教育費1人あたり1000万円を確実に貯める裏ワザ! 貯金ゼロからのスタートでも成功する秘訣とは?

2023年8月3日(木)11時0分 マイナビ子育て

学費に教育費、日々の食費や日用品費など、子育て中は何かとお金がかかる時期。さらに自分たちの老後資金も必要……。そんなお金に悩めるパパママに向け、子育て中の共働き夫婦に「やってよかった!」家計管理術をインタビュー。今回は「教育費の貯め方」に着目。1人1,000万円を目標に教育費貯蓄を進めるさぶさんに、お話を聞きました。

子どもには大学費用で苦労してほしくない!

お話を聞いた人

さぶさん

関東圏在住の30代・共働き・会社員。子どもは小学2年生の女の子、保育園の年長クラスに通う男の子。結婚した30歳のときは貯金がほぼゼロだったが、6年間で2,000万円の資産を築くことに成功。そうした経験や、元証券会社勤務の知識を生かしたわかりやすいお金の発信が人気となり、『元証券ウーマンの一生使えるお金の話 貯金ゼロから「貯め体質」』と『元証券ウーマンの資産運用の話 お金が増える「ゆる投資」デビュー』(KADOKAWA)の2冊を出版。インスタフォロワー数は22万人を超える。

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※写真はイメージです

今回、お話を聞いたさぶさんは「貯蓄の最優先は、教育資金!」と語るワーママ。その決意の裏側には、自分たちが奨学金で苦労した過去があるからだそう。

さぶさん:夫婦ともに奨学金に頼りながら大学を卒業しました。私が借りたのは200万円。卒業後は返済に追われる一方で(現在は完済)、自営業がうまくいかない実家を援助し、妹の大学費用の面倒も見ていました。家族が仲良かったこともあり、それを当たり前と思って頑張りましたが、20代前半はとにかくお金がなくて辛かったです。

また、夫は比較的費用が安いと言われる国立大学の出身ですが、下宿をしたこと、大学院にも進んだことで、借りた奨学金の総額はなんと800万円に。30代後半の現在も返済を続けています。

そんな2人が夫婦となり、長女を授かって考えたのは、これから生まれてくる子どもに、私たちと同じ苦労をさせたくない! ということ。妊娠した当時は貯金もほぼない状態でしたが、成長するまでに十分な教育資金を用意しようと決意しました。

教育費の貯蓄目標は1人あたり1,000万円!

さぶさん夫婦が掲げる教育費(大学資金)の目標額を聞くと、なんと1人あたり1,000万円。合計2,000万円の貯蓄を子ども2人の高校卒業までに用意するつもりだと話します。

600万円を先取りで確実に貯める!

※写真はイメージです

さぶさん:目標額を1人あたり1,000万円にしたのは、目標を高く掲げていると、夫が借りた800万円くらいには到達できるんじゃないかと思ったから。それに学費は必ず値上がりするので、できるだけ多く備えたほうがいいと考えました。

実際、長女の妊娠中に相談したファイナンシャルプランナーさんは、大学在学中にかかるお金を私立理系に進むなら841万円、私立文系なら716万円と算出。この数字は学費のほか、交通費などの大学生活にかかるお金を含んでいますが、実家通いでの想定ですし、さらに言うと大学を目指すための塾代などは含んでいないので、実際はもっと必要になるのでは? と思っています。

目標額が合計2,000万円となると、途方もなく思えますね。そこで、さぶさんがまず考えたのは時間を味方にするということ。貯金と保険、ローリスク投資を早くから開始し、その組み合わせでコツコツ貯めることにしたそう。貯金と保険はどのように進めたのでしょうか?

さぶさん:児童手当貯金、先取り貯金、民間保険加入の3つに着手。子どもが小さい間が貯めどきなので、その間に各200万円、計600万円を確実に貯める計画を立てました。

まずは児童手当。教育費の貯蓄専用口座を作り、15歳で終了するまでずっとそこに貯まっていくように設定。今もこのお金はないものとして生活しています。

給料からの先取り貯蓄は、一人あたりひと月1万5,000円。中学校になると出費がかさむと思うので、中学入学後は1万円に減らそうと考えていますが、それでも15歳までに約200万円超が貯まる予定。しかも実際は幼保無償化の期間に入って以降、1人あたりの貯蓄金額を2万円に増額したので、貯蓄のペースがアップしています。

また、妊娠中に入った民間保険は、利率の高い10年払い込みプランに加入しました。上の娘は学資保険ですが、下の息子が生まれたときは、いい学資保険がなかったので、代わりに外貨建ての終身保険を選択。こちらの支払いは毎回夫の冬のボーナスを活用しています。

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仕組み化して普段の負担を軽減!

