空のショーケースに抗議の意志、パレスチナ館にようやく展示品到着…木彫り細工など公開へ
2025年4月24日(木)9時58分 読売新聞
展示物を並べるパレスチナ館のスタッフ(23日、大阪市此花区で)=佐藤祐介撮影
展示品がそろっていなかった大阪・関西万博のパレスチナ館で23日、パレスチナ自治区から発送した物品が到着した。伝統的なわらの工芸品やオリーブの木彫り細工などで、開幕から12日目となる24日、ようやく展示品が整ったブースを公開できる見通しとなった。
同館の説明によると、パレスチナ自治区ガザに侵攻するイスラエルの国内で発送品が長く留め置かれたため、13日の開幕日以降は展示品が足りないままブースをオープンさせていた。この間、空のショーケースに「(理由を)尋ねて」と書いた紙を置き、抗議の意志をにじませたこともあった。
パビリオンのスタッフは、「パレスチナと聞くと戦闘で人が亡くなっている事実を思い浮かべるかもしれないが、美しい文化や伝統もある。そのことを展示品を通じて感じてほしい」と話した。