幾何学模様の刻印と、周りをグルグルまわる参拝者... 不思議すぎる石仏の誕生理由が超ミステリアス

2023年8月2日(水)8時0分 Jタウンネット

奇妙な模様が刻まれた、奇妙な形の石像がツイッター上に投稿された。

一体どんなものなのか、早速ご覧いただこう。

大きく丸い胴体の上に、アンバランスにも思えるサイズの頭がちょこん。

印を結んだような両手の上には、何やら幾何学的な模様が彫られている。見慣れない、なんとも不思議な姿ではないか。

こちらは2023年7月25日、ツイッターユーザーの空弾シオン(@atago_xion)さんが投稿した写真。

Jタウンネット記者は26日、空弾シオンさんに詳しい話を聞いた。

ミステリアスな石像の正体は

空弾シオンさんによると、石像は長野県諏訪郡下諏訪町にある「万治の石仏」。2023年の初夏、旅行の途中にたまたま訪れ撮影したという。

「川沿いを歩いた先の奥まった広場にぽつんと置かれているのでとてもミステリアスな感じでした。
特に袈裟部分?の紋様がとても幾何学的に彫り込まれており、ちょっと古代文明の遺物っぽさがあって惹かれました」(空弾シオンさん)

どんな経緯で作られたのか。下諏訪町観光振興局・観光協会のサイトを見ると、見た目以上に不思議な言い伝えが記されていた。

「明暦3年(1657年)、諏訪高島三代目藩主忠晴が、諏訪大社下社春宮に大鳥居を奉納しようとした時のこと。石工がこの地にあった大きな石を使おうとノミを打ち入れたところ、血が流れ出た。
驚き恐れた石工は大鳥居の造作を止め、あらためてこの不思議な石に阿弥陀様を刻み、霊を納めながら建立したのがこの石仏だと伝えられています」

「万治の石仏」と呼ばれるようになったのは、建立した願主が、万治3年(西暦1660年)と刻んでいたことからだという。

この「万治の石仏」、見た目や言い伝えが不思議なだけでなく、お参りの仕方も変わっている。

それは、まず正面で一礼し、手を合わせて「よろずおさまりますように」と心で念じ、願いごとを心で唱えながら石仏の周りを時計回りに三周。正面に戻り、「よろずおさまりました」と唱えてから一礼するというもの。

現地でお参りする人々を目にした空弾シオンさんは、

「みんな終始無言でぐるぐると像の周りを廻るのでちょっと異界に来てしまったように思えました。
日本各地の面白い風習は大好きなので、実際にこういうのをやっている風景が見られるのは楽しいですね」

とコメントしている。

(2023年8月2日10時45分編集部追記:記事初出時、本文中の表記に誤字がありましたので修正しました)

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