徹底調査! 北千住駅改札の脇で売られる「3500円のハンバーガー」の中身とは?

2021年5月31日(月)10時51分 食楽web


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 ハンバーガーとして大半の人がイメージされるのは、マクドナルドをはじめとするファストフードのそれと思いますが、一時期より、千円オーバーのいわゆるグルメバーガーの専門店が増えています。

 ご存知の通り、グルメバーガーの大半はファストフードよりも贅沢な素材を使い、ポテトなどの副菜もワンプレートでセットでいただけるもの。確かに高額ではあるものの、ファストフードでは味わえないクオリティのものが多く、ハンバーガーの存在感を高めています。

 そんな進化するグルメバーガーをさらに昇華させるかのように、なんと定価3500円のハンバーガーを販売するお店を発見! 東武スカイツリーラインおよび日比谷線の北千住駅・北改札脇にある『Z BURGER & クラフトビールタップ』というお店です。


東武スカイツリーラインおよび日比谷線の北千住駅・北改札脇にある『Z BURGER & クラフトビールタップ』

 今年3月にオープンしたばかりの同店。定価3500円のハンバーガーをメニューに加えるなど、かなり攻めているように見えます。また、これまではファストフードが定番だった「改札脇」というテナントであえて高額なグルメバーガーを販売するというのも挑戦的であり、ましてやこのコロナ禍です。お店が目指すところ、そして3500円のハンバーガーの味……いずれも前例がなく、想像することができません。

 そこで今回はこの『Z BURGER & クラフトビールタップ』で実際に3500円のハンバーガーを食べながら、お店を運営する『ワールド リカー インポーターズ株式会社』重野晋平さんに話を聞くことにしました!

フランス料理の技術や食材で作られた極上のグルメバーガー


お店自慢のクラフトビールのサーバの前で。『ワールド リカー インポーターズ株式会社』重野晋平さん

 コロナ禍による外食産業のダメージは連日報道されていますが、そんななか改札脇という好立地に、お店を出した理由はどんなものだったのでしょうか。

「弊社は世界各国のクラフトビールの輸入を行い、レストランなど飲食店も数多く展開していた関係で、以前あったお店の撤退が決まった際にお声がけをいただき、弊社でも是非挑戦することにしました」(重野さん)

 お店はモーニングタイム(8:00〜11:00)、ランチタイム(11:00〜17:00)、ディナータイム(17:00〜23:30)と3つの顔を持ち、それぞれの時間帯でメニュー展開も大きく変わります。モーニングタイムはパニーニなどを軽食として食べコーヒーをいただくカフェ的要素が強いそうですが、ランチタイム・ディナータイムでは自慢のグルメバーガーをいただけます。

 グルメバーガーでも複数のメニューがありますが、中でも特に目を引く定価3500円の「フォアグラ・トリュフバーガー」。これは果たして一体!?

「弊社が運営してきたヨーロッパ料理などを出すレストランには、本格的なハンバーグや肉料理を得意とするシェフがいますが、ハンバーガーとなると、経験がありませんでした。しかし、それを逆手にとり、他のハンバーガー屋さんが考えらないようなメニューを考案しようと考えたのが『フォアグラ・トリュフバーガー』です。他店にない、ハイクオリティで贅沢なメニューがお店のアイキャッチになると良いなという思惑もありました」(重野さん)

 フランスの高級料理の一つに、ロッシーニという肉の上にフォアグラを乗せたものがあり、それをイメージしてメニューを考案したそうです。果たして、この3500円バーガー、それだけの価値があるのかどうか。さっそくいただきたいと思います。

フォアグラとトリュフを使った3500円のハンバーガーを食べてみた!


サーブされた「フォアグラ・トリュフバーガー」3500円。一見、ごく普通のグルメバーガーのようにも見えます

 注文すること7分ほどで、注目の「フォアグラ・トリュフバーガー」が出来上がりました。見た感じ、一般的なグルメバーガーと変わらず、まさか3500円という高額のハンバーガーには見えませんが……。


あふれんばかりの具材を挟んだハンバーガーを、包みでまとめて豪快にいただきます

 横から見ると、高級食材・フォアグラがあふれんばかりの約60g。さらにその上に惜しみなくかけられた黒トリュフが! 中身を見れば見るほど、その贅沢さはよくわかりますが、果たしてどんな味なのでしょうか。さっそくいただいてみます!

 分厚く切られたフォアグラは口の中でとろけるようでいて、香ばしく思える黒トリュフの贅沢なアクセントを楽しめます。さらに、挟まれたマッシュポテトにも、どことなく黒トリュフの風味が感じられます。


↑バンズを開けてみると、とんでもないことになっていました。まさに贅の極み…

「トリュフの香りを強く感じていただくために、実はマッシュポテトにも黒トリュフを少し練り込んでいます。せっかくの高級食材ですから、手間隙を惜しまず、どこまでも味・香りを楽しんでいただければ嬉しいです」(重野さん)

フォアグラや黒トリュフよりも、強いパンチを楽しませてくれるパティ


ク〜、たまりません……。その味は実に複雑に絡み合うものですが、強い個性を感じたのは実はこのパティでした

 確かに十分な贅沢さはわかり、他店ではまず味わうことができない味。しかし、驚くことにフォアグラや黒トリュフといった高級食材よりも、強いパンチを楽しませてくれ、なおかつ何度噛み締めても美味しいのがパティでした。正直、フォアグラや黒トリュフ以上のインパクトがあります。

「パティは牛バラ、牛もも、牛タンの3種類の部位をミックスし、焦がした牛脂を加え練り込んでいます。正直、このパティ完成までが、弊社のシェフが最も苦労しました。前述の通りハンバーガーの経験がなかったこともあり、シェフは『ハンバーガーのパティをナメていた』と言っていました(笑)。しかし、この試行錯誤の結果他では出せない、当店ならではのパティが完成しました」(重野さん)

「Z BURGER & クラフトビールタップ」の挑戦はまだ始まったばかり?


「Zバーガー」680円。この他に、「テリヤキビーフバーガー」680円、「チーズバーガー」830円、「アボガドBLTバーガー」830円などがあり、パティをダブルにした商品は、千円オーバーになります

 ここまでで、同店の味が本物だということがわかったのですが、3500円となるとお財布的にキツイのも事実です。ですがご安心を。「フォアグラ・トリュフバーガー」は期間限定販売ですが、通常のハンバーガーメニューは680円から楽しめます。確かにファストフードに比べれば、高額ではありますが、これだけのクオリティのパティを、600円台から楽しめるのは、実は逆にコスパに優れているように思います。

「全くの赤字というわけではもちろんないですけど、ハンバーガー単体の利幅は正直薄いです(苦笑)。でも、それだけ味にこだわったハンバーガーばかりですので、是非多くの方に食べていただきたいです」(重野さん)

『Z BURGER & クラフトビールタップ』の絶品ハンバーガーのためだけに駅の改札を抜ける価値は十分です。是非一度、北千住に食べに行ってみてください!

(撮影・文◎松田義人)

●SHOP INFO

店名:Z BURGER & クラフトビールタップ

住:東京都足立区千住旭町42-1 EQUiA北千住 2F改札外
TEL:03-6812-0638
営:8:00〜23:30 ※政府の要請により営業時間が異なります。

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