悩むママ急増中…授乳が引き起こす謎の不快感「ディーマー」で断乳する人も

2022年9月27日(火)14時46分 マイナビ子育て

授乳はママも赤ちゃんも幸せな気持ちになれるというイメージがありますが、中には反射によって授乳する時に不快感やつらい気持ちになるママもいます。ここでは、こうした気持ちの原因になる「不快性射乳反射」についてお話しします。

不快性射乳反射とは?

毎日、1日何度も行う授乳。そのたびに理由がわからない不快感が沸き上がったり落ち込みを感じるとしたら、とてもつらいですよね。

赤ちゃんがママの乳首を吸うと、その刺激で母乳が出てきます。これを射乳反射といいます。

不快性射乳反射は射乳反射が起こったころ、つまり母乳が出る約30〜90秒前に、不快感や不安感、落ち込みなどのネガティブな感情が突然、瞬間的に起こる現象です。この反射はDysphoric Milk Ejection Reflexの頭文字を取ってD-MER(ディーマー)とも呼ばれます。—————————関連記事▶︎舟山久美子さん「ディーマーだった」と告白「母乳じゃないの? 可哀想。と言われた事も……」▶︎第一子出産のでんぱ組.inc古川未鈴「母乳が出てるの見ると血の気が引く…」、不快性射乳反射とは?

産後うつ病とは別なもの

出産後、気持ちが落ち込むと言うと産後うつ病を思い浮かべるかもしれません。しかし不快性射乳反射は産後うつ病などの産褥期精神障害ではなく、「不快性射乳反射が起こる前まではママが元気」で、「反射によってネガティブな感情が起こっても短時間(30秒〜2分程度以内)に落ち着く」といった特徴があります。

不快性射乳反射の原因は?

なぜ一部のママに不快性射乳反射が起こるのか明確にはわかっていませんが、一説としては、プロラクチンとドーパミンが関係していると言われています。

プロラクチンは、母乳の分泌を促すホルモン。一方、ドーパミンは快感・喜びや意欲などポジティブな気分に関係する物質で、プロラクチンの過剰分泌を抑えちょうどいい量になるように調整する働きもあります。

一説には「ドーパミンの不適切な低下」が原因

授乳の際には母乳を多く作り出すため、体内のプロラクチンレベルが上がり、一時的にドーパミンレベルが適切に下がりますが、通常は自分自身それに気づかないぐらいの変化です。ところが、不快性射乳反射がある場合では、ドーパミンレベルの下がり方がうまくいかず不安定になり、不快な気分が引き起こされていると考えられます。

ディーマーはいつまで続く?

授乳するたびに不快性射乳反射が起こっていても、ネガティブな気持ちが軽めの場合は、たいていは3ヶ月くらいで自然に落ち着いていきます。また、ネガティブな気持ちが少しはっきりとしていても、9ヶ月目までに落ち着くことが多いとされています。その一方で、とてもはっきりとネガティブな気持ちが起こっている場合は1年以降まで続くこともあります。

そのほか、ディーマーの場合の対処方法など詳細は、以下の記事の中で解説しています。▶︎【助産師監修】ディーマー(不快性射乳反射)とは?授乳の不快感の原因と対処法 (文:大崎典子/監修:坂田陽子先生)

※本記事は上記の記事を一部抜粋したものです※画像はイメージです

参考文献・「母乳育児支援スタンダード 第2版 (日本語)」NPO法人 日本ラクテーション・コンサルタント協会 ・D-MER.org・「NEWエッセンシャル産科学・婦人科学 第3版」医歯薬出版株式会社

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

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