からあげの聖地・中津仕込みの絶品手羽先からあげを『あげ処ぶんごや 大宮店』で食べてきた
2020年9月9日(水)10時50分 食楽web
手羽先。170℃の油で丁寧に揚げていきます | 食楽web
『あげ処ぶんごや』といえば、からあげの聖地・大分県中津市にある名店。カラアゲニストならば誰もが知る有名店です。からあげグランプリの入賞常連店でもあり、西日本しょうゆダレ部門で最高金賞1回、金賞7回、西日本味バラエティー部門で最高金賞1回、手羽先部門で金賞を1回受賞しており、もはや不動の実力店。今回は埼玉県にある大宮店にお邪魔しました。
ちなみに店主の原田直樹さんは、もともとは洋食店のシェフだったそうですが、からあげに魅せられて、あげ処ぶんごやの中津の本店で修業し、のれん分けという形で大宮店をオープン。からあげへのこだわりが尋常ではないお店なのです。
JR大宮駅から徒歩10分ほどの場所にある『あげ処ぶんごや 大宮店』
今回、いただいたのは王道のもも、むね、そして手羽元に手羽先、せせり、砂ぎも。いろんな部位のからあげを楽しめるのも中津からあげの魅力の一つ。聖地・中津や、隣接する宇佐(からあげ専門店発祥の地)では、古くからむね肉や手羽元、砂ぎものからあげが食べられていたのです。というわけで、さっそくいただきます!
聖地・中津で修業した店主が揚げるからあげの味わいは?
左が手羽元、右が手羽先。いずれも大ぶりで肉厚
こちらで味わっておきたいのは手羽元と手羽先、そしてせせり。手羽元と手羽先、どちらも骨付きですが、肉は骨の周辺が一番美味しいことは、からあげ好きなら誰もが知るところ。しかもいずれも大ぶりで肉厚。カリカリに仕上がった衣を歯が突破すると、フワッとやわらかい肉が肉汁と一緒に歯を飲み込みます。軽く触れただけで、肉が骨からホロホロとはがれていくのが何とも心地いい。しょうゆダレの濃厚な風味
が、飲み込んだあとものどの奥から離れません。
せせりは鶏の首。一番よく動く部位なのでよく引き締まっています。やさしい弾力のある食感で、噛めば噛むほどに旨みが絞り出されてきます。これはごはんと一緒に食べたくなる味です。
左がせせり、右が砂ぎも
砂ぎもはコリコリ食感を想像しがちですが、むしろ「コリフワ」な感じで、お酒のアテにしたい味わい。一瞬、歯が弾力に負けそうになりますが、すぐにフワッとした食感に包まれます。もも肉の美味しさは言うに及ばず、むね肉に至ってはしっとりやわらか。むね肉は冷めると固くなりやすいのですが、こちらのものはやわらかさが失われません。それぞれの部位に異なる美味しさがあり、それらを存分に味わえます。テイクアウトがメインのお店ですが、夜はバーにもなり、お酒と一緒にからあげを楽しむことができます。
聖地・中津では定番の柚子胡椒。からあげにつけると美味しさが倍加します
ちなみに、店主の原田さんは、同じビルの2Fで『アン・ドゥ・トヮ』というお店を経営しています。こちらにも「中津からあげ」があるとのこと。そのほか「大宮ナポリタン会」の副会長も務めており、大宮のご当地グルメであるナポリタンのPRにも力を入れているそうです。大宮に行ったときは、からあげだけでなくナポリタンもぜひ味わっておきたいですね。
●SHOP INFO
店名:あげ処ぶんごや・大宮店
住:埼玉県さいたま市大宮区桜木町2-246
TEL:048-643-2001
営:11:00〜14:00 16:00〜20:00
休:年中無休
●著者プロフィール
松本壮平
ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」である大分県中津市。美味しいからあげを求めて東奔西走する「から活=からあげ探索活動」に明け暮れている。