鹿児島県・桜島 昨日から噴火が頻発 空振を伴う爆発も
2025年5月16日(金)9時30分 ウェザーニュース

2025/05/16 09:11 ウェザーニュース
鹿児島県・桜島で噴火が頻発しています。今朝も7時前には噴煙が火口上2500mまで到達する噴火が発生しました。今日16日(金)の桜島上空は南寄りの風が続くため、鹿児島空港への影響が出やすい風向です。
今朝は火口上2500mまで噴煙が上がる
桜島では12日(月)の夜から山体の膨張を示す地殻変動が観測されました。昨日15日(木)の朝、約2週間ぶりに気象台の発表基準に達する規模の噴火をして以降活動が活発になり、昼前には火口上3000mまで噴煙が達しました。
昨夜から今朝にかけても頻繁に噴火して、今朝も6時40分の噴火では火口上2500mまで噴煙が上がっています。空振を伴うような爆発的噴火もしばしば起きている状況です。
鹿児島市や霧島市で多量の降灰

ウェザーニュースアプリ利用者からの降灰状況の報告では、鹿児島市や霧島市で「多量」、さらに北側の湧水町でもうっすらと降灰がありました。
今日は西から近づく低気圧や前線に向かって、上空は南の風が卓越する見通しです。噴火した場合は霧島市や姶良市など噴煙が広がりやすくなります。鹿児島空港を発着する航空機に影響するおそれがあるため注意が必要です。
また、山頂よりも低い所では南東の風が吹いているため、鹿児島市内でも降灰の可能性があります。
山体が膨張した状態は完全に解消されていないとみられるため、引き続き噴火に伴う降灰などに注意をしてください。
防災上の警戒事項等
南岳山頂火口及び昭和火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。風下側では、火山灰だけでなく、火山礫(かざんれき)と呼ばれる小さな噴石が遠方まで風に流されて降るため注意が必要です。
また、爆発に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあります。なお、今後の降灰状況次第では、まとまった雨が降った際に土石流が発生する可能性がありますので留意してください。
写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)