【1万件の実例から学ぶ】片づかない本当の理由は「捨てない」こと

2024年12月14日(土)6時0分 ダイヤモンドオンライン

【1万件の実例から学ぶ】片づかない本当の理由は「捨てない」こと

大掃除シーズン、本気で片づけに取り組むには絶好のタイミングだ。今年こそ部屋をすっきりさせて、気持ちよく新年を迎えたいところ。しかし、いざ「片づけを始めよう」と思い立って、いろいろな収納グッズを買い込んだものの、部屋は一向にスッキリしない。そんな経験はないだろうか?実は、片づけの第一歩は「整理・収納」ではなく「捨てること」である。特にやっかいなのが誰もが見落としがちの「あるアイテム」。数が把握しにくく、つい後回しにしてしまうこれらのアイテムだが、実は片づけのカギとなる存在でもある。このアイテムを攻略すれば、片づけは一気に進むのだという。そこで、登録者数16万人の人気YouTube「イーブイ片づけチャンネル」の運営者であり、書籍『1万軒以上片づけたプロが伝えたい 捨てるコツ』『1万軒以上片づけたプロが伝えたい 捨てるコツ』の著者・二見文直氏に、部屋が劇的に片づく具体的な方法を伺った。(構成/ダイヤモンド社・和田史子)

Photo: Adobe Stock

片づけが苦手だからと、整理・収納の本を買ってしまう

二見文直(ふたみ・ふみなお)株式会社ウインドクリエイティブ代表取締役。YouTubeチャンネル「イーブイ片付けチャンネル」運営者。一般社団法人遺品整理士認定協会認定遺品整理士。生前整理技能Pro1級。2016年には株式会社ウインドクリエイティブを設立し、代表取締役に就任。関西を中心に不用品回収、ゴミ屋敷の片づけ、遺品整理などのサービスを提供している。月平均130軒以上のお宅を訪問し、これまで1万件以上の片づけを経験。年間約5000件以上の相談を受け、のべ4万件を超える全国からの「片づけられない」悩みと向き合ってきた。2016年にスタートしたYouTube「イーブイ片付けチャンネル」は、登録者数16万人、総再生数7500万回を突破(2024年12月現在)。『1万軒以上片づけたプロが伝えたい 捨てるコツ』(ダイヤモンド社)は初の著書。

「片づけが苦手」という依頼者さんのお宅で片づけをしていると、必ず整理・収納の本がたくさん出てきます。ご自分でなんとかしなければという切実な思いが伝わってきますが、実のところ、整理・収納はまだ先、今やることではありません

この連載でもお伝えしていますが、片づけの第一歩は「捨てること」です。

捨てることで空間を作り、そこからはじめて整理・収納ができるようになります。

いくらモノが散らかっている、モノがあちこちに積み重なっている状態で整理・収納をしようとしても、うまくいきません。「スペースがない問題」にどうしてもぶち当たってしまうのです。

「結局どこから手をつけたらいいかわからないんです」「物が散らかっていて、リビングはぐちゃぐちゃ」「片づけは苦手だから、困ってしまって…」

こうした声をよく聞きます。

僕からしたら「片づけが苦手」ではありません。空間以上にモノがあるから片づかないのと、モノの「捨て方」を知らないだけだと思います。

どう処分していいかわからない「こまごましたモノ」

依頼者さんや相談者さんからお電話で言われるのが、「この家を全部空っぽにしたいんやけど」というリクエストです。(関西の会社なので、お客様も関西の方がほとんどです)

そこで僕が「わかりました、どういった物があります?」と尋ねると、たいていこう言われます。

「えっと、机でしょ、イスにテレビ台。あとベッドと、大量の服がありますね…」「ほかには何がありますか?」「あと…こまごましたモノかな」

「こまごましたモノ」いわゆる雑貨類のことです。これこそが一番捨てにくいんじゃないかなと思います。

「こまごま」って、どのくらいでしょうか?

数の把握がしにくいと思うんです。実態として見えてこない。ただ、「たくさんある」ことだけは間違いない。こんなイメージです。


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