九州や中国で断続的に雪　明日は名古屋周辺も積雪か　北陸などは大雪警戒

2024/01/23 15:56 ウェザーニュース

今日23日(火)は今季一番の寒気の南下で九州や中国など西日本の広い範囲で断続的に雪が降り、積雪が増えてきました。今夜から明日24日(水)が寒気のピークで、名古屋市を含む濃尾平野や関西でも積雪のおそれがあり、北陸などは大雪に警戒が必要です。

非常に強い寒気が今夜にかけて南下

上空5500m付近で−36℃以下の、大雪をもたらすクラスの寒気が南下しているため雪雲が発達しています。西日本の各地で雪が降り、九州は北部だけでなく鹿児島県など南部も雪になってきました。北陸にも活発な雪雲がかかって局地的に雪が強まっています。
15時の時点で鳥取県境港市は3cm、広島県北広島町・八幡で34cm、金沢市で1cmの積雪を観測。長崎県には15時前に暴風雪警報、暴風警報、大雪警報が発表されました。
九州や中国、四国の雪は夕方以降、さらに勢いを増すとみられ、気温の低下が加わることで積雪が急速に増加していきます。また、JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)に伴う活発な雪雲がかかる北陸では1時間に5〜10cmの強い雪となる予想です。

名古屋市内でも道路に積雪のおそれ

強い寒気の南下によって雪雲が発達するため、明日は日本海側に留まらず、太平洋側まで拡大します。風向きが北西になることで、若狭湾付近から濃尾平野に雪雲が流れ込みやすくなり、名古屋市周辺でも本格的に雪が降る見通しです。
また、近畿も北部だけでなく中部まで雪の範囲が広がり、京都市内でもしっかりと雪の降る可能性があります。雪雲の通り道になる滋賀県内は南部でも大雪になる見込みです。大阪市内は一時的に雪になることはあるものの、積もるほどは降らないとみられます。

山沿いは1m超の積雪増

これから26日(金)夕方までの積雪増加量は、最も多くなる北陸の山沿いなどは1mを超える所があるとみられます。北海道や東北から北陸、近畿北部から山陰の山沿いでは広い範囲で50cm以上に達し、各地で今季一番の大雪になる予想です。
急激に積雪が増加することで、立ち往生が発生し大規模な車両滞留につながる可能性があります。移動の必要がある場合は、冬用タイヤの装着に加えチェーンも準備するなど、スタックしないような備えが必要です。
能登半島地震の被災地でも30cm以上の積雪が予想され、地震でダメージを受けた家屋が倒壊するおそれがあります。今夜は倒壊などの危険がない所で過ごすようにしてください。
九州や四国でも広い範囲で雪が積もり、雪雲の一部は太平洋側まで広がって、名古屋市を含む濃尾平野や関西エリアでも積雪が予想されます。道路に雪が積もった場合はノーマルタイヤでの運転は避けてください。

明日は全国の広範囲で風が吹き荒れる

各地で風が強まっていて、特に発達した低気圧に近い北海道の沿岸部では瞬間的に25m/s以上の暴風が吹いています。
これから明日にかけても風の強い状況は続き、西日本から北日本の沿岸部では平均で15〜20m/s。場所によっては25m/s前後の風が吹き荒れる見込みです。
雪が降る地域では吹雪となって視界が悪くなり、ホワイトアウトが発生するおそれもあるため警戒をしてください。晴れる太平洋側も冷たい風が強まることで体感温度が下がり、厳しい寒さになります。

写真：ウェザーリポート（ウェザーニュースアプリからの投稿）