世界中から愛される、英国王室愛用のハンドメイド傘「コウモリ」を今選ぶ理由

2023年6月20日(火)12時0分 JBpress

名品は時間を掛け積み重ねられた伝統の力が生み出すもの。そして物作りの情熱は、やがて過去の名品さえも進化させていく。ロングセラーとヘリテージをつむぎながら誕生したニューデザイン。その二つを知ることで、ブランドの持つ本質と革新性が見えてくる。

写真/青木和也 スタイリング/荒木義樹(The VOICE) 文/長谷川 剛(TRS) 編集/名知正登


紳士が持つべき本式の傘を作り続ける英国の老舗

 世界で最も格式ある傘ブランドと言えば、それは英国ロイヤルファミリーからも長年認められているフォックスアンブレラズが筆頭格だ。1868年ビクトリア時代のロンドンにて、トーマス・フォックスが創業した傘屋にその原点がある。当時、傘のフレームは鯨骨がスタンダードであった。しかし1880年代にスチール製のU字断面フレームをフォックス社が完成させ、業界に一大変革をもたらしたのだ。

 また、第二次世界大戦中にパラシュート製造に携わった経験を活かし、同社は当時使用されていたシルクに代わり、ナイロン素材をいち早く導入。軽く耐久性に優れた実用的な傘を世界に先駆け実現させたのである。

 フォックスアンブレラズが手掛ける傘の注目すべきポイントとして、かつて英国紳士が愛用したステッキに通じる存在感と洒落感を残しているところも見逃せない。持ち手となるハンドルにマラッカ(籐の茎)やワンギー(竹)、チェスナット(栗の木)などの天然木をラインナップしており、非常に豊かな趣味性を感じさせる仕上がりだ。

 また広げたときにピンと張られた高いテンションの傘地も特徴。雨粒の当たる音が格別のサウンドを響かせるとエモーショナルな評価も得ているのである。確かに梅雨の季節は湿度も高く煩わしく感じるもの。しかし美しい音色を弾かせる極上の一本があれば、雨もまた楽しいイベントとなりえるのだ。


【BASIC ITEM】150余年の歴史を詰め込んだ本格手作り傘

 いわゆる「コウモリ」と呼ばれる伝統的な細巻き傘のトラッドを今に伝える定番モデルがこちら。フォックスアンブレラズでは21世紀の現在も昔ながらの職人仕立てを貫いており、最後の英国製ハンドメイド傘として、世界中の洒落者から愛されている。

 現代版らしく芯となる親骨には軽量な中空スチールを用い、張り生地は往年のシルクを思わせる、キメの細かい艶を発する高級ポリエステルを採用。撥水性に加え95%以上のUVカット機能も兼備しており、晴雨兼用となっている。

 写真のモデルはタモ材の木製ハンドルを使用。優しい手馴染みに加え、天然素材ならではの味わい深い木目が楽しめるところもポイントだ。


【NEW ITEM】貴族趣味が香るアニマルヘッドにブラック登場

 こちらも傘の形状は「定番」と同じく細巻きのコウモリ型。強度を考慮し張り布の端を手間の掛かる巻き縫いにするなど、フォックスアンブレラズらしい職人仕立てを貫いた本式である。

 新たな試みのポイントは、ハンドル部分に英国人好みのアニマルモチーフを採用していること。ニッケル系のシルバーヘッドはすでに国内でも複数展開しているが、このブラックヘッドは完全な新作である。

 かつて紳士が愛用したオーダーメイドのステッキを思わせる遊び心は、今またフレッシュなインパクトを持つ。便利さにかまけておざなりなビニール傘で済ませてはいないだろうか? せっかく持つのであれば、装いに見劣りしないこだわりの一本を選び出したいものである。

●商品の問い合わせ先:グリニッジ ショールーム TEL:03-5774-1662

筆者:長谷川 剛

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