「アルツハイマー病の発症前の脳の異常を検出する方法を開発」国際学術誌に論文が掲載、MIGの脳健康VR測定

2024年2月14日(水)18時16分 PR TIMES

〜MIG共同創業者の高島明彦教授(学習院大学)らが開発〜

MIG株式会社 (代表取締役社長:甲斐英隆、本社:東京都渋谷区、以下MIG) は、当社がサービス開発・提供している「VRゴーグルを用いた脳健康測定」につきまして、共同創業者であり取締役チーフサイエンスオフィサーの高島明彦(学習院大学大学院自然科学研究科 教授)をはじめとする研究チームによる研究成果に関する論文が、2024年2月12日に国際学術誌誌「Brain. Communication」のオンライン版に掲載されましたことをここにお知らせいたします。
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/64325/38/64325-38-7e97d4e031e08e281edbece87b6d9563-1920x774.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]MIG開発・提供のVR脳健康測定
共同プレスリリース(学習院大学、藤田医科大学、滋賀医科大学、東京大学)
https://www.univ.gakushuin.ac.jp/about/press/docs/pr_20240209_001.pdf学習院大学プレスリリース
https://www.univ.gakushuin.ac.jp/about/press/29635.htmlMIGがサービス提供しているVR測定の様子を動画でご覧いただけます
https://www.youtube.com/watch?v=3ptagjaajjs■研究の概要(共同プレスリリースより引用)
学習院大学大学院自然科学研究科の大学院生 小池力さん、添田義行助教、高島明彦教授、藤田医科大学脳神経内科学の渡辺宏久教授、滋賀医科大学の石垣診祐教授、藤岡祐介助教、東京大学の内田和幸教授、チェンバーズ ジェームズ助教、大学院生 高市雄太さんからなる研究チームが、アルツハイマー病の発症前にVR ゴーグルを用いて脳の異常を検出する新たな方法の開発に成功しました。
アルツハイマー病は早期に発見すれば、予防や治療の効果が高まる可能性があります。しかし現在の診断法では、症状が現れる前にアルツハイマー病を検出することは困難です。
今回、研究チームはVR ゴーグルを用いて、脳の空間認知機能である経路統合能※1 を測定する方法を開発しました。本研究では、VR ゴーグルを用いたナビゲーション機能を測定することでアルツハイマー病に至る最初の病変である嗅内野※2 の神経原線維変化※3 を検出することに成功しました。
この方法により安価で⾮侵襲的、簡便に脳の状態を知ることができ、ヒトにおけるアルツハイマー病の予防や治療に役立てることが期待されます。■論文情報
- 論文名:Path integration deficits are associated with phosphorylated tau accumulation in the entorhinal cortex
- 雑誌:Brain. Communication
- 著者名:Riki Koike, Yoshiyuki Soeda, Atsushi Kasai, Yusuke Fujioka, Shinsuke Ishigaki,Akihiro Yamanaka, Yuta Takaichi, James K. Chambers, Kazuyuki Uchida,Hirohisa Watanabe, Akihiko Takashima
- D O I:https://academic.oup.com/braincomms/article/6/1/fcad359/7606401?login=false


※1 経路統合能:経路統合能とは、自分の移動した距離や方向を記憶し、出発地点や目的地点へ戻る能力のことです。この能力は、脳の側頭葉内側にある「嗅内野」という部位が担っています。
※2 嗅内野:脳の側頭葉内側にあり、視覚、聴覚、体性感覚を受容し、それらの情報を統合し海馬や大脳⽪質へ送っています。嗅内野にはグリッド細胞と呼ばれる空間ナビゲーションに関係する細胞が存在しています。加齢すると嗅内野にアルツハイマー病の病理学的特徴の一つである神経原線維変化が最初に形成される場所です。この後、神経原線維変化が大脳辺縁系、大脳新⽪質へ広がると認知症を引き起こします。
※3 神経原線維変化:アルツハイマー病の病理変化の一つで神経細胞内にリン酸化タウが凝集した状態です。細胞内でこのような変化が起こるとその領域では数倍の神経細胞死が起こっています。そのため、神経原線維変化が脳内で広がることによって認知症を引き起こします。


■高島明彦プロフィール MIG取締役CSO/学習院大学教授
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/64325/38/64325-38-54678ba03bb8c08bf6a440bb29e8e514-1334x478.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]高島教授と近著
高島 明彦 (Takashima Akihiko)
学習院大学理学部生命科学科 教授。米国FDA研究員、三菱化成生命科学研究所主任研究員、理化学研究所アルツハイマー病研究室長、国立長寿医療研究センター長寿神経生物学ディレクターを経て現職。九州大学理学部生物学科修士、神経生物学 Ph.D.
近著に『JIN-仁-と学ぶ認知症「超」早期発見と予防法』 (集英社) 、『脳がどんどん強くなる!すごい地球の歩き方』(Gakken)など。〜以下、MIGがサービス提供しているVRゴーグルでの脳健康測定について〜
MIGが提供するVRゴーグルによる高島式アルツハイマー病超早期スクリーニング検査プログラムです。Brain100 studioプログラムではVRゴーグルでの空間ナビ測定と、WHOが定めた発症リスク因子などのヘルスチェックに回答いただくと、予防アドバイスを含めた脳健康レポートを提供します。
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/64325/38/64325-38-138c859127042c6110a7ba76102708c6-992x765.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]Brain100 studioロゴ
- 最新のVRゴーグルを使った8分程度の簡単なテストです 。

