福岡県で自転車保険が「努力義務」になった! それってどういうことなの

2017年10月22日(日)7時38分 Jタウンネット

[めんたいワイド- 福岡放送] 2017年10月12日放送の「特報THEスライドショー」では、自転車事故と自転車保険について取り上げました。


10月1日、福岡県では自転車保険の加入が努力義務になりました。必ず保険に加入しなければいけないという訳ではありませんが、知っておいた方がいい情報です。


自転車保険への加入が周知されていないせいか、福岡県内でも自転車保険の加入義務があるということを知らない人がほとんどでした。


この自転車保険の加入義務の重要ポイントは、「なぜ今、義務化なのか」という点と「自転車保険について」です。


自転車保険にも様々なものがあり、典型的なものは次のような金額になっています。


他人に損害を与えた 1億円
自分が死亡した 300万円
後遺障害が残った 300万円
入院した 1日4000円
通院した 1日4000円
手術した 1回4万円

自分がケガをしたり死亡したりするよりも、他人に被害を与えた時の補償額が大きいことが分かります。また、年間の掛け金は7000円程度です。


福岡県が保険加入を努力義務の対象としたのは、他人に損害を与えた場合のもので、賠償責任保険というものです。


他人へ損害を与えた時に補償される保険は、おおよそ掛け金が年間2500円程度となっています。


自転車事故で自己破産するケースも


なぜ他人への損害を賠償する保険を努力義務としたのかというと、自転車事故で自己破産するケースが出てきたからです。


2008年、男子児童が坂道を下った時に女性(62歳)をはね、その女性は寝たきり生活となりました。裁判となり、2013年に児童の母親に9521万円の賠償命令が下りましたが、その家族は自転車保険に入っていなかったため、支払いができず自己破産を申請することになりました。


自転車による事故で、死亡するケースも増えているため、自転車も車同様の賠償命令が下る可能性があるということで、自転車保険への加入を勧める自治体が増えてきました。


2015年、兵庫県では自転車保険への加入を義務化し、2017年には名古屋市や鹿児島県でも加入を義務化することとなりました。加入の義務化をしていますが、入らないからといって罰則を受けることはありません。


全国初の自転車保険への加入を義務化した兵庫県では、義務化前は24.3%の加入率だったのが、現在では64.7%まで上昇しています。


私が住む地域は、自転車保険の加入をしましょうという案内が頻繁に来ます。年間500〜1000円で入れる保険なので、自転車に乗っているほとんどの人が入っています。都市圏になればなるほど、保険に入らない人が多いようです。(ライター:ぴよこ)

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