「面と向かうと照れくさくて...」 郵便局が教えてくれる「デートの誘い方」が話題に
2021年8月25日(水)6時0分 Jタウンネット
郵便局のウェブサイトに、意中の人物をデートに誘う方法が掲載されているのをご存じだろうか。
郵便局なので、手段はもちろん「手紙」。
気になるあの人をお出かけに誘うための文例が、ツイッターで注目を集めている。
ビジネスから冠婚葬祭、プライベートまでさまざまな場面での手紙の書き方やマナーを教えてくれる「お手紙文例集」の中の、「プライベート」のカテゴリーにある「デートの誘い」のページだ。
「突然お手紙を差し上げる失礼を許してください」からはじまるその手紙は、「音楽が大好きなの」と話していた会社の同僚をコンサートに誘っている。
「面と向かうと照れくさくて言い出しにくいので、手紙に書きました」という言葉が、なんとも甘酸っぱい。
このページは2021年8月17日、ツイッターユーザーの三浦くもり(@miurakumori)さんが
「日本郵政、デートの誘い方まで面倒みてくれるらしい」
とつぶやいたことで、話題となった。
デートの「誘い」だけではなく...
20日、Jタウンネット記者の取材に応じた三浦くもりさんによると、この例文集は
「現在大学三年生で就活を控えているため、ビジネスマナーとして手紙の書き方を改めて確認するために日本郵政のサイトで例文を見ていたところ、偶然見つけた」
とのこと。「デートの誘い」の文例についてツイッターでは
「素敵やん...!」
「さすが郵便局、気持ちまで運んでくれるのか」
「こ、これは。じつに昭和のかおりがする文面だな」
「こういう時代に生まれたかった」
といった反応が寄せられている。
なお、「お手紙文例集」では、デートの「誘い」だけではなく「誘いの承諾」、そして「断り」の文例まで紹介されている。
「せっかくのお誘いですが、あいにく先約があってお受けできないのです」
と、コンサートの誘いを辞退する内容だ。どうやら、「誘い」の例文に対する断りの例文になっているようで、ストーリーが繋がっている。何だかこの2通のやりとりを読んだだけで、ちょっとしたミニドラマを見たような気分になった。
「長い間掲載している」
この「プライベート」のページにはほかにも見合いの申し込みやプロポーズの承諾、バレンタインデーの告白といったさまざまな例文が掲載されている。
これらの文章はいったいいつから、どんな経緯で紹介されはじめたものなのだろうか。
記者は日本郵便(東京都千代田区)を取材し、広報の担当者に「お手紙文例集」の詳細について尋ねた。
だが、この文例集は古くから掲載されているもので、その掲載経緯などの詳しいことは現在では確認できないそう。広報担当者は
「弊社『お手紙文例集』にご注目いただき、ありがとうございます。
新型コロナウィルスの感染拡大を受け、在宅の時間も長くなっていることから改めて手紙の良さを感じていただいているとの声もいただいております。
ご紹介している文例は、長い間掲載しているものではありますが、皆さまがお手紙を書かれる際のご参考に少しでもお役立ていただけましたら幸いです」
とコメントした。
多くの人がPCやスマホを当然のように所有するようになり、手紙どころか直筆の文章を書く機会も減っている昨今。
せっかくなので自宅で過ごす静かな時間に、「文例集」を参考に手紙を書いてみるのもいいかもしれない。