マイナビ介護職、「介護職白書2023年度版」を発表

2024年2月14日(水)16時16分 PR TIMES

68.4%の介護職が「現在の給与に満足していない」と回答し、正職員の約6割が年収350万円未満|ベースアップ加算創設の一方で、処遇改善があった職場は半数にとどまる

株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)が運営する介護職向け人材紹介サービス『マイナビ介護職』は、登録会員(介護職836名)を対象とした、「介護職白書2023年度版」の結果を発表しました。本調査を通して、介護職の勤務環境と課題などが明らかになりました。

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68.4%が「現状の給与に満足していない」。満足していない人のうち56.5%は「賞与額」が改善されれば給与に満足できると回答【図1、2、3】

3人に1人が「今後も介護職を続けていきたい」と回答。介護職を長く続けるために必要なのは「給与など待遇面の充実」が83.4%と最多に【図4、5】

職場で、「処遇改善の対応があった」割合は半数にとどまる【図6】

介護ロボットの導入や業務のICT化について、「自分たちの腰痛やケガのリスクが軽減されると思う」など半数が肯定的だった一方で、「利用者が嫌がる」「操作を覚える手間が増える」などの声も【図7】



68.4%が「現状の給与に満足していない」と感じおり、満足していない人のうち56.5%は「賞与額」が改善されれば給与に満足できると回答【図1、2、3】

【調査概要】
現在の給与に対する満足度を尋ねたところ、「どちらかといえば満足していない」が25.8%と最も多く、「全く満足していない」(21.9%)、「満足していない」(20.7%)と合わせ、68.4%が現状の給与に満足していないことがわかった。また、満足していない人に、なにが改善されれば「給与に満足している」と言えるかを聞いたところ、「賞与額」が56.5%で最多となり、次いで「基本給額」(48.6%)となった。国税庁によると民間給与平均は508万円とされているが※1、介護職では年収「500万円以上」は5.1%で、正職員の年収額を見てみると59.0%が350万円未満となった。【図1、2、3】
※1:令和3年分民間給与実態統計調査結果について(https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2022/minkan_2022/pdf/01.pdf)

【図1】
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【図2】
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【図3】
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3人に1人が「今後も介護職を続けていきたい」と回答。介護職を長く続けるために必要なのは「給与など待遇面の充実」が83.4%と最多に【図4、5】

今後も介護職を続けていきたいと思うか尋ねたところ、「介護職に限らず、関心のある仕事をしてみたい」が43.3%と最も多く、「介護職として長く働き続けたい」が35.8%で続いた。高齢化社会が進む中、介護人材の確保が急務となるが、約3人に1人が介護職を長く続ける意向がある一方、「介護職以外の仕事をしてみたい」(8.1%)割合も一定数いることがわかった。
また、今後も仕事を続ける予定の人に、介護職を長く続けるためには何が必要だと思うか聞いたところ、「給与など待遇面の充実」が83.4%と最も多く、次いで「良好な人間関係」(72.8%)、「十分な介護職員数」(71.9%)、「休暇の取りやすさ」(55.5%)、「昇進・キャリアアップの機会」(35.3%)があがった。給与など待遇面の充実に加えて、働きやすい職場環境の整備が求められるようだ。【図4、5】

【図4】
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【図5】
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職場で、処遇改善の対応があったという割合は半数にとどまる【図6】

勤務していた職場で直近1〜2年に処遇改善の対応があったという割合は52.2%だった。2022年度の臨時介護報酬改定で1人あたりの収入を3%程度(月額平均9,000円相当)引き上げる目的で新たに介護職員等ベースアップ等支援加算が設けられ※2、 2023年6月時点の取得割合は91.3%となっている。多くの職場で加算取得がされているものの、介護職には処遇改善の実感が伴っていない、もしくは賃上げの金額が少ない現状が推察できる。
※2:厚生労働省 介護職員の処遇改善(https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000953647.pdf)
※3:厚生労働省 令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要(https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001113817.pdf

【図6】
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介護ロボットの導入や業務のICT化について「自分たちの腰痛やケガのリスクが軽減されると思う」など半数が肯定的だった一方で、「利用者が嫌がる」「操作を覚える手間が増える」などの声も【図7】

2024年度の介護報酬の改定で、ロボットやセンサーなどを活用する施設へ報酬が加算される仕組みが新設される見込みだが※4、介護ロボットの導入や業務のICT 化について、「自分たちの腰痛やケガのリスクが軽減されると思う」という回答が32.8%と最も多く、「自分たちの業務量が軽減されると思う」(18.5%)が続いた。半数以上が肯定的だった一方で、「メンテナンスや操作を覚える手間が増えると思う」(14.2%)、「利用者が嫌がると思う」(11.1%)という回答も見られた。
※4:厚生労働省 令和3年度介護報酬改定に向けて(https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/000644080.pdf)

【図7】
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【事業責任者コメント】
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今回の調査で、介護職の給与満足度などが明らかになりました。正職員の約6割が、年収350万円未満という結果になり、国税庁の民間平均給与と100万円以上の乖離がありました。介護職の給与が介護報酬から支払われることもあり、急激な給与引き上げは難しいと思われますが、今後も定期的な処遇改善が望まれます。また、介護職を長く続けるためには「人間関係」も重要だという回答が多く、人材の定着には周囲との関係性が大きくかかわると思われます。介護事業者には、職員が周囲に相談しやすい環境づくりなどに配慮いただければと思います。


【調査概要】マイナビ介護職「介護職白書2023年度版」
○調査期間/2023年11月10日(金)〜2023年12月7日(木)
○調査方法/インターネット調査
○調査対象/介護職向け人材紹介サービス『マイナビ介護職』登録会員
○調査機関/自社調べ
○有効回答数/836名
※調査結果は、端数四捨五入の都合により合計が100%にならない場合があります。
※調査結果の詳細はこちら
(https://medical-saponet.mynavi.jp/news/industry/detail_kaigohakusyo2023/)からご確認いただけます。

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