プロの料理家が教える毎日のご飯が何倍もおいしくなる「正しいお米の炊き方」とは?【炊飯器&土鍋編】
2023年6月25日(日)10時49分 食楽web
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●いつものお米で、ご飯自慢のお店のようなふっくら、粒だったおいしいご飯を炊くコツとは? 料理家が炊飯器と土鍋のおいしい炊き分け方を伝授します。
日本の主食として欠かせない、お米。ご飯にこだわる定食屋やご飯処で時折、ハッとさせられるようなおいしいご飯に出会うことがあります。そんな時の口福感たるや……。
炊き上がっていくご飯のほんのり甘い香り、炊きたてのホクホクと粒だったご飯は、日本の食卓の中心でもあり、脇役でもある。いつもの料理をよりおいしく、引き立てる力さえ秘めています。
忙しい日々の中、料理に追われ、肝心の“お米の炊き方”が疎かになっていませんか?
「日によって水分が多くてべちゃっとしてしまう」、「お米の粒が感じられない」。漠然と感じているご飯の炊き方への疑問や悩みを解消すれば、見違えるほどおいしい食卓が待っています。
こちらでは基本の料理レシピが好評のフードクリエイターユニット「東京ソロごはん。」に、解説を交えながら“お米の正しい炊き方”を教えていただきました。
一般的にはあまり知られていない、意外な炊き方のコツとは?
いつもの炊飯器でおいしいご飯が炊ける! お米の正しい炊き方
◎炊飯器ご飯の炊き方1.お米を計量する
<Point>計量カップで計ると誤差があり炊き加減が一定にならない原因に。キッチンスケールで計量するのがおすすめ(1合=150g)。
2.お米を水に入れて軽くかき混ぜ、すぐに水をきる
<Point>最初のお水は吸収しやすい。ほこりや糠で濁った水がお米に吸収するのを防ぐため、すぐに捨てましょう。
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3.お米を両手で包み込み、優しく数回こすり合わせてすすぎ、水をきる
<Point>力を入れると米が割れてしまうので、優しい力加減で。水がない状態で研ぐことで、お米同士の摩擦できちんと研ぐことができます。
4.3を2、3回繰り返す
<Point>水がうっすら濁っている程度になればOK。研ぎすぎるとお米の香りや味がなくなってしまうので要注意!
5.ざる上げを数分し、しっかり水気をきる
<Point>水気が残っていると理想の炊きあがりより柔らかくなる原因に。金ざるはお米が傷つきやすのでプラスチックのざるを使うのがおすすめです。※乾燥してお米が割れやすくなるので長い時間ざる上げしない
6.内釜にお米を入れ、目盛りに合わせて水を加えラップをかけて、冷蔵庫で60分浸水させる
<Point>水温が低く、沸騰までに時間がかかるほうが旨味がアップ!
7.炊飯器に内釜をセットし、早炊きモードで炊飯する
<Point>近年の炊飯器は自動で浸水が行われる設定になっているため、浸水したお米の場合は早炊きモードがベスト。普通の炊飯モードで炊くとべちゃっとした仕上がりに。
※時間がない人は、6の浸水を省いて氷を入れ、普通の炊飯モードで炊いてもいいです(1合につき氷1個をいれ水を計量する)。
8.炊きあがったらお米の粒をつぶさないように底から持ち上げさっくりほぐす(シャリ切り)
<Point>温度が下がるとお米同士がくっついてかたまってしまうので10分以内にほぐすのがポイント。炊飯器の場合は蒸らしまで終わっているので、炊飯終了の合図が鳴ったらすぐにシャリ切りしましょう。釜の底やお米を空気にふれさせ余分な水分を飛ばすと、粒感の良いごはんになります。
炊飯器との炊き分け方とは?「土鍋ご飯」のおいしい炊き方
◎土鍋ご飯の炊き方※1〜5までは炊飯器の炊き方と同じ
6.お米を入れて水を加えラップをかけて、冷蔵庫で60分浸水させる
<Point>1合あたり水190g〜200g位が目安。水加減は土鍋の種類やお米の吸水具合によっても炊き上がりが変わるので、様子をみて調整しましょう。
7.土鍋に6を入れ、蓋をして中火にかける
<Point>強火で一気に炊かず、時間をかけて沸騰させた方がふっくらおいしく炊き上がります。
8.沸騰したら弱火にし、10〜15分炊く
<Point>表面に水分が残って泡がブクブクしている場合は追加で加熱します。
9.最後に10秒ほど強火にし、火を消し10分蒸らす
<Point>土鍋の中の余分な水分を飛ばします!
10.蒸らしたら、お米の粒をつぶさないように底から持ち上げさっくりほぐす(シャリ切り)
<Point>温度が下がるとお米同士がくっついてかたまってしまうので、10分以内にほぐすのがポイント。釜の底やお米を空気にふれさせ余分な水分を飛ばすと、粒感の良いごはんになリますよ。
いずれも炊く前に一度しっかりと水気を切り、冷蔵庫で浸水させることで旨味がアップするのは、意外と知らない事実でした。炊飯器と土鍋の炊き方の一番の違いは、炊き上げモードや火加減の調整。一手間、ふた手間加えることで、ご飯自慢のお店のような「粒感の良いごはん」が味わえます。習得すれば、どんなお米でも美味しく味わえるコツ、ぜひ参考にしてみてください。
●料理家プロフィール
東京ソロごはん。
フードコーディネーター・ウエッティと、フォトグラファー・はしもっちゃん 2人によるフードクリエイターユニット。「ひとりごはんが楽しくなるお料理」を毎週金曜日18時YouTubeにて動画配信中!
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCO05XWrZil_Yc3evcaei4dg/featured
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