斎藤知事「スキーウェアたかり」巡り観光協会が声明 MBS番組に「事実と異なる」と主張...局側は反論するのか
2025年5月28日(水)19時17分 J-CASTニュース
毎日放送(MBS、大阪市)が2025年5月25日に放送したドキュメンタリー番組「歪んだ正義〜止まらぬ攻撃の先に〜」の内容をめぐり、兵庫県豊岡市日高町の「日高神鍋観光協会」が5月27日、事実と異なるものがあったと公式サイトで主張した。
MBS広報部は28日のJ-CASTニュースの取材に対して、29日を目途に、番組ウェブサイトに社の見解を掲載する予定だとしている。
「帯同していた秘書課の職員=知事側」は「拡大解釈」なのか
同番組は、インターネットなどでの誹謗中傷がテーマだった。兵庫県・斎藤元彦知事の内部告発文書問題をめぐる百条委員会の委員を務めた丸尾牧県議らを取り上げ、丸尾氏を誹謗中傷したり虚偽の情報を拡散したりする人々を取材していた。
番組の途中で、丸尾氏が調べていた「知事スキーウェアたかり事件」にも言及。スキー場を視察した知事がスキーウェアを欲しがっていたという疑惑について、このスキー場がある地域の「日高神鍋観光協会」が否定したとし、MBSが観光協会の会長に事実関係を確認するシーンがあった。
観光協会の会長への取材について、次のようなテロップが出ていた。会長が「借りたスキーウェアを無償で提供してほしいと知事側から打診があったことを認める」とし、「『必要であれば購入してほしい』と返答」した、と表示されていた。
このシーンを受け、観光協会は27日に「事実と異なるもの」があったと主張。聞き取り調査を行った結果、同協会の会長は、MBSの取材を受け、「一貫して齋藤知事からおねだりはなかったと証言している」と説明した。そして、番組の問題点を次のように指摘した。
「取材には『帯同していた秘書課の職員からスキーウェア提供の打診があった。知事から直接おねだりをされたという事実はない。』と回答。ドキュメンタリー(6分55秒頃)では、あたかも知事から直接おねだりがあったと認めた事になっており、齋藤知事と職員を合わせて【知事側】からおねだりがあった、と拡大解釈されている」
最後に、観光協会は法的措置を検討していると説明している。具体的には次の3点だ。
「(1)上記が放送され、SNSでは当協会に危害を加える事を仄めかす過激な投稿がなされている事に対し、随時法的措置を講じる。(2)当協会が嘘の証言・デマを流した、丸尾県議への批判を助長した、等の誹謗中傷にも同様の措置を講じる。(3)当協会事務局に対し非通知含む迷惑電話が1日に数十件以上あり、業務に支障をきたす行為にも同様の措置を講じる」
MBS広報部は28日、「本件につきまして、明日5/29(木)目途に、映像'25番組ホームページに当社の見解を掲載予定です」とJ-CASTニュースの取材に答えた。つまり、今回のドキュメンタリーを放送した枠である「映像'25」のサイトに掲載する予定とのことだ。