パンチラインに
昨今、他者に性的欲求を抱かない性指向や、恋愛感情を抱かない性指向が「アセクシャル」「アロマンティック」と名づけられ、社会的に知られるようになりました。トピ主さんもこういった方たちに近い場所にいるようなのですが……アセクシャルやアロマンティックの人でも、性質を理解した相手とパートナーシップを持っている例も聞くのですが……単に恋愛的に
レスでも「トピ主だけに選択権があるわけじゃない」「人が嫌いならいっしょに暮らせない」と、真っ当な意見が並びます。あと、「結婚したからって働かないでいいわけではない」「独立独歩で強く生きましょう」という励ましも。
うーん、これもごもっとも。「結婚」に経済的救済を求める考え方は、普通に恋愛ができる、人間が好きな人であっても、絶対にやめた方がいいですね。
離婚するかもしれないし、相手が病気になることもあるし、向こうの会社の状況が悪化することもある。先の見通せない世の中であることを考えると、2人だからこそのリスクだってある。それを「引き受ける」ことも含めて契約を交わすのが結婚ではないか、と私は思います。
ぞくぞくと寄せられた意見に対して、トピ主のコメントが一つ残っていました。
「結婚より、仕事を続ける方がお金が
「私が男なら、生涯独身を選びますが仕事の男女格差は否めません。女性で男並みに稼げる人ってわずかだと思うんです。」
トピ主の言うこともわかります。女性は非正規雇用率が多く、男女の収入差はまだまだある世の中。ただ、それを理由に結婚しようとしても絶対
トピ主のコメントの最後はこんな言葉で締めくくられていました。
「恋愛は、人を好きにならないとできないけど結婚なら可能と思うのは変ですか? そして、そんな私を理解してくれる人を探そうと思うのは無謀ですか?」
無謀ではない、と言ってほしいのだろうトピ主。というか、そんなに人間嫌いではないのかも? そこに他者ともっと親密になりたい気持ちは感じられます。まず身の回りの人に対して、相手を個として尊重するようなコミュニケーションができるようになると良さそうですが……。って書いていたら、自分にも刺さってきました。
人のトピに突っ込むうちに、自分の反省が見えてくる。小町って、鏡のような場所だなあと思うのでした。(文筆家・ひらりさ)
「ひらりさのトピ探訪」は、発言小町に日々寄せられるトピの中から、ひらりささんが共感できるトピや展開が気になるトピを取り上げるエッセーです。
【紹介したトピ】▽男性にときめかない私は変ですか?