「コロナ禍の夏、スーパーで座り込んだ私。突如襲ってきた息苦しさに耐えていると、見知らぬ女性が後ろから...」(東京都・30代女性)
2022年7月6日(水)11時0分 Jタウンネット
シリーズ読者投稿〜あの時、あなたに出会えなければ〜 投稿者:Rさん(東京都・40代女性)
ある初夏の日、Rさんは治療のために歯医者を訪れた。
日差しが強いのに、コロナ禍真っ只中でマスクも欠かせない——そんな条件が重なり、彼女は座り込んだまま立ち上がれなくなってしまったという。
<Rさんの体験談>
2020年の初夏のことです。当時もコロナ禍でしたが、私は治療のために歯医者に通っていました。
歯科は駅から少し離れた場所にありましたが、日傘をさしてその日も通院。
とにかく「マスクをしなければ」という思いで、熱中症のことなど頭に無かったのです。
帰りの電車で息苦しさが......
しかし、帰りの電車で違和感を覚えました。なんだか息苦しい......。
それでももう最寄り駅に着くところだったので大丈夫だと思っていたら、降りた後フラフラして、普通に歩けないのです。ついには駅のスーパーで座り込んでしまいました。
私はどうにか立て直そうとその場で深呼吸。後ろから声をかけられたのは、そんな時でした。
「どうしました?」
それは見知らぬ女性でした。私が彼女に「熱中症かもしれなくて...きつくて......」とどうにか伝えると、女性は救急車を呼び、さらには塩飴をくれました。
その塩飴の美味しいこと。飴をあんなに美味しいと思ったことはないほどです。
気づいたら女性の姿はなかった
救急隊が来た頃は朦朧としていて、気づいたら病院のベッドにいました。
コロナ感染も疑われましたが検査の結果、カリウム不足で熱中症と診断されました。
コロナ禍において、体調が悪そうな人に声をかけるというのは難しいことだと思います。それなのに、見ず知らずの私に声をかけてくださった女性には、本当に感謝しています。
私もあれから、塩飴やタブレットを持ち歩いています。そして、あの時の自分と同じような人がいたら、声をかけたいと思っています。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな、あの時自分を助けてくれた・親切にしてくれた人に伝えたい「ありがとう」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
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