石丸伸二氏「買収疑惑」どこが問題? 文春スクープ記者が解説する“疑惑の核心”とは「これがまかり通ってしまったら…」
2025年2月20日(木)12時47分 文春オンライン
昨年7月、東京都知事選の選挙期間中に開催された決起集会をめぐり、公職選挙法違反疑惑が報じられている石丸伸二氏(42)。石丸陣営から配信業社のK社に約100万円の「キャンセル料」が支払われていたにも関わらず、当日の配信業務を、そのK社のメンバーが担当していたことが「 週刊文春 」の取材で明らかになった。

「公選法を逃れられたとしても…」
2月6日、石丸氏は記者会見で報道に言及。説明を二転三転させ、最終的には「(法律に)違反するおそれがあると思います」と認めた。
疑惑の核心はどこにあるのか。本件の取材を続ける編集部のT記者が解説する。
「複数の専門家の方とお話をしましたが、名目は『キャンセル料』であるものの、実態が何であるかが重要だということでした。『キャンセル料』という名目がまかり通ってしまったら、これから(選挙に)立候補される候補者の方は、この手法を真似して公選法を逃れることができてしまう。その先例になってしまうので、これは非常に問題だと、そのような認識を持たれている方が多かったですね」
前述の会見で、K社の関与について「業者はボランティアで配信した」と説明していた石丸氏。だが——。
「『あくまでボランティアがやったことだ』と主張しても、政治資金規正法で禁止されている企業・団体への寄付に該当してしまう。なので、仮に公選法を逃れられたとしても、政治資金規正法の方で引っかかってしまうという問題点はあると思います」(T記者)
会見の4日後には、市民団体が東京地検に石丸氏を刑事告発した。告発状が受理されれば、石丸氏に捜査の手が及ぶ可能性もある。
「 週刊文春 電子版 」では、T記者が出演する解説番組「文春記者トーク」を配信。高額“キャンセル料”の内訳、捜査の展望など、石丸氏の疑惑に関する詳細を解説している。
(「週刊文春」編集部/週刊文春 電子版オリジナル)
関連記事(外部サイト)
- 【あわせて読む】石丸伸二氏(42)の選挙違反を選対責任者が認める 「週刊文春」取材で藤川氏「認定せざるを得ない」
- 【あわせて読む】石丸伸二氏(42)都知事選での“重大疑惑”に「不備があったのは事実」〈業者に高額な“キャンセル料”を支払い〉〈兵庫・斎藤知事のPR問題とよく似た…〉
- 【あわせて読む】《市民団体が刑事告発》石丸伸二「公職選挙法違反疑惑」都知事選をめぐる文春報道まとめ「異様に高額な“キャンセル料”」「内部資料を入手」
- 「最初は『最悪な奴やな』と思っていたけど」支持者はトランプ信者と瓜二つ…斎藤元彦が兵庫県知事選挙で「まさかの勝利」を手にした理由
- フジテレビの“中居会見”だけじゃない…石丸伸二の記者会見にも共通する“偉そうなオールドメディア感” とは?「記者を選別、肝心なことは言わず…」