エアガン持って街中徘徊、警察から事情聴取 配信者の迷惑行為に業界団体が非難「法規制につながる」

2025年4月18日(金)18時25分 J-CASTニュース

大阪市内でエアガンを持った男が繁華街をうろつきながらライブ配信し、府警から事情聴取される騒ぎがあり、全日本トイガン安全協会(STGA)が「法規制につながる」と声明で懸念を示した。

「This is toy gun!」。この男は、街中で長い銃身の黒いエアガンを取り出し、あちこちを歩き回って、おびえた様子の外国人観光客にこう説明する。

周囲から「やば、怖...」との声が上がったが...

開催中の大阪・関西万博の会場にも近く、テロへの警戒が続く中、2025年4月15日昼過ぎに起きたことだ。周囲から「やば、怖...」との声が上がったが、男は、人がいない方向に銃を向け、「大丈夫、人には構えてないから」などとつぶやく。

しかし、配信しながらカレー店で食べていると、府警の警察官2人が乗り込む。「お兄さん通報入ってるわ」「持ち物だけ見せて」と話しかけ、男は、その場で事情聴取された。そして、明らかにモデルガンだとして、誓約書を書かされ、二度と街中で銃を振り回すことができなくなったと男は報告した。

翌16日になって、この騒ぎは、フジテレビのウェブ版ニュースでも報じられた。男はこの日、エアガンの件で炎上したとしてXで謝罪し、その後、ライブサイトでの配信もストップされたと伝えている。

報道もされた事態について、エアガンやモデルガンのメーカーと販売業者でつくる全日本トイガン安全協会は17日、「公共の場におけるトイガンの取扱い・携行マナーの徹底について」と題する声明を公式サイトで出した。

この声明では、「万博が開催されている最中、とある動画配信者が大阪の繁華街で市販のライフル型ガスブローバックガンを剥き出しの状態で持ち歩き生配信をして、警察が出動する事態となりました」と伝えたうえで、こう述べた。

「安全に安心して楽しむ環境を深く傷つけられた」

「マナーとルールを守り日頃よりトイガンを安全に楽しんでいる大多数の方から見れば呆れと憤りを感じざるを得ず、同時にトイガンとこの業界へのイメージ低下を大いに懸念させられる内容です。当協会としても、これまで皆様のご理解とご協力の下に作り守って参りました『トイガンを安全に安心して楽しむ環境を深く傷つけられた』ように感じ、大変残念であります」

そして、「誤解を恐れず率直に申し上げれば『他者への影響を考えずに自分の楽しみだけを求める者はこの趣味に触れないで欲しい』とも思います」と訴えた。そのうえで、次のように今後の懸念を示した。

「今回は当人が警察での事情聴取と厳重注意を受けるに留まったようですが、このような軽率な行動による『負の積み重ね』が新たな法規制へと繋がっていくことになります。それは、この趣味の楽しみの幅と奥行きを減らすことに他なりません」

ユーザーやショップなどに対しては、「皆様方におかれましても、今一度、トイガンの使用のルールとマナーを振り返り、新しくこの趣味を始める方にもそれを共有していただき、この趣味を愛する全員でそれを守っていくことができますようにお願い申し上げます」と呼びかけている。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

J-CASTニュース

「エアガン」をもっと詳しく

「エアガン」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