過去5本の指に入る強いエルニーニョ現象 3〜5月も世界的に高温 WMO発表

2024年3月7日(木)10時30分 ウェザーニュース

2024/03/07 10:24 ウェザーニュース

WMO・世界気象機関は去年から続くエルニーニョ現象が、記録上最も強い5つに入ると発表しました。すでにピークを過ぎつつあるものの影響は継続し、3〜5月の世界の気温は高温になるとしています。

エルニーニョ現象が高温傾向に大きく寄与

WMOによると昨春に始まったエルニーニョ現象は12月にピークに達し、平均海面水温を約2.0℃上回りました。その強さは過去の記録上5位に入る水準でした。ただ、1997〜98年や2015〜16年の強さには達していません。
エルニーニョ現象が去年から続く世界的な高温傾向の大きな原因の一つではあるものの、記録的な高温になった背景には温室効果ガスの影響が大きいとしています。
また、地球全体の海面水温は過去10ヶ月間、異常に高い状態が続いていて、今年の1月は過去最高を記録しました。この状況はエルニーニョ現象だけでは説明できないとのことです。

3〜5月の気温は世界的に高い傾向

エルニーニョ現象は弱まりながらも継続していて、当面は世界の海の大部分で、海面水温が平年を上回るとみられます。このため、3〜5月の気温はほぼすべての陸域で気温が平年を超える見込みです。
地上付近の3ヶ月の気温傾向を示した図では、低緯度〜中緯度のほとんどの地域が平年を上回る可能性が高い赤色のエリアになっていて、陸域で平年に近い水準になると予想されるのは南米大陸の南部など一部のみです。3月に入り気温が低めとなっている日本でも、来週あたりから気温が上昇して、春は平年よりも高い予想となっています。
エルニーニョ現象は終息に向かう一方で、その後にラニーニャ現象に移行すると、極端な気候が続く可能性がありますので、今後の動向が注目されます。

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