- アルツハイマー病の神経破壊が一番はじめに起きる嗅内野 (きゅうないや_海馬と並ぶ脳の中枢) の機能「経路統合能=空間ナビゲーション※」を測定します。

- 既存の「早期判定」といわれる検査方法 (神経心理テストや血液検査・PET検査など) では見つけられないごく最初期の脳機能の変化を見つけることができる世界最先端の技術です。

- VRゴーグルを使ったテストは、バーチャル空間でのゲーム的な要素を含んでおり、楽しみながら受けることができると好評をいただいております。※ 空間ナビゲーション (経路統合能)空間ナビゲーションという機能は、嗅内野にある格子細胞(grid cell)と海馬にある場所細胞(place cell₎により空間の中での自分の位置を認識するものです。オキーフ博士・モーザー博士夫妻らがノーベル賞 (2014年医学・生理学賞) を受賞した研究を経て、ヒト試験やバーチャル空間での試験で実証されてきました。日経サイエンス ノーベル賞受賞の記事 https://www.nikkei-science.com/?p=44210 ◆予防の鍵は「超早期」段階での発見、MIG開発のVR検査と予防プログラム認知症の約7割を占めるのがアルツハイマー病、多くの専門医が口を揃えて語るのは「予防の最大の鍵は、できる限り早い段階で見つけること」。 (画像2)驚くことにアルツハイマー病の「最初期」段階である嗅内野での脳神経細胞の破壊が始まっている方 (Braak Stage I) は40代でも約50%近くいます。しかし自覚症状が全くない上に、既存の検査方法では「健常者」と判定されるために、知らない内にそのまま進行しているのが現状です。発症リスク低減活動 (予防活動) も最初期から始めると高い効果が期待できることが世界中で実施された疫学的研究からも分かっています。 (画像3)


[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/64325/38/64325-38-cd552ebfdff7814ddf4ea9bcace6275a-1461x1078.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]画像1 アルツハイマー病の進行状況の年齢分布 (推定)
[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/64325/38/64325-38-537b706df9b45dd6409df923f260600f-536x306.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]画像2 アルツハイマー病を超早期に発見出来る「脳健康VR測定」の開発に成功
[画像6: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/64325/38/64325-38-0138c3ff680c054b3c38ab851e4d3041-858x570.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]画像3 アルツハイマー病の進行と「超早期」検査の関係
■MIG株式会社について
MIGは、認知症予防サービス「Brain100 studio」 (https://brain100studio.com/) を提供しているベンチャー企業です。
MIGは認知症を大きな社会問題と捉え40代・50代から始まるといわれる認知症の、「超早期 (アルツハイマー病最初期段階) 」での発見と対策に取り組んでいます。 2019年からキリンホールディングス株式会社と連携、また経済産業省の助成金により臨床試験とサービス開発を実施し、技術基盤を確立。2020年4月に、MIGのVRテストを使用してアルツハイマー病の超早期判定アプローチを確立するAMEDプロジェクト「最初期アルツハイマー病を検出する脳ナビゲーションタスクの神経回路基盤解明に関する研究開発」 (主研究者:藤田医科大学脳神経内科渡辺宏久教授、名古屋大学医学部、放射線医学総合研究所などとMIGが参加) が採択され今回第一号の論文発表が実施されました。
超早期段階から見える化することで、安心して発症リスク低減活動を実施して頂けるような予防環境をご提供し、いずれはアルツハイマー病発症者を一人でも少なくすることに貢献出来るサービスを目指し、社会実装を開始しております。
協業のお問い合わせは contact@medicalig.com にお願いいたします。■会社概要
〜人生100年、脳の健康を保ち人生を全うする〜
会社名   :MIG株式会社
代表取締役:甲斐 英隆
URL     :https://www.medicalig.com/
資本金   :107,500,5255円 (2022年9月15日現在)
創設     :2017年9月1日
事業内容  :Brain100 studio事業 (https://brain100studio.com/)
直営スタジオ:渋谷区桜丘町29-24秀和桜丘レジデンス516号■MIG代表取締役CEO プロフィール
[画像7: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/64325/38/64325-38-2aa3ba87c3c26fd2aa35aa4dff0a7496-2500x1667.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
甲斐 英隆 (Kai Hidetaka)
10年間の闘病介護生活ののちに母親を認知症で失う。最後の4年間は父の顔も認識できなくなった母、その母を見つめる父の悲しい表情が忘れられず同年MIGの起業を決意。米国系経営コンサルティング会社アーサー・D・リトル、米国サンマイクロシステムズ本社、富士ゼロックス、ディメンションデータジャパン&APAC(現NTT Com DD)、アクサ生命保険などの役員を歴任。早稲田大学理工学部卒業、マサチューセッツ工科大学先端技術研究所客員研究員、同大スローン経営大学院経営科学修士。<本件に関する報道関係者のお問い合わせ先>
MIG株式会社 代表:甲斐英隆
東京都渋谷区桜丘町29-24
秀和桜丘レジデンス516号
電話:03-4500-8261 (代)
Mail: mailto:contact@medicalig.com

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