コールセンターや会社の電話応対を取り巻く時代の変化に対応、企業と顧客間のコミュニケーションの課題を解決する「インテリジェントIVR」が開発されるまで

2024年1月29日(月)14時29分 PR TIMES STORY

私たちファイン・インテリジェンス・グループ株式会社は、CTI黎明期より20年以上にわたりCTIシステム「TELE-ALL-ONE」を販売し、コールセンターやその他企業のアウトバウンド・インバウンド業務を支援させていただき、また、関連サービスとしてクラウド型ビジネスフォンをご提供し、在宅勤務や通信コスト削減等の電話のDXもお手伝いさせていただいております。

近年、テクノロジーの進化や時代の変化とともにコールセンターを取り巻く環境や企業の電話を使用した業務が大きく変わりつつありますが、弊社では、そこで生じる企業とお客様のコミュニケーションの課題を解決する為にCTIソリューションのマルチチャネル対応(IVRやSMS、Webチャットといったコミュニケーションツールの取り込み)を進めており、今回、そうした中で弊社がどのように「インテリジェントIVR」の開発に至ったか、その経緯をご紹介します。

20年以上に渡ってCTIソリューションを提供

藤田:ファイン・インテリジェンス・グループ株式会社は、これまで20年以上に渡って、小規模で数席のスタートアップから大規模までのコールセンターの立ち上げを中心に、電話、ネットワーク設備に関する企画・構築・運用のコンサル、開発支援等を行い、センター運営に関する一連のサービスを幅広く提供してまいりました。また、その中で培ったノウハウを基にクラウドPBXの提供や、近年ではWebチャットの開発等も行い、コールセンターの業務領域をカバー或いは拡張する事業を展開しております。

代表取締役社長 藤田 久男

オペレーター不足・不在時の問い合わせ対応を改善。コールセンターの機会損失を防ぎCS向上に貢献する「インテリジェントIVR」

藤田:近年、国内の様々な産業での人手不足が話題になりますが、コールセンター業界も例外ではなく、オペレーターの不足は慢性的な課題です。加えて、昨今、一般企業の電話対応業務でも、社会の価値観や労働環境の変化、世代間のライフスタイルの違いによって、誰がどこまで対応すべきなのか? 今後、会社の代表電話番号の位置づけをどうすべきか? 等の様々な課題が生じています。SNSやチャットは使いこなせても固定電話には抵抗を感じる新入社員も少なくないと聞きますし、また勤務時間外の仕事絡みの連絡に対して「つながらない権利」が主張される時代にもなりました。

こうした状況下で、企業が、人員の不足や不在、時間帯や時期等の様々な要因で電話に対応できない場合、それはビジネスの機会損失やCS(顧客満足度)の低下に直結します。

コールセンターでは、顧客からの問合せに対しオペレーターが対応できず繋がらない状態、つまり顧客が待たされている状態にある電話は「あふれ呼」または「待ち呼」と呼ばれ、また、その後、顧客がオペレーターに繋がるのを待てずに切断してしまった電話は『放棄呼』と呼ばれていて、放棄呼=ゼロを目指す取り組みが行われています。

コールセンターによっては、オペレーターに繋がる前にIVR、つまり自動音声応答のアナウンスにより顧客に順番待ちを促す或いは別のコミュニケーション方法に誘導する仕組みを取り入れていますが、弊社の「インテリジェントIVR」もまさに、そこにあるニーズに応える目的で開発を行いました。

弊社の「インテリジェントIVR」は、オペレーターの不在や不足により問い合わせが「あふれ呼(待ち呼)」になる段階で、自動音声応答によりWebサイトのフォーム入力やWebチャットの利用、折り返し電話を案内し、相手先に別の連絡方法の選択を促すことで、問い合わせがあふれ呼の状態から放棄呼になるのを防ぎます。WebサイトのフォームやWebチャットに誘導する際はショートメッセージを使って携帯にリンク先を送ります。

IVRの仕組みとしては、受けきれなかった電話をキャリアの自動着信転送サービスを使って弊社のインテリジェントIVRサービスに着信させるので、既にCTIシステムをご利用中のお客様は設備を変更することなく、また、CTIシステムを未導入のお客様は新規で導入すること無く、既設の電話環境そのままでご利用いただくことが可能です。

