万博スイス館のカフェにある「ス」の形をしたイス、SNSで大人気…その名も「スイス」
2025年5月29日(木)11時0分 読売新聞
スイス館のカフェにある「ス」の形をしたイス。二つの間に足を組んで座ると、「スイス」と読める(大阪市此花区で)=近藤誠撮影
「ス」の形をしたイス、その名も「スイス」——。大阪・関西万博のスイス館に置かれたユニークなイスが注目を集めている。
スイス館4階にあるカフェの窓際。大屋根リングを見渡せる場所で、来場者が次々とカメラを構える。お目当ては景色ではなく、真っ赤な「ス」の形をした二つのイスだ。
京都市の無職の男性(58)は「大阪らしい発想が面白い。思わず見てしまった」と話し、腰掛けた。
イスは、企画制作を手がける「株式会社人間」(大阪市西区)が、「思いついたダジャレを世の中に広めたい」と2011年に製品化した。「スイス」と名付け、一つ15万円(税抜き)で販売している。
スイス館によると、3月にイスの存在を知ったという。その後、同社から「使ってほしい」と売り込みがあり、設置を快諾した。
開幕後、「センスが好き」「お見事だ」とSNSで話題に。このイスを二つ並べて、その間に足を組んで座ると、「スイス」の文字に見えることも評判になった。
イスを発案した同社の山根シボルさん(43)は「いつかスイスの公的機関で使ってほしいと思っていた。万博で願いがかない、スイスの皆さんに認めてもらったように感じる」と喜んだ。
スイス館のマヌエル・サルクリ館長は「とても魅力的なデザインで、遊び心がある」とコメントした。