【必ずバレる】税務署が許さない「超危険な経費」とは?
2025年3月14日(金)6時0分 ダイヤモンドオンライン
【必ずバレる】税務署が許さない「超危険な経費」とは?
【必ずバレる】税務署が許さない「超危険な経費」とは?2023年10月からインボイス制度が始まりました。「増税ではないか?」「経理の手間が増え、負担が増大する」など、さまざまな意見が出ています。そのインボイス制度の影響を強く受けるのが「ひとり社長」です。しかし、業種・業態・売上規模によっては、「インボイスに登録しないほうがいい」と提案できるケースもあり、戦略的な選択が求められる制度ともいえるのです。本連載は、経費精算から決算・申告まで、ひとり社長の経理の基本を学ぶものです。著者は、税理士の井ノ上陽一氏。インボイス制度、電子帳簿保存法に完全対応の『【インボイス対応版】ひとり社長の経理の基本』の著者でもあります。「ひとり社長なら、経理はこれだけでいい!」とポイントをおさえた1冊になっています。
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税務署はどこを見ているのか?
みなさん、令和6年分の確定申告はもうおすみでしょうか。本日は「税務署と経費」をテーマにお話しします。
日本は自主的に利益を計算し、税金を申告する制度になっていますので、「何を経費にするか」は自分で決めなければいけません。ここでオススメしたいのは、「何を経費にするか」ではなく「何を経費にしないか」という視点を持つことです。例えば、
・家族で飲食したものは入れない・お金を出さずに領収書だけをもらわない・プライベートでしか使わないものは入れない
このようなことを予め決めておくイメージです。
私はプライベートでトライアスロンをやっているのですが、無論経費に入れていません。こういったものを経費に入れようとすると判断が鈍るからです。ここからは、経費にできなくはないけれど、「絶対に経費にしないほうがいいもの」をお伝えしていきます。
税務調査で見つかったときに、「何の弁明もできず、平謝りしなければいけないような経費」あるいは「返答に困ってしまう経費」は、最初から入れるのをやめましょう。
経費に入れるからには、証拠だけではなく、必ず理由をつけてください。苦しい言い訳ではなく、正当な理由です。
「前は大丈夫だった」という認識を捨てる
もし、税務調査で何も言われなかったからといって、それが次の調査でも大丈夫だという保証はありません。法律の改正や環境の変化により影響を受けますし、税務調査の担当者によっても見解は変わります。前の税務調査では、たまたま見つからなかっただけかもしれません。
もし、「限りなくクロに近いグレーの経費」を入れている場合は、すぐやめましょう。他の社長から聞いた話、ネット上の話も注意が必要です。「たまたま大丈夫だった」ことも多く、あてにはなりません。特に匿名のネット情報に気をつけましょう。
家族、友人に見せられない経費はやめる経費とは、売上を上げるため、そして企業が存続するために必要なものです。必要なものなら堂々と経費にしましょう。ひとり社長なら、何を経費にしても日ごろは誰からも文句は言われませんし、見せる必要もありません。
経費にするかどうかの1つの基準として、「家族や友人に見せても問題のないもの」というのがあります。実際に見せるわけではありません。見せても問題がない、うしろめたくないものを経費にしましょう。
一発アウト! 税務署が許さない「超危険な経費」
税務署から「払った税金が多すぎるよ」「この経費は入れてもいいよ」などというアドバイスがもらえるわけではありませんので、税金に関する知識、判断基準をしっかり身につけておきましょう。逆に、プライベートな経費には常に、目を光らせています。
提出するのは決算書、申告書だけですので、税務署ではその詳細がわかりません。そのため、店側を調査したり(プライベートらしきものを会社名義で買っていないか)、ネットで調べたりします。「家族でハワイに行きました」とブログに書き、その旅行代金を経費にしていれば、当然バレるわけです。
(本原稿は『【インボイス対応版】ひとり社長の経理の基本』を一部抜粋・加筆したものです)