千葉市の路上で高齢女性刺殺「少年院に入れば家を出られる」「殺せば確実と思った」…容疑で逮捕の15歳供述
2025年5月13日(火)23時0分 読売新聞
現場周辺を入念に調べる捜査員(11日午後、千葉市若葉区で)
千葉市若葉区の路上で高齢女性が刺殺された事件で、殺人容疑で逮捕された中学3年の少年(15)が、「少年院に入れば家を出られる。刃物で人を殺した方が確実だと思った」などと供述していることが13日、捜査関係者への取材でわかった。少年は問題行動が解消されるまで警察と定期的に面談する「継続補導」の対象者だった。
少年は11日午後5時5分頃、同区若松町の路上で、同区桜木北、高橋
捜査関係者によると、「(家族に対する)ストレスが限界だった。複雑な家庭環境から逃げ出したかった。誰でもいいから殺そうと思った」という趣旨の供述をし、容疑を認めている。
高橋さんの死因は外傷性ショックで、背中には複数の刺し傷があり、心臓や肺に到達する深い傷もあった。県警は少年の部屋を捜索して、凶器とみられるナイフを押収。強い殺意があったとみて調べている。
13日に読売新聞の取材に応じた父親によると、少年は祖父母と父親、兄2人の6人暮らし。中学に入った頃から口数が少なくなり、干渉されるのを極端に嫌がるようになったという。
中学1年の後半には問題行動を起こし、その後も家出などを繰り返した。家族の依頼で「継続補導」の対象となり、少年補導員と定期的に面談していた。事件の翌日も非行防止のプログラムを受ける予定だった。
少年は1か月ほど前から家族の手料理を拒んでいたが、事件当日の夜は家族が出したサラダを久しぶりに口にした。父親は「『息子の状況が改善している』と報告できる」と思ったが、少年は面談に行くはずだったその日に逮捕された。
自宅を訪ねてきた警察官に任意同行を求められた際も、少年は取り乱すことなく落ち着いた様子で応じたという。父親は「後悔した様子もなく、それがショックだった。被害者の方に申し訳ない」とうなだれた。
千葉東署は13日、少年を殺人容疑で千葉地検に送検した。