なぜ”虫”偏が使われている? 世界で異なる「虹」の由来

2018年8月14日(火)10時50分 ウェザーニュース


2018/08/14 11:52 ウェザーニュース

空に大きなアーチを描く”にじ”。
英語では「Rainbow」、漢字にすると「虹」と書きますが、それぞれの由来は万国共通ではないようです。
英語ではRainbow(レインボー)で、これはそのまま「雨の弓」を意味します。日本でも馴染み深く、外来語として日本語にも取り入れられています。
フランス語では arc-en-ciel(アルカンシエル)で、これは「空に掛かるアーチ」の意味。日本でも、ロックバンドの名前「L’Arc〜en〜Ciel」として知っている方もいらっしゃると思います。
英語やフランス語では、割とシンプルな由来と言えますね。

漢字では「虫」+「工」

では、日本に目を向けて見ましょう。
もっとも一般的な漢字は「虹」ですがこの他にも、蜺、蝃、蝀、虹霓、虹桟なども同じ虹を表しています。
このことから分かるように、「虫偏」のものが多く存在しています。きれいな虹と虫…あまり結びつかないように思われますが、かつては空に掛かる大きな蛇と見ていたようです。

大蛇が天空を貫く時に出現

この考え方の根源は中国。古代中国では、大蛇が天に昇って龍になると考えられていました。
虹は、龍になる大蛇が天空を貫く時に空に作られるものと想像されていたため、蛇を表す虫偏。さらに、「貫く」とか「天と地をつなぐ」などを意味する「工」の字で「虹」という漢字ができたんだとか。
ちなみに、日本では虹が出ると幸せな気分になったりしますが、古代の中国人にとっては虹は不吉なものの象徴で、虹が出ると良くないことが起こると信じていたようです。
世界によって、虹への想いが違うことが分かりますね。
次に虹を見つけたら、何に見えるかな、と想像してみてはいかがでしょうか。


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