お金と時間を「浪費する人」「消費する人」「投資する人」、その考え方の決定的な違い

2024年3月27日(水)6時0分 ダイヤモンドオンライン

お金と時間を「浪費する人」「消費する人」「投資する人」、その考え方の決定的な違い

写真を拡大

「お金と時間の使い方で人生は決まる」と言われますが、ではどうやって使っていけばいいのでしょう。『20代に伝えたい50のこと』(ダイヤモンド社)の著者秋元祥治さんは、人は、お金と時間を「浪費する人」「消費する人」「投資する人」とに分かれると言います。では、どのように優先順位をつけていけばいいのでしょうか? 本連載では、『20代に伝えたい50のこと』から抜粋しながら、メッセージをお伝えしていきます。

Photo: Adobe Stock

お金と時間をどう使うかで人生決まる

 経営とは限られた資源を、優先順位をつけて、そして最も効果が上がるように資源配分していくこと。自分自身の限られた経営資源として、真っ先にあがるのが「お金と時間」なんです。

 もう何年か前だったでしょうか。甲子園で花巻東高校のエース投手として活躍した菊池雄星さんと、プロゴルファーの石川遼さんの対談が、テレビのゴールデンの時間帯で放送されていました。年下でまだ20歳の青年ふたりの対談が番組になっていることにも驚きましたが、もっと驚いたのはその発言の内容でした。

 菊池選手は「お金と時間をどう使うかで人生決まると思っているので、投資する場所を野球に使うのか、遊びに使うのか」といった趣旨の発言をされていたのです。

「人生は、お金と時間を何に使うかがすべて」というお話は、ストンと腹落ちしました。

 では、お金や時間をどのように使えばよいのでしょうか。

お金や時間を「浪費する人」「消費する人」「投資する人」

 時間やお金を使うというのは、何かをしたり買ったりするということ。その時に「投入するコスト」と「得られる利益」を比べて、浪費・消費・投資と3種類に分けることができると思います。

【浪費】とは、投入するコストが得られる利益よりも上回る場合。たとえば1000円で買ったものが、買ってみたものの、それ以下の価値だった時に、「あーあ」となるわけです。これを浪費と呼ぶこととします。

【消費】とは投入コストと得られる利益がほぼ同程度の場合。たとえば自販機で120円でジュースを買うのは、それと同等の価値があるから、買うわけですよね。投入するものと得られるものがほぼ等価のものを、消費と呼ぶこととします。

 そして【投資】とは、投入コストよりも、得られる利益のほうが大きなもののことを呼ぶことにします。ここでいう投資とは、単に株式など金融商品を買って運用することを指すわけではありません。

 たとえば知見が広がったり、自身が成長をすること、ネットワークが広がることはリターンの一例。この先の将来を考えた時に、投じたもの以上に得るものが多そうだと感じるものが、自身にとっての投資ではないでしょうか。

 今回のお話のポイントはここです。投入するコスト以上に得られる利益が大きなものを、投資と呼ぼうということです。

お金や時間を投資するという視点

 僕は学生の頃、様々な職業につく社会人との飲み会に誘われるたびに、財布の中身を見ながらも、必ず参加しようと決めていました。4000円前後の参加費は学生の懐には正直痛かった。

 けれど逆にいえば4000円で色々な人々の経験を聞き、ネットワークを広げることは参加費用以上の価値があると思っていました。

 一方で、単に時間を切り売りするだけのアルバイトはできるだけ避けようと思っていました。自身の成長や新たな出会いにつながるような、そんな時間の使い方に充てたいと思っていたからです。

 もちろん、人によって目指す生き方によって、何が投資に当たるのか、考え方も変わるでしょう。テレビドラマを見続けることを時間の浪費と考える人もいれば、大切な娯楽=消費と感じる人もいるでしょう。

 真剣に放送作家を目指す人にとっては先行事例にふれる貴重な未来への投資の時間なのかもしれません。

 では自身をひるがえって考えた時に、お金の使い方や時間の活かし方は投資となっているでしょうか。そして、時間やお金を投資する、という視点を持てているでしょうか。

時間の使いみちを書き出してみる

 ご存じの通り1日は24時間。ということは、1週間は168時間になります。

 1年間は、というと24時間×365日で、8760時間となります。

 結局日々どう過ごすかは、1年、8760時間を睡眠や読書、仕事などにどう分配しているかということです。

 睡眠や食事、入浴など生きる上で不可欠な時間を除けば、さらに可処分時間は少なくなります。その可処分時間をテレビ観賞に使うのか、読書に使うのか、ぼーっとするのか。友人との語らいなのか、それとも資格試験の勉強なのか。今までだって、無意識のうちに自身の価値観・モノサシで、時間の使い方に優先順位をつけて、そして割り振りを決めてきたのです。

 今一度、ここで自身の時間の使いみちを書き出してみましょう。たとえば僕の場合、ヘアサロンでの白髪染め、毎度1.5時間かかるとして毎月……と考えれば、この先40年間で720時間も白髪染めをするんだ……と気がつくわけです。それならその分、読書や会いたい人に会うために時間を使いたい……と考えるのです。

 ぜひ自身にとってそれぞれの時間の使いみちが、投資・消費・浪費のいずれだろうかと振り返ってみてはいかがでしょうか。

 そして、同じ時間を過ごすにしても、意識の持ち方一つで大きく活かすことだってできるのです。


続きはこちら(ダイヤモンド・オンラインへの会員登録が必要な場合があります)

ダイヤモンドオンライン

「お金」をもっと詳しく

「お金」のニュース

「お金」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