エルニーニョ現象が継続中 冬の間は続く可能性が高い(エルニーニョ監視速報)

2023年12月11日(月)14時45分 ウェザーニュース

2023/12/11 14:50 ウェザーニュース

気象庁は11日(月)、最新のエルニーニョ監視速報を発表しました。監視海域の海面水温は基準値より高く、エルニーニョ現象が続いています。
冬の間は継続するとみられ、来年2月まで続く確率は90%です。

監視海域の海面水温は高い状態で推移

11月の南米沖・エルニーニョ監視海域の海面水温の基準値からの差は+2.3℃で、基準値より高い値となりました。エルニーニョ現象発生の判断に使用している5か月移動平均値の9月の値は+2.1℃となっています。
海洋表層の水温は太平洋赤道域の中部から東部を中心に平年より高くなりました。また、太平洋赤道域の日付変更線付近の対流活動は平年よりもやや活発で、中部大気下層の東風(貿易風)は平年より弱くなっています。
これらは海洋がエルニーニョ現象の状態なっており、大気にもエルニーニョ現象時の特徴が現れていることを示しています。以上のことからエルニーニョ現象は春から続いているとみられます。

来年の春は平常な状態に戻る可能性も

実況では太平洋赤道域の中部から東部にみられる海洋表層の暖水が、東部の海面水温が高い状態を維持しています。
また、エルニーニョ・ラニーニャの動向を予測するコンピューターシミュレーションの結果によると、エルニーニョ監視海域の海面水温が冬の前半までピークを維持し、後半からは西部の冷水の東進に伴い次第に下降し、春の間に基準値に近い値に遷移する可能性があると予測しています。
今後、エルニーニョ現象が続く確率は来年1月が100%、2月が90%と、冬の間はエルニーニョ現象が続く可能性が高くなっています。3月が70%、4月が50%で、春の間は続く可能性と平常の状態になる可能性が同程度の見通しです。

冬の天候への影響に注目

エルニーニョ現象が冬の期間に継続した場合は、影響が出てくる可能性があります。
エルニーニョ現象発生時の冬の天候は、西日本で平均気温が高く、降水量は東日本の太平洋側で多い傾向です。
12月上旬は寒暖の変動が大きくなりましたが、この先の冬の天候に影響するか注目されます。

参考資料など

気象庁より

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