さぶさんはこうした複数の方法を同時進行して教育費を貯めていますが、忙しい共働き家庭でそれができるのは、仕組み化しているからだと話します。

さぶさん:引き落としや自動入金機能の設定をしており、普段はほったらかしで手を加えることがありません。勝手に金額が積み上がっていくので、楽ちんです。

今は2人分で650万円ほど貯まった状態。この額には保険は含まれていないので、さらに+αが見込まれる状況。なかなか順調なペースかなと思っています。

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身の丈に合わせて選ぶ

将来に向けて計画的に貯めているさぶさん。ちなみに現在の教育費、主に習い事にかかるお金についてはどのように考えているのでしょうか?

さぶさん:小さい頃に教育費をかけすぎて大学費用が足りなくなっては、本末転倒かもと夫婦で話をし、物心がつかない赤ちゃんのころは特に習い事をしませんでした。

子どもが本格的に習い事を始めたのは年中のころから。どちらもピアノとスイミングです。息子のピアノは保育園のお昼寝時間に外部の先生が来て、教えてもらえる仕組みがあるので、それを利用しています。娘は同じものを受けたあと卒園後にピアノ教室、スイミングは2人とも外部のスクールに通い中です。費用はすべて合わせて月2万円ほど。年間では24万円支払っていますね。

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さぶさん曰く、こうして長期スパンでいくら必要だと考えることが重要だそう。

さぶさん:以前証券会社に勤めていたときに身についた癖なんですが、少額のお金って感覚が鈍くなりがちなので、10倍や100倍に単位を変えて見るようにしています。習いごとのお金も月謝だけで見るとたいしたことないかもしれませんが、年間だといくらか? さらに10年分にするとどうか? 大きな数字で見たときに、どれだけ投資対効果を得られているか、確認するのが必要かなと思うんです。

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さぶさん:そうはいっても、子どものことですし、本当はあれもこれも習わせてあげたい気持ちはあります。ただ、我が家の場合、共働きで通勤時間も長く、かつ実家のサポートなどが得られない状況。送迎の時間を工面するのが、お金以上に難しいのが本音。

たくさん習い事をさせている家庭を見るといいなぁと思うけど、そういった情報は基本的にシャットダウン。隣の青い芝を見ていてもキリがないので、お金のことも時間のことも、自分たちができる身の丈の範囲で対応していくことが大事だと思っています。

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お金のことが苦手な夫には…

このように堅実なお金観を持つさぶさんファミリーですが、実は旦那さんは金銭まわりのことがとても苦手だそう。

さぶさん:夫はお金のない学生時代を送った反動からなのか、社会人になってからは好きに浪費していたみたい。今でも多趣味で貯金ができない人ですし、家計管理や税金の支払いなどお金まわりの事務的なことも苦手で、私がすべて担当しています。

ただ、普段は夫婦共有財布でお小遣い制度を取り入れているので、その範囲でなら互いに何に使っても文句は言わないルールに。

手を動かすのは私ですが、彼を巻き込む工夫はしています。具体的には年に2回ボーナスの時期に半期分の家計報告をしたり、貯金の最新状況を話したり。ほかにも家計で何か大物を買うときや投資の計画などは、最終判断を夫にまかせています。

こうして結婚当時から何度も何度も話し合いを重ねてきたせいか、夫も少しずつ資産運用に興味を持つなど、変化が見えるようになってきました。本音を言えば、もっといろんなことを担当してほしいと思っていますが(笑)。

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将来は自分で稼げる大人に!

子どもたちのことを思い、大学資金をしっかり貯めているさぶさん家。2人にどんな未来を歩んでほしいと思っているのでしょうか? 最後に聞きました。

さぶさん:お金の不安がない未来でしょうか。子どもたちには、自分の力でお金を稼ぎ、自分で幸せを満たせる大人になってほしいなと思います。

私は現在、人材系の営業をしていて、いろいろな方の履歴書を拝見する機会があるのですが、特別なスキルがない場合はやはり大卒って必要だと思うことが多々あります。私も大学資金で苦労はしましたが、おかげで今は好きな仕事に就けているので、大学を卒業できてよかった。

だからこそ、今は子どもたちが安心して大学に進学できるように頑張らないといけません。忙しくて大変な毎日ですが、今後も教育資金第一、そして子どもに迷惑をかけないためにも第二の目的は老後資金で、お金を貯めていけたらと思います。

(取材・文/江原めぐみ)

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