ベテラン警察犬、男児を枕カバーの臭いで発見…訓練士「自分たちの仕事は命がけの鬼ごっこ」
2025年5月18日(日)12時51分 読売新聞
感謝状を贈られた細野さん(左)とフィルマール号(7日、山形署で)
警察犬の「フィルマール号」(11歳、雄)とともに行方不明者の発見に貢献したとして、山形署は7日、山形市片谷地の犬訓練士細野正徒さん(61)に感謝状を贈った。
フィルマール号は4年連続で山形県警の嘱託警察犬に指定されているベテラン。細野さんとフィルマール号は4月5日午後10時頃、同署の要請を受け、行方不明になった男児の捜索に参加した。
フィルマール号は、男児の枕カバーのにおいをかいで捜索をはじめ、1時間ほどで行方がわからなくなった場所から約400メートル離れた建物の物陰に立っている男児を発見。男児にけがはなく、無事に親に引き渡したという。
発見された場所は、街灯がなく真っ暗で、ライトを使っても見つけづらい場所だった。
感謝状を受け取った細野さんは「自分たちの仕事は命をかけた鬼ごっこ。いち早く追いかけるという自分たちの使命を果たせるよう、今後もいっそう頑張りたい」と抱負を述べ、塚本憲明署長は「管内に優秀な指導者と警察犬がいるのは心強い」と感謝した。