万博バルト館でミャクミャク「連れ去り」事案 プレゼント続々で「増殖」、大使は「心より感謝」
2025年5月18日(日)10時45分 J-CASTニュース
大阪・関西万博の「バルトパビリオン」の入り口に飾られていた万博公式キャラクター「ミャクミャク」のぬいぐるみが、2025年5月16日までに何者かに盗まれた。駐日リトアニア大使のオーレリウス・ジーカス氏がXで明らかにした。
心無い犯行の一方で、多くの人がパビリオンにミャクミャクをプレゼントし、結果として「増殖」。ジーカス大使は「心より感謝申し上げます」と書き込んだ。
「ミャクミャク様の人形ですが、お客さんに盗まれてしまいました」
バルトパビリオンは、バルト地域のラトビアとリトアニアの2国による共同パビリオンだ。「森と湖の国」として知られるバルト地域の自然や文化を伝えている。
ジーカス大使は16日、防犯カメラの動画を添え「とても寂しいことに、大阪万博のバルト館で一生懸命に仕事をしていたミャクミャクは突然消えてしまいました #防犯カメラありがとう」とXに投稿した。
動画には、2人組の客が周囲をうかがいながら、パビリオンの入り口に置かれていた「ミャクミャク」のぬいぐるみをカバンに入れ、持ち去る様子が映っていた。
ジーカス大使は「どこへいらっしゃっているのでしょうか? 皆さん、見つかったら教えてください」と呼びかけた。
「日本推しラトビア人」としてインフルエンサー活動をするかたわら、バルトパビリオンでもスタッフとして働いている「アルトゥル」さんも、「悲しいお知らせです。万博のバルト館に飾っていたミャクミャク様の人形ですが、お客さんに盗まれてしまいました。二人組のお客さん。防犯カメラの映像も残っています」としていた。
白昼堂々の盗難劇に、SNSでは「サイテー...なんでこんなことできるんだ...」「これは犯罪そのもの。ひどい!」など困惑の声が相次いだ。
「次々とミャクミャクがバルト館に到着しております」
突如として姿を消してしまったミャクミャク。しかし、17日までにその数がどんどん増えているという。
ジーカス大使は17日、横たわり手を挙げたミャクミャクのぬいぐるみが、万博カラーの招き猫のぬいぐるみを取り囲む写真を添え、「現在、次々とミャクミャクがバルト館に到着しております」と報告した。
万博を訪れた人が、ミャクミャクの寄付を行っているというのだ。
ジーカス大使は「こうして親善の気持ちを示してくださる日本の皆様に、心より感謝申し上げます 皆で力を合わせて、より美しく平和な世界を築いてまいりましょう!」と感謝をつづった。
アルトゥルさんも同日、「バルト館のミャクミャク様が盗まれた投稿を見て、たくさんの方がミャクミャク様を持ってきてくださいました!! 本当にありがとうございます!!」と投稿。
両手いっぱいにミャクミャクのぬいぐるみたちを抱えた自身の写真を添え、「バルト館のスタッフ全員で日本の方の優しさに感動しています。こんな幸せを運んでくれた皆様、そしてミャクミャク様、ありがとうございます!」とした。
続く投稿では、棚いっぱいに飾られたミャクミャクや招き猫、JR西日本のICカード「ICOCA」のマスコットキャラクター「カモノハシのイコちゃん」のぬいぐるみの写真を公開している。
一連の投稿には、「それにしても『ミャクミャク山脈』凄いw こういうの見てると、日本人に生まれて良かったなーとちょっと思う」「そのうち、入り口がミャクミャク様で溢れかえりそうな予感... 初めにミャクミャク様のぬいぐるみ置いていかれた方、尊敬します」など、ほっこりしたとの声が寄せられた。
一方で、「でもそれはそれ。悪いことした人はちゃんと罰せられて欲しい」など、発端となった盗難事件の解決を願うコメントも多い。