インテリジェントIVRは、電話対応業務の人員不足等の課題に対し、既存の環境を活かしながらの機会損失防止とCSの向上を可能にします。

進化を続けるプロダクトとして電話対応業務の課題をワンストップで解決する

森山:インテリジェントIVRは、その『intelligent』という名の通り、お客様のご希望に沿った形で今後も進化するコンセプトです。

電話対応業務の領域で、今後もお客様の現場の課題解決の為にお客様に合わせて進化させていく方向性です。

また、弊社では、IVRに連携させる強力なWebチャットシステム「ADIAS Chat(アディアスチャット)」もご用意しており、これはチャットボットと有人チャットのハイブリッド型で、コールセンターのお客様が導入すると、複数の委託元企業からのチャットの対応代行業務が可能になります。従来の音声のコールセンターにチャットセンターを追加で構築し、センターの運営を拡張できるわけです。

CTIやWebチャットを含むトータルソリューションの提供により、電話対応業務の課題を小規模から大規模までワンストップで解決できるところが、まさに弊社の「インテリジェントIVR」の強みと言えます。

CTI開発2部 課長 森山 誠

10年後の企業とお客様のコミュニケーションとは。目指すのは「インテリジェント統合コンタクトセンターシステム」

藤田:今後の事業展開を考えるにあたっては「今後の世界がどうなっているか」を想像する必要があります。電話の世界では、固定電話中心であったものが、携帯電話、スマホになり大きく変わっています。スマホになった時点で音声通話は「スマホのアプリの一つ」になっており、Webやテキストと同じ土俵に降りてきて特別なものではなくなっています。10年後を考えると「電話そのもの」がなくなるとは考えていませんが、音声通話の優先度は徐々に下がり、テキストベースの会話(チャット)も増えてくると考えています。そのためコールセンターシステムにもSMSやチャット機能が必須の時代になると考えています。

チャットシステムと言うと“AI/自動応答チャット”を想像するお客様も多いかと考えます。今の“AI”と言われるものは単に“大量のデータを高速に集めて、一定のロジックに従って答えを出す「プログラム」”でしかありません。そしてこのAIと言われるものは実は1990年代にはすでに存在していました。当時は“エキスパートシステム”と言っていましたが、専門家の考えをUNIXマシンの上に移植して、誰でも専門家と同じ答えを出せる仕組みを作っていました。ただ、当時はまだまだコンピュータの処理能力が低く、大量のデータも取り扱えず、答えを出すのに数分〜数十分かかるようなものでした。それが単にCPU能力が上がりHDD容量が大きくなりメモリも増えたため、数分〜数十分が数秒になっただけです。やっていることは昔と変わっていません。

このエキスパートシステムに必要なものは3つの要素でした。1つ目はエンジンで、いわゆる効率的に論理を考えるプログラムです。2つ目はデータで論理を考えるにあたって大量のデータが必要です。3つ目はこれが一番重要なのですがナレッジエンジニアリングです。ナレッジエンジニアリングとはエンジンの特性に合わせて、目的とする機能を実現するためにデータを整理してエンジンに「食べさせる」ことです。目的とするものが違えば同じエンジン、データを使っても違う答えを出すにように設定してゆくのがナレッジエンジニアリングです。

エンジンとデータは人間の作業とは関係のない範囲の話ですが、ナレッジエンジニアリングは簡単にはAIと称するものでもできるものではなく、“優秀なエンジニア”が必要なソリューション作業です。AIチャットがなぜあまり流行らないかと言うのがここに原因があり、良いエンジンとデータがあってもナレッジエンジニアリングがなければまともな回答が出せません。そしてナレッジエンジニアリングに費用が掛かるため「思ったコストでAIチャットができない、つまりは使えない」ことになってしまいます。

当社としてはこのナレッジエンジニアリングをどのように効率化して行くかが求められると考えており、ここに対応するソリューションを提供していきたいと考えています。

それに加えて、まだまだ“チャットセンター”がどのようなものか、どのような機能が必要とされるかについては進化の途中なので方向性が定まっていません。当社としてはメール、Web、SMSを統合したコールセンターシステムとチャットセンターシステムの両方を持っていますので、まずは「コールセンターシステムとチャットセンターシステムの融合」が必要と考えています。その後で「音声認識、音声合成、AI化」を如何にしてコールセンターシステムに取り込み、音声、テキストの自動生成機能と合わせて「音声、SMS、テキストを融合した、インテリジェント統合コンタクトセンターシステム」へと進化させるかを考えています。

遥か昔から「人と人とが繋がりたい、コミュニケーションを取りたい」というニーズは変わっていません。コミュニケーションの媒体が変わってきても、当社の提供しているものは、機器やソフトウエアではなく「ソリューション」ですので、「人」が作る高付加価値のソリューションを提供することが、新しい製品、機能の提供に繋がると考えています。


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