「バッグに爆弾」「エアガン配信者」騒ぎあった大阪・関西万博 持ち込み禁止品、禁止行為はどんなこと
2025年4月23日(水)12時10分 J-CASTニュース
2025年4月13日に開幕した大阪・関西万博。それまで酷評され続けてきたが、とはいえ連日大きな話題を我々に提供し続けている。
80歳の高齢者が、「バッグに爆弾が入っているぞ」と言ったがために警察に逮捕されてしまった。この人物は大阪万博をずっと楽しみにしていたらしく、それゆえの「図に乗った」発言だったそうだ。
そこで、テンションが上がり過ぎて万博を「出禁」になってしまう事態を回避するためにも、「持ち込み禁止品」と「万博で禁止されている行為」を確認したい。さまざまな禁止事項がある。
ライターは持ち込める?持ち込めない?
大阪万博の出入り口では、X線探知機と金属探知機を使った荷物検査が行われている。その様子は、まるで空港のようだ。
ここで来場者が持ち込み禁止品を所持しているかどうかを確認するのだ。具体的には、どのようなものが禁止されているのか。以下、大阪万博の規格を引用したい。
持込禁止物(危険物等)について
・火薬類、危険物のほか、爆発、発火、有毒ガス発生等のおそれがあるもの
・武器、凶器、刃物類(銃、刀、包丁、ナイフ、はさみ等の刃物類、ライフル、手錠、水鉄砲、噴霧器等/ 製作物、模倣品、おもちゃ、手作り品を含む)
・催涙スプレー等、人の身体に害を及ぼし、又は人に不快感を与える原因となり得るもの
・花火、ガスボンベ、多量のライター・マッチ等の可燃物
・ゴルフクラブ、バット、ラケット等、凶器となり得るもの
・その他、法令等により所持が禁止されているもの
まず注目すべきは、「武器、凶器、刃物類」の部分である。これは模造品、おもちゃを含めた措置だ。
先日、万博会場付近でエアソフトガンを持った人物がその様子を生配信するという出来事があったが、このエアソフトガンを会場に持ち込むことはできない。コスプレで使う模造刀も同様だ。
そして、「花火、ガスボンベ、多量のライター・マッチ等の可燃物」も持ち込みが禁じられている。なお、禁止行為の項目に別途「火災予防上危険な行為」という記載がある。
酒の持ち込みも禁止
持ち込みが禁止されている物品は、上に挙げたものだけではない。
持込禁止物(その他禁止物)について
・酒類全般(容器や開封未開封問わず全て)
・瓶、缶類の飲料 ※マイボトル、水筒を推奨、ペットボトルも可
・介助犬、聴導犬、盲導犬を除く動物並びに植物の種子
・アマチュア無線機、特定小電力無線機、トランシーバー等の無線通信機器(ただし、携帯電話、ラジオ、パソコン、タブレットを除く)、小型無人機(ドローン等)、ラジコン玩具
・のぼり、横幕、その他これらに類するもの
・拡声器、メガホン、スピーカー等、騒音を発するおそれのあるもの
・ローラースケート、スケートボード、キックボード、自転車等、他人の通行に支障を及ぼす恐れのあるもの
・スーツケースやキャリーケース、物品を運ぶようなカート等(サイズを問わず全て禁止)
・大きな荷物 X線検査装置で検査可能なサイズ[(幅)600mm×(高さ)400mm×(奥行)900mmに収まるサイズ]を超える荷物(ただし、高齢者、障がい者などの歩行補助機材、ベビーカーを除く)
・カメラの一脚又は三脚、自撮り棒(手のひらに収まるハンドサイズのものは除く)等、凶器となり得るもの
・その他会場の秩序及び安全対策上不適当と認められるもの
・その他法令等により所持が禁止されている物
外国人旅行者は、もしかしたら「酒類全般の持ち込み禁止」に気づかず万博会場へ入ってしまう......ということが相次ぐのではないだろうか。
渋谷ハロウィンの例を見ても分かる通り、外国人旅行者は「日本は路上呑みが許されている国」という間違ったイメージを持っている場合が少なくない。これは、海外諸都市では路上飲酒自体が法律で禁じられている場合が多いためだが、一方で日本でも路上飲酒を禁止する条例が制定されるように。
なお、これとは別に万博会場内での禁止行為として「販売、提供場所のエリア外で飲酒すること」という記載がある。
写真撮影を趣味にする人は、「カメラの一脚又は三脚、自撮り棒(手のひらに収まるハンドサイズのものは除く)等、凶器となり得るもの」という部分に気をつけたい。低速シャッターで人の流れを強調するような写真を撮りたい......という思惑は、残念ながら万博会場では叶いそうにない。
「バッグに爆弾」の男性は今後出禁か
最後に、「入場拒否・退場措置の対象者」という項目の内容に触れていきたい。どのような人が大阪万博を「出禁」になってしまうのかを説明する部分である。
・本規約に基づいて、開催者並びに開催者が指定した者が行った指示を守らない人
・酔っている又は攻撃的、暴力的な行動と言論のために博覧会会場での公共の秩序と安全の維持に支障があると判断され、他の人とのトラブルや不快感を引き起こすおそれがある人
・偽物の入場券で入場しようとする人
・その他、開催者が、会場内の安全確保、秩序維持、テロ対策等の観点から、博覧会会場運営に好ましくないと判断した人
「酔っている又は攻撃的、暴力的な行動と言論のために博覧会会場での公共の秩序と安全の維持に支障があると判断され」に注目すると、冒頭の「バッグに爆弾」発言の人物はこれに該当していた可能性が高い。今後、万博会場への立ち入りを禁止されるかもしれない。
同じ轍を踏まないよう、事前に規約を読んでおきたい。(澤田真一)