永久凍土に潜む致死的な「ファクターX」ウイルスが気候変動により間もなく解き放たれる可能性がある…科学者が警告!

2023年11月20日(月)12時0分 tocana

 コロナという一難が去ってまた一難なのか——。間もなく謎の最恐ウイルス“ファクターX”が地上に解き放たれるという。


■永久凍土に潜む致死的ウイルス“ファクターX”


 全世界で約700万人が死亡した致命的な新型コロナウイルスのパンデミックがようやく終わりを迎えているが、ひと息着いてばかりはいられないようだ。謎のウイルス“ファクターX”が虎視眈々と出番を待っているという——。


 シベリアの大地を覆う永久凍土には数十万種の休眠微生物種が“封印”されているという。


 その中にはコロナやエボラなどよりもさらに致死性の高いウイルスである“ファクターX”が潜んでおり、封印が解かれるのを待っていると科学者たちが警告している。現在の人類が出会ったことのない未知のウイルスが今まさに解き放たれようとしているのだ。


 ご存知のように特に今年の夏は暑かったのだが、地球の温暖化が進むにつれて何十万年も眠っていた多くの致死性のウイルスが解き放たれる可能性が高まっていると科学者たちが警告している。


 スウェーデン・ウメオ大学の感染症教授、ビルギッタ・エヴンガルド氏は「私たちが実際にはあまり分かっていない“ファクターX”が存在します」と「News Week」誌に語る。


「永久凍土の奥深くにはホモ・サピエンスが存在するずっと前から地球上に存在していた微生物、特にウイルスや細菌が存在するに違いありません」(エヴンガルド氏)


 仏エクス=マルセイユ大学のウイルス学者、ジャン・ミッシェル・クラヴェリー氏によると、ネアンデルタール人やマンモスに感染して絶滅に追い込んだ古代のウイルスもこの永久凍土の中に存在している可能性があるという。


 クラヴェリー氏によると永久凍土に封印されているのは、天然痘などの絶滅した疾患のウイルス、胞子で汚染された地域を通じて常に存在する炭疽菌、野兎病、重篤な細菌感染症、またはダニ媒介性脳炎などがあるという。


 つまり未知の“ファクターX”だけでなく、天然痘ウイルスなどの人類が絶滅させたウイルスや、かつて我々の先祖に大混乱をもたらした病原体などが復活する可能性もあるというのだ。


■永久凍土に眠る危険なウイルスの特定が急がれる


 昨年、専門家チームはシベリアの永久凍土の融解で見つかった4万8500年前のウイルスを復活させたと発表して注目を集めた。


 このウイルスは永久凍土の中で数千年の時を経て復活した7種類のウイルスのうちの1つである。7種のうちの“最年少”のウイルスは2万7000年間凍結され、“最年長”のウイルスは4万8500年間“封印”されていたものである。


“封印”を解かれるウイルスの中には新たなパンデミックを引き起こす可能性があるものもあると科学者らは警告している。


 2016年、シベリアの熱波により致死性の炭疽菌胞子が活性化し、地元の12歳の少年と2300頭以上のトナカイが死亡する衝撃的な出来事が起きている。


 この病気はロシア語で「シベリアのペスト」として知られており、この地域で最後に確認されたのは1941年であるが、専門家はこの年の異常な暖かさによって炭疽菌の“封印”が解かれたことが原因だと考えている。


 専門家らは北半球の4分の1が永久凍土の上にあると推定しているが、地球の温暖化に伴い永久凍土の広い地域が現在溶けつつあることを確認している。


 地球はすでに産業革命以前に比べて摂氏1.2度高く、科学者らは2030年代までに北極に氷のない夏が訪れる可能性があると指摘する。


 クラヴェリー氏のチームは2014年に初めて永久凍土のウイルスを復活させ、2019年以降だけでも13種類の新たなウイルスを発見し、未知の古代の病原体が人類に悲惨な影響を与える可能性があると警鐘を鳴らす。


 未知のウイルスであれば対策の取りようもないのだが、いち早く発見できれば先行してウイルス開発に着手することは可能だ。地球温暖化につては抜本的な対策が重要ではあるが、永久凍土に眠るパンデミックをもたらす可能性のあるウイルスの特定も急がなければならない。


参考:「Daily Mail」、「News Week」ほか

tocana

「致死」をもっと詳しく

タグ

「致死」のニュース

「致死」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